第二話 嗤うサタン
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胸元を抑え、息を荒くする玲薇のもとに、燐は腕を回す。
「玲薇・・・どうしたんだ?玲薇・・・!」
「り・・・燐・・・」
獅郎も、駆け寄ろうとした。けど、出来なくて・・・。手を伸ばせば、届きそうなのに・・・。
「・・・今から行ってもらうのは、お前らを守るためだ・・・!!」
「守る・・・!?」
いままで聞いたこともない燐の声の大きさに、体がビクッと揺れる。
「結局、放り投げんだろ!綺麗事いうな!!」
勢いのあまり、体が勝手に立ち上がった。
初めて、本音をいや・・・思ってもみない事を、口にした。
「は・・・どーせ・・・他人だもんな・・・。俺は雪男とちがって、問題ばっかで、
ずっともて余してきたし・・・、玲薇まで巻き込んで・・・。
親子ごっこなんて、もうやってらんねんだろ」
獅郎からの答はない。それがまた、燐を怒りへ導くのかもしれない。
結局は、俺も玲薇も力が覚醒した事で、邪魔になって。
どうせなら、二人でいなくなれって、ことなのかもしれない。
母親は違くとも、悪魔の血が流れていようとも・・・、傍にいてくれた俺の家族は・・・。
「正直にいえよ!俺は、玲薇が居てくれるだけで十分だ。
二度と父親ぶんな!!!」
パァン!!
・・・乾いた音だけが、一瞬だけ辺りを支配した。
玲薇は唖然とする。今見た光景が、信じられないとでもいうように。
初めてみた。獅郎が、燐の頬を叩くのを。
「・・・言い争ってるヒマはない。大人しく、言うことをきけ!!」
下唇を噛み締める。今にも泣きそうになるが、必死にこらえる。
でも、こらえればこらえるだけ、口が開かない。けど、漸く開いた時、
出した言葉は小さく震えてしまっていた・・・。
「・・・解った」
背中を丸め、踵を返し獅郎に背を向ける。
そして、座り込んでしまっている玲薇に手を差し伸べた。
「・・・行こう」
「でも・・・」
戸惑う玲薇。この手を、握っていいのだろうか。
考えるなか、燐が手首を掴み立たせる。ふらつく足をしっかりさせるために、
燐は玲薇の腰に腕を回して安定させた。
(燐・・・)
本当に、こんなんでいいの?
お互い、手が握っている場所に、力が入る。
玲薇は獅郎に目を向けた。そこで、違和感を覚える。
なぜなら、獅郎はうずくまり、胸を押さえていたからだ。
「叔父様!?」
「ぐ・・・」
苦しむ声に、玲薇の驚いた声に、燐は気づき獅郎を見る。
「!?・・・なんだよ」
「あ・・・しまった!!俺としたことが・・・!」
獅郎の言ってることと行動が、よく分からない。
「・・・??どうしたんだよ・・・」
心配する燐に、獅郎のもとへ駆け寄ろうとする玲薇。
「叔父様!!」
「行け!!」
迫力のある声に、思わず立ち止まる。
「そのまま・・・早く俺から、離れろ!!」
「玲薇・・・どうしたんだ?玲薇・・・!」
「り・・・燐・・・」
獅郎も、駆け寄ろうとした。けど、出来なくて・・・。手を伸ばせば、届きそうなのに・・・。
「・・・今から行ってもらうのは、お前らを守るためだ・・・!!」
「守る・・・!?」
いままで聞いたこともない燐の声の大きさに、体がビクッと揺れる。
「結局、放り投げんだろ!綺麗事いうな!!」
勢いのあまり、体が勝手に立ち上がった。
初めて、本音をいや・・・思ってもみない事を、口にした。
「は・・・どーせ・・・他人だもんな・・・。俺は雪男とちがって、問題ばっかで、
ずっともて余してきたし・・・、玲薇まで巻き込んで・・・。
親子ごっこなんて、もうやってらんねんだろ」
獅郎からの答はない。それがまた、燐を怒りへ導くのかもしれない。
結局は、俺も玲薇も力が覚醒した事で、邪魔になって。
どうせなら、二人でいなくなれって、ことなのかもしれない。
母親は違くとも、悪魔の血が流れていようとも・・・、傍にいてくれた俺の家族は・・・。
「正直にいえよ!俺は、玲薇が居てくれるだけで十分だ。
二度と父親ぶんな!!!」
パァン!!
・・・乾いた音だけが、一瞬だけ辺りを支配した。
玲薇は唖然とする。今見た光景が、信じられないとでもいうように。
初めてみた。獅郎が、燐の頬を叩くのを。
「・・・言い争ってるヒマはない。大人しく、言うことをきけ!!」
下唇を噛み締める。今にも泣きそうになるが、必死にこらえる。
でも、こらえればこらえるだけ、口が開かない。けど、漸く開いた時、
出した言葉は小さく震えてしまっていた・・・。
「・・・解った」
背中を丸め、踵を返し獅郎に背を向ける。
そして、座り込んでしまっている玲薇に手を差し伸べた。
「・・・行こう」
「でも・・・」
戸惑う玲薇。この手を、握っていいのだろうか。
考えるなか、燐が手首を掴み立たせる。ふらつく足をしっかりさせるために、
燐は玲薇の腰に腕を回して安定させた。
(燐・・・)
本当に、こんなんでいいの?
お互い、手が握っている場所に、力が入る。
玲薇は獅郎に目を向けた。そこで、違和感を覚える。
なぜなら、獅郎はうずくまり、胸を押さえていたからだ。
「叔父様!?」
「ぐ・・・」
苦しむ声に、玲薇の驚いた声に、燐は気づき獅郎を見る。
「!?・・・なんだよ」
「あ・・・しまった!!俺としたことが・・・!」
獅郎の言ってることと行動が、よく分からない。
「・・・??どうしたんだよ・・・」
心配する燐に、獅郎のもとへ駆け寄ろうとする玲薇。
「叔父様!!」
「行け!!」
迫力のある声に、思わず立ち止まる。
「そのまま・・・早く俺から、離れろ!!」