第二十話 地獄の轟くん家
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(エンデヴァーさん、鈍そうだしな~ちょっと回りくどすぎたかなァ~)
空を飛びながら少し反省してみるも、他に手の内ようがないのだからどうすることもできないのだ。
(表情で察してとか、我ながら・・・まァ、でも仕方ないよね。通信も筆談も無理だもん)
羽には、ご丁寧に一枚一枚チップが貼られているから。それでも、ホークスはスマホを取り出す。
(・・・インターン・・・)
許可はした。だけど、あの二人には申し訳なさが込み上げる。最初は本当に、常闇から話を聞くだけだった。
だけど、常闇から連れてきたいクラスメイトがいると聞いて、それが神野事件に関わった登坂歌恋だった。
内心話を聞ければラッキーだけだったけれど・・・。
『"個性"の使い方を教えて下さい・・・!』
迷いのない、ただただ強くなりたいと願うその眼差し。育成とか、そんなん興味なかったけれど。
『なんで、そんな一生懸命になれるの?』
そう歌恋に聞いたことがある。彼女は笑顔で答えた。
『守りたい大事な人がいるからです』
『・・・轟か?』
『常闇くん!!クラスメイトの皆もそうだよ!Mt.レディでのインタビュー練習で言ったことは嘘じゃないもんっ』
「ホークス!?」
スマホにかかってきた相手の名前を見て、出た途端驚きの声が上がった。
「元気に活動してる?常闇くんも一緒?」
「はい」
「スピーカーに出来るかな?」
歌恋は慌てて、言われた通りにスピーカーにした。そして、常闇に聞こえるようにスマホ画面を上にする。
「二人とも、俺がいないけど頑張ってね。ま、頑張ってると思うけど」
「ホークスはいまどこに?」
常闇の何気ない質問。でもごめんね、答えられない。
「秘密。飛べればわかるよ」
「俺たち、飛べるようになりました」
「今度は、ホークスの後に絶対ついていきますから!」
置いてきぼりは、もうなしだ。
このくらいの会話なら、大丈夫だろう。
「・・・ありがとう」
正直、どうかと思っていた。"失敗"した時の保険に、学生を据え置くことを。
そう、このインターンは、ヒーローの数を備える為。
「まー、しかし。ショートくんだけ所望してたわけだし、たぶん二人は私たちと行動って感じね!」
それを聞き、カッとなる爆豪。
「No.1の仕事を直接見れるっつーから来たんだが!」
「見れるよ、落ちついてかっちゃん!」
「でも、思ってたのと違うよな。俺から言ってみる」
騒ぐ三人の前に、再びエンデヴァーが現れた。
「ショート、デク、バクゴー。三人は、俺が見る」
それでも・・・。
(来てくれたのが君たちで良かった)
喰らいつくその姿勢が、考えを変えた。彼らは、強い。そして日ごとに強くなる。
ヴィランの思い通りには、絶対ならない。
(俺より、速いスピードで)
次の桜が散る頃に、皆が笑っていられるように。
==========
「俺がおまえたちを育ててやる。だがその前に、貴様ら二人のことを教えろ。知らん。
今、貴様らが抱えている"課題"、出来るようになりたいことを言え」
まずは緑谷が伝える。
「力をコントロールして、最大のパフォーマンスで動けるようにしたいです」
体育祭で轟と戦ったからこそ、なんとなく覚えている。
「自壊する程の超パワーだったな」
「はい。壊れないように制御する方法を見つけました。でも・・・えー、ここに来てその・・・なんていうか、
副次的な・・・何かこう、違う形で発現するようになって・・・」
「見せろ」
気を緩めば暴走してしまう例の力"黒鞭"をエンデヴァーに見せる。その、チョロのコントロールで。
「本来はムチのようにしなる力なんです。この力を"リスク"じゃなく"武器"にしたい」
緑谷の長い自己分析は、割愛させていただきます。
つまり、活動中常に綱渡りの調整が出来るようになりたいと。
「・・・難儀な"個性"を抱えたな。君も、こちら側の人間だったか・・・」
きっと、エンデヴァーには何か思い当たる節があるのだろうが、緑谷には理解し難い。
(どちらがわ?)
果たしてどこだろう。
「次、貴様は?」
次に問うのは爆豪。
「逆に何が出来ねーのか、俺は知りに来た」
「ナマ言ってらー!!」
バーニンに笑われ、イラッとする。
「うるせーな、さっきから。てめー何でいンだよ」
「私いま待機」
「本心だ、クソが」
「爆破」は、やりたいと思ったこと何でも出来る。一つしか持ってなくても、一番強くなれる。
それに、もうただ強いだけじゃ本当に強い奴にはなれないことも知った。
だからあの時、皆と協力出来た。
『4―0無傷!これが本当に強ぇ奴の"勝利"だろ!』
「No.1を越える為に、足りねーもん見つけに来た」
「(こいつは・・・)いいだろう。では早速・・・」
「俺も、いいか」
そのエンデヴァーの背中に声を投げ掛けたのは、轟だ。
「ショートは赫灼の習得だろう!」
「ガキの頃、おまえに叩き込まれた"個性"の使い方を、右側で実践してきた」
淡々と語りだす轟に、エンデヴァーは言葉を詰まらせる。
「振り返ってみればしょうもねェ・・・おまえへの嫌がらせで頭がいっぱいだった。
雄英に入って、こいつらと・・・皆と過ごして競う中で・・・目が覚めた。エンデヴァー、
結局俺は、おまえの思い通りに動いてる」
体育祭の時に言われた。
『学生のうちは通用したとしても、すぐ限界が来るぞ』
『卒業後は俺の元へ来い、俺が覇道を歩ませてやる』
だから・・・。
『焦凍』
笑って自分の名前を呼んでくれる歌恋。大事な者を見つけたから。自分が自分でいれる為に。
必要だったんだ。『カッコいい』初めて出逢って、彼女からすんなりそんな言葉が漏れて。
いままで散々他人を寄せ付けず、自分の殻にこもっていたけど。構わず空回りする彼女だけど、
話かけてきてくれたこと。自分の"個性"を誰より楽しそうに使っていたのに、目を奪われたんだ。
桜の"個性"の彼女、自分の存在意義を求めさ迷って。無我夢中で、自ら変わろうとして。
だから・・・眩しく見えたんだと改めて思うんだ。
「けど、覚えとけ。俺が憧れたのは・・・お母さんと二人で観た、テレビの中のあの人だ。
俺はヒーローのヒヨっ子として、ヒーローに足る人間になる為に、俺の意志でここに来た。
俺がおまえを利用しに来たんだ。都合良くてわりィな、No.1。友だちの前で、ああいう親子面はやめてくれ」
守りたいものを、守れるように。強くなる為に。
「ああ。ヒーローとして、おまえたちを見る」
自ら来てくれたことで、いくらかでも心を開いてくれたと・・・だがそれは、勘違いだ。
ただただ、ヒーローとして。
ヒーローに求められる基本三項。通常"救助"か"撃退"どちらかに基本方針を定め事務所を構える。
九州、ホークス事務所。どちらかも関係なく、並列に、困っている人に手を差し伸べていた。
ホークスは羽が一枚でも、何でも一人でこなしてしまっていた。けど今、ここにホークスはいない。
ホークスの代わりとして、自分たちがこの街の平和を守っていかなければならない。
でもまだ、彼のようになれないのは承知済み。だから、サイドキックの人と協力し、
常闇と別々に行動して市民のパトロールをしていた。
そんな中にあったホークスの電話は、常闇にとっても歌恋にとっても嬉しかった。
ちゃんと自分たちを心配し見てくれているんだと。初めてインターンで出逢った時と、だいぶ印象がよくなった。
雄英で起こった事件の話をしに来たわけじゃない。悔しい思いをして、これがNo.2なのかと拍子抜けもした。
まずは、ホークスに自分たちを認めさせる。先にインターンに来ていた常闇は、既に飛ぶことを覚えた。
『得意を伸ばすことも、忘れないほうがいい』と助言してもらってから、彼はさらに力をつけて。
少し遅れをとった歌恋も、負けじと二人の後を追う。ただただ、それだけ。
一週間は、あっという間だ。エンデヴァーのスマホにきた、一本の電話。
「あ、もしもし?お父さん。今、焦凍とお仕事してるんだって?」
それは轟の姉である、冬美からだ。
「お友だちも一緒らしいじゃない!何で教えてくれないの!?私なんかもう、聞いた瞬間ブワーってなっちゃって・・・!
それでさ、もう学校始まっちゃうでしょ。そうなると時間とるのも難しくなるし、
今日よかったら皆も連れてきてよ!お夕飯ふんぱつしちゃうから!」
緑谷・爆豪・轟に与えられたもの、それは『一回でもエンデヴァーより速くヴィラン退治すること』だ。
「おはよー、どーだい進歩はぁ!!」
「朝からでけー声出すなぁ!」
「おはようございます、バーニン!」
「どうよ、「エンデヴァーさんより速く撃退」!あ!いーやごめんね!?デリカシーがなかった!!
わかってるよ、そんな簡単にいきっこないよね」
「昨日は惜しかった」
緑谷と爆豪より少し遅れた轟が、訂正しながら歩み寄る。
「二人とも、昨日の感覚大事にしていこう。今日こそエンデヴァー追い越すぞ。おはようございます、バーニン」
ワイワイ話す三人。バーニンはふと、彼らの傷だらけの服装に体に目がいった。
彼らは彼らなりに、必死にNo.1の背中を追いかけている。誰も挫折することなく。
「発破かけるまでもないってか」
余計なお世話だろう。
空を飛びながら少し反省してみるも、他に手の内ようがないのだからどうすることもできないのだ。
(表情で察してとか、我ながら・・・まァ、でも仕方ないよね。通信も筆談も無理だもん)
羽には、ご丁寧に一枚一枚チップが貼られているから。それでも、ホークスはスマホを取り出す。
(・・・インターン・・・)
許可はした。だけど、あの二人には申し訳なさが込み上げる。最初は本当に、常闇から話を聞くだけだった。
だけど、常闇から連れてきたいクラスメイトがいると聞いて、それが神野事件に関わった登坂歌恋だった。
内心話を聞ければラッキーだけだったけれど・・・。
『"個性"の使い方を教えて下さい・・・!』
迷いのない、ただただ強くなりたいと願うその眼差し。育成とか、そんなん興味なかったけれど。
『なんで、そんな一生懸命になれるの?』
そう歌恋に聞いたことがある。彼女は笑顔で答えた。
『守りたい大事な人がいるからです』
『・・・轟か?』
『常闇くん!!クラスメイトの皆もそうだよ!Mt.レディでのインタビュー練習で言ったことは嘘じゃないもんっ』
「ホークス!?」
スマホにかかってきた相手の名前を見て、出た途端驚きの声が上がった。
「元気に活動してる?常闇くんも一緒?」
「はい」
「スピーカーに出来るかな?」
歌恋は慌てて、言われた通りにスピーカーにした。そして、常闇に聞こえるようにスマホ画面を上にする。
「二人とも、俺がいないけど頑張ってね。ま、頑張ってると思うけど」
「ホークスはいまどこに?」
常闇の何気ない質問。でもごめんね、答えられない。
「秘密。飛べればわかるよ」
「俺たち、飛べるようになりました」
「今度は、ホークスの後に絶対ついていきますから!」
置いてきぼりは、もうなしだ。
このくらいの会話なら、大丈夫だろう。
「・・・ありがとう」
正直、どうかと思っていた。"失敗"した時の保険に、学生を据え置くことを。
そう、このインターンは、ヒーローの数を備える為。
「まー、しかし。ショートくんだけ所望してたわけだし、たぶん二人は私たちと行動って感じね!」
それを聞き、カッとなる爆豪。
「No.1の仕事を直接見れるっつーから来たんだが!」
「見れるよ、落ちついてかっちゃん!」
「でも、思ってたのと違うよな。俺から言ってみる」
騒ぐ三人の前に、再びエンデヴァーが現れた。
「ショート、デク、バクゴー。三人は、俺が見る」
それでも・・・。
(来てくれたのが君たちで良かった)
喰らいつくその姿勢が、考えを変えた。彼らは、強い。そして日ごとに強くなる。
ヴィランの思い通りには、絶対ならない。
(俺より、速いスピードで)
次の桜が散る頃に、皆が笑っていられるように。
==========
「俺がおまえたちを育ててやる。だがその前に、貴様ら二人のことを教えろ。知らん。
今、貴様らが抱えている"課題"、出来るようになりたいことを言え」
まずは緑谷が伝える。
「力をコントロールして、最大のパフォーマンスで動けるようにしたいです」
体育祭で轟と戦ったからこそ、なんとなく覚えている。
「自壊する程の超パワーだったな」
「はい。壊れないように制御する方法を見つけました。でも・・・えー、ここに来てその・・・なんていうか、
副次的な・・・何かこう、違う形で発現するようになって・・・」
「見せろ」
気を緩めば暴走してしまう例の力"黒鞭"をエンデヴァーに見せる。その、チョロのコントロールで。
「本来はムチのようにしなる力なんです。この力を"リスク"じゃなく"武器"にしたい」
緑谷の長い自己分析は、割愛させていただきます。
つまり、活動中常に綱渡りの調整が出来るようになりたいと。
「・・・難儀な"個性"を抱えたな。君も、こちら側の人間だったか・・・」
きっと、エンデヴァーには何か思い当たる節があるのだろうが、緑谷には理解し難い。
(どちらがわ?)
果たしてどこだろう。
「次、貴様は?」
次に問うのは爆豪。
「逆に何が出来ねーのか、俺は知りに来た」
「ナマ言ってらー!!」
バーニンに笑われ、イラッとする。
「うるせーな、さっきから。てめー何でいンだよ」
「私いま待機」
「本心だ、クソが」
「爆破」は、やりたいと思ったこと何でも出来る。一つしか持ってなくても、一番強くなれる。
それに、もうただ強いだけじゃ本当に強い奴にはなれないことも知った。
だからあの時、皆と協力出来た。
『4―0無傷!これが本当に強ぇ奴の"勝利"だろ!』
「No.1を越える為に、足りねーもん見つけに来た」
「(こいつは・・・)いいだろう。では早速・・・」
「俺も、いいか」
そのエンデヴァーの背中に声を投げ掛けたのは、轟だ。
「ショートは赫灼の習得だろう!」
「ガキの頃、おまえに叩き込まれた"個性"の使い方を、右側で実践してきた」
淡々と語りだす轟に、エンデヴァーは言葉を詰まらせる。
「振り返ってみればしょうもねェ・・・おまえへの嫌がらせで頭がいっぱいだった。
雄英に入って、こいつらと・・・皆と過ごして競う中で・・・目が覚めた。エンデヴァー、
結局俺は、おまえの思い通りに動いてる」
体育祭の時に言われた。
『学生のうちは通用したとしても、すぐ限界が来るぞ』
『卒業後は俺の元へ来い、俺が覇道を歩ませてやる』
だから・・・。
『焦凍』
笑って自分の名前を呼んでくれる歌恋。大事な者を見つけたから。自分が自分でいれる為に。
必要だったんだ。『カッコいい』初めて出逢って、彼女からすんなりそんな言葉が漏れて。
いままで散々他人を寄せ付けず、自分の殻にこもっていたけど。構わず空回りする彼女だけど、
話かけてきてくれたこと。自分の"個性"を誰より楽しそうに使っていたのに、目を奪われたんだ。
桜の"個性"の彼女、自分の存在意義を求めさ迷って。無我夢中で、自ら変わろうとして。
だから・・・眩しく見えたんだと改めて思うんだ。
「けど、覚えとけ。俺が憧れたのは・・・お母さんと二人で観た、テレビの中のあの人だ。
俺はヒーローのヒヨっ子として、ヒーローに足る人間になる為に、俺の意志でここに来た。
俺がおまえを利用しに来たんだ。都合良くてわりィな、No.1。友だちの前で、ああいう親子面はやめてくれ」
守りたいものを、守れるように。強くなる為に。
「ああ。ヒーローとして、おまえたちを見る」
自ら来てくれたことで、いくらかでも心を開いてくれたと・・・だがそれは、勘違いだ。
ただただ、ヒーローとして。
ヒーローに求められる基本三項。通常"救助"か"撃退"どちらかに基本方針を定め事務所を構える。
九州、ホークス事務所。どちらかも関係なく、並列に、困っている人に手を差し伸べていた。
ホークスは羽が一枚でも、何でも一人でこなしてしまっていた。けど今、ここにホークスはいない。
ホークスの代わりとして、自分たちがこの街の平和を守っていかなければならない。
でもまだ、彼のようになれないのは承知済み。だから、サイドキックの人と協力し、
常闇と別々に行動して市民のパトロールをしていた。
そんな中にあったホークスの電話は、常闇にとっても歌恋にとっても嬉しかった。
ちゃんと自分たちを心配し見てくれているんだと。初めてインターンで出逢った時と、だいぶ印象がよくなった。
雄英で起こった事件の話をしに来たわけじゃない。悔しい思いをして、これがNo.2なのかと拍子抜けもした。
まずは、ホークスに自分たちを認めさせる。先にインターンに来ていた常闇は、既に飛ぶことを覚えた。
『得意を伸ばすことも、忘れないほうがいい』と助言してもらってから、彼はさらに力をつけて。
少し遅れをとった歌恋も、負けじと二人の後を追う。ただただ、それだけ。
一週間は、あっという間だ。エンデヴァーのスマホにきた、一本の電話。
「あ、もしもし?お父さん。今、焦凍とお仕事してるんだって?」
それは轟の姉である、冬美からだ。
「お友だちも一緒らしいじゃない!何で教えてくれないの!?私なんかもう、聞いた瞬間ブワーってなっちゃって・・・!
それでさ、もう学校始まっちゃうでしょ。そうなると時間とるのも難しくなるし、
今日よかったら皆も連れてきてよ!お夕飯ふんぱつしちゃうから!」
緑谷・爆豪・轟に与えられたもの、それは『一回でもエンデヴァーより速くヴィラン退治すること』だ。
「おはよー、どーだい進歩はぁ!!」
「朝からでけー声出すなぁ!」
「おはようございます、バーニン!」
「どうよ、「エンデヴァーさんより速く撃退」!あ!いーやごめんね!?デリカシーがなかった!!
わかってるよ、そんな簡単にいきっこないよね」
「昨日は惜しかった」
緑谷と爆豪より少し遅れた轟が、訂正しながら歩み寄る。
「二人とも、昨日の感覚大事にしていこう。今日こそエンデヴァー追い越すぞ。おはようございます、バーニン」
ワイワイ話す三人。バーニンはふと、彼らの傷だらけの服装に体に目がいった。
彼らは彼らなりに、必死にNo.1の背中を追いかけている。誰も挫折することなく。
「発破かけるまでもないってか」
余計なお世話だろう。