第十三話 誘蛾灯
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「ニーちゃん!!」
脇に落ちていた、ビリビリにされてしまっている魔法円。
「・・・・・・二、ニーちゃ・・・」
魔法円を拾ったしえみは、ボロボロ涙を流す。
「どっ、どうした!!」
あわてふためく燐。
「・・・魔法円があれば、また同じ使い魔を呼び出せるやろ。
円描いた紙のストックは?」
勝呂のアドバイスに、ハッとするしえみ。
「そっか!」
そして、自分のショルダーバッグをあさる。
「・・・・・あれ・・・荷物、少しなくなっちゃってる・・・」
「魔法円も?」
玲薇が聞き、しえみは頷く。
「どうしよう・・・襲われた時、落ちたかな・・・」
「襲われたって・・・蛾にか?」
と、燐。
「・・・振り返ったらすぐ頭を打って・・・気を失っちゃったから・・・。
でも、大っきな蛾みたいだったけど・・・」
大っきな蛾・・・?
「まぁ、なんや・・・風美夜、お前も魔法円持ってたよな?」
「あ、ごめんなさい・・・。全部、リニュウと契約してて・・・」
「そうか」
当然といえば、当然だな。
と、燐の前に一匹の蛾が現れる。
「!」
そして、一直線上に光が差し込んだ。
「伏せろ!」
「「!!」」
「きゃっ」
襲ってきたそいつの攻撃を、燐が受け止める。二人が距離をとった時。
「!?」
何かに、引っ張られる感覚。
「志摩!!」
そう、燐を襲ったのは志摩で、志摩のショルダーバッグを引っ張ったのは勝呂だ。
「ぶぉん!?」
「ライト消せ!つーか、何でくわえてる?」
「・・・あれ?」
志摩はキョロキョロ辺りを見回す。
「皆、こんな所で何してはるの?」
「お前こそ、どうしたん!!」
(よかった・・・。とりあえず、志摩くんで・・・)
すると志摩は、青白い顔を勝呂に向ける。
「・・・大量の蛾が、俺の全身を包みこんで・・・それからの記憶が・・・」
志摩は、記憶喪失などといっているが。
「そうか・・・。お前、虫嫌いやったな・・・」
私はあれで、虫が嫌いになったよ。
「!」
誰かのショルダーバッグから、異なる2つの音楽が聞こえる。
「ん?」
「あ!俺も?」
どうやら、勝呂と志摩の携帯の着信音みたいだ。
「・・・・・・」
勝呂は携帯を開き、メールの内容を確認。
「子猫丸からや」
そしてその内容を、見せてもらった。
―――――
数分前、拠点にて。
「・・・ぷっくっくっく」
シュラの笑い声が、響いていた。
「ほらみろ!訓練開始10分と経たず、炎使ったぞあいつ!」
「~~~!!!」
シュラと共に、血相を変えた雪男。彼らもまた、燐の炎を目撃していた。
「まぁ大丈夫だろ。この暗闇じゃ逆に目眩ましになるはずだからな」
シュラが言うことも一理ある。だが、気がかりじゃない。
「・・・・・・兄の能力を隠し通すのに、限界を感じる」
「フケたなー雪男ぉ。三年前は、あんなに可愛かったのに・・・。
今じゃすっかり、疲れ切ったサラリーマンみたいだぞ?」
「放って置いてくれ!!」
キッパリ言いはなつ雪男。
「シュラさんはどういうつもりなんですか?何故、本部へ報告せず、
こんな所で油を売っているんです」
「アイツ・・・燐に剣を教えることにしたー♪報告は、現状保留だ」
「!!」
まさか、あのシュラが。
「ほ・・・本当ですか!ど・・・どうして・・・」
「んー、アイツ、アタシに聖騎士になるってほざいたんだぞ!にゃっはははは!!」
「・・・何をやってるんだ、兄さん・・・!!」
雪男は呆れ、頭を抱える。
脇に落ちていた、ビリビリにされてしまっている魔法円。
「・・・・・・二、ニーちゃ・・・」
魔法円を拾ったしえみは、ボロボロ涙を流す。
「どっ、どうした!!」
あわてふためく燐。
「・・・魔法円があれば、また同じ使い魔を呼び出せるやろ。
円描いた紙のストックは?」
勝呂のアドバイスに、ハッとするしえみ。
「そっか!」
そして、自分のショルダーバッグをあさる。
「・・・・・あれ・・・荷物、少しなくなっちゃってる・・・」
「魔法円も?」
玲薇が聞き、しえみは頷く。
「どうしよう・・・襲われた時、落ちたかな・・・」
「襲われたって・・・蛾にか?」
と、燐。
「・・・振り返ったらすぐ頭を打って・・・気を失っちゃったから・・・。
でも、大っきな蛾みたいだったけど・・・」
大っきな蛾・・・?
「まぁ、なんや・・・風美夜、お前も魔法円持ってたよな?」
「あ、ごめんなさい・・・。全部、リニュウと契約してて・・・」
「そうか」
当然といえば、当然だな。
と、燐の前に一匹の蛾が現れる。
「!」
そして、一直線上に光が差し込んだ。
「伏せろ!」
「「!!」」
「きゃっ」
襲ってきたそいつの攻撃を、燐が受け止める。二人が距離をとった時。
「!?」
何かに、引っ張られる感覚。
「志摩!!」
そう、燐を襲ったのは志摩で、志摩のショルダーバッグを引っ張ったのは勝呂だ。
「ぶぉん!?」
「ライト消せ!つーか、何でくわえてる?」
「・・・あれ?」
志摩はキョロキョロ辺りを見回す。
「皆、こんな所で何してはるの?」
「お前こそ、どうしたん!!」
(よかった・・・。とりあえず、志摩くんで・・・)
すると志摩は、青白い顔を勝呂に向ける。
「・・・大量の蛾が、俺の全身を包みこんで・・・それからの記憶が・・・」
志摩は、記憶喪失などといっているが。
「そうか・・・。お前、虫嫌いやったな・・・」
私はあれで、虫が嫌いになったよ。
「!」
誰かのショルダーバッグから、異なる2つの音楽が聞こえる。
「ん?」
「あ!俺も?」
どうやら、勝呂と志摩の携帯の着信音みたいだ。
「・・・・・・」
勝呂は携帯を開き、メールの内容を確認。
「子猫丸からや」
そしてその内容を、見せてもらった。
―――――
数分前、拠点にて。
「・・・ぷっくっくっく」
シュラの笑い声が、響いていた。
「ほらみろ!訓練開始10分と経たず、炎使ったぞあいつ!」
「~~~!!!」
シュラと共に、血相を変えた雪男。彼らもまた、燐の炎を目撃していた。
「まぁ大丈夫だろ。この暗闇じゃ逆に目眩ましになるはずだからな」
シュラが言うことも一理ある。だが、気がかりじゃない。
「・・・・・・兄の能力を隠し通すのに、限界を感じる」
「フケたなー雪男ぉ。三年前は、あんなに可愛かったのに・・・。
今じゃすっかり、疲れ切ったサラリーマンみたいだぞ?」
「放って置いてくれ!!」
キッパリ言いはなつ雪男。
「シュラさんはどういうつもりなんですか?何故、本部へ報告せず、
こんな所で油を売っているんです」
「アイツ・・・燐に剣を教えることにしたー♪報告は、現状保留だ」
「!!」
まさか、あのシュラが。
「ほ・・・本当ですか!ど・・・どうして・・・」
「んー、アイツ、アタシに聖騎士になるってほざいたんだぞ!にゃっはははは!!」
「・・・何をやってるんだ、兄さん・・・!!」
雪男は呆れ、頭を抱える。