第十二話 愉しいキャンプ
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「続いて、先程配ったショルダーバッグの中身を説明します。
3日間分の水と食糧、寝袋・タオル、ティッシュペーパー等、
生活用品とコンパス、夜間移動用のハンドライト・魔除け花火、
マッチがそれぞれ一つずつ入っているはずです。昼間にも言いましたが、
この森は夜間(いま)下級悪魔の巣になっている。今の皆さんの実力だと、
ギリギリ切り抜けられるかどうかといったところでしょう。
危ないと感じたら、この魔除けの花火を即使って下さい。二分以内には、
僕か霧隠先生が回収に行きます」
子猫丸が、質問を投げる。
「マッチが一本だけというのは・・・」
「つまり、花火に使えば提灯に火を点けられません。
使う時は、よく考えて使いましょう。更に提灯は特殊に出来ていて、
火を点ければ拠点からすぐ判るようになっています。
拠点近くまで来てから点けた場合失格。途中で消えてしまった場合も、失格。
花火を使ったギブアップも、もちろん失格。各自が自分の能力を、
最大限に使うことを考えるのがクリアへの一番の近道です!
さて皆さん、準備しましょう」
玲薇はショルダーバッグの中身を確認する。
雪男がさっき言った物は、全部ある。そして一番大事な、
魔法円も。これがなければ、私は何も出来ない。
一枚を胸ポケットに入れ、予備の分は小箱に入れて奥にしまい込む。
準備、完了。全員が、ハンドライトを手に。
「この訓練、完全にお互い奪い合うように仕組まれとる。
だけど、奪い合い始めたら多分全員自滅や。この任務、
とにかく自分自身が取ることだけ考えるのが正解やな・・・!
助け合いもナシや!」
勝呂の言葉に、更に身を引き締める。
自分の身は、自分で守る。
「何があっても、ウラミっこなしですね」
「そうね」
志摩の言葉に頷く出雲。
「どうやっても枠は3つしかないんだもの。むしろ、せいせいするわ」
「では、位置について」
雪男の合図に従って。
「よーい」
ドンッ!
玲薇達は一斉に走り出す。そして、数メートルまでいくと、『音』がする。
「!」
いや、これは『音』なんかではない。
「プッブビパギギギギ」
「う・・・うわッ、すげえ数だ・・・!!」
これは・・・蛾!?
「「ぎゃああ!」」
燐とは違い、互いに違う場所で悲鳴を上げる玲薇と出雲。
一匹ならともかく、こんな体全体をまとってしまうくらいの数の蛾は、気色悪い。
「"恐み恐み申す!!為す所の願いとして成就せずということなし!"」
「"気高き気高き雄飛の眼前!我の血承け入れその力干渉せよ!!"」
それぞれの使い魔を呼び出す。そして、頬に触れた蛾を振り払えば・・・。
「!」
血・・・!?
(まさか、この蛾って・・・!)
勝呂は、詠唱だ。
「"朽腐に帰せざらむべし!"」
バシュッと、蛾が一気に散り散りなる。
(血を吸う蛾・・・)
チューチの類か。
3日間分の水と食糧、寝袋・タオル、ティッシュペーパー等、
生活用品とコンパス、夜間移動用のハンドライト・魔除け花火、
マッチがそれぞれ一つずつ入っているはずです。昼間にも言いましたが、
この森は夜間(いま)下級悪魔の巣になっている。今の皆さんの実力だと、
ギリギリ切り抜けられるかどうかといったところでしょう。
危ないと感じたら、この魔除けの花火を即使って下さい。二分以内には、
僕か霧隠先生が回収に行きます」
子猫丸が、質問を投げる。
「マッチが一本だけというのは・・・」
「つまり、花火に使えば提灯に火を点けられません。
使う時は、よく考えて使いましょう。更に提灯は特殊に出来ていて、
火を点ければ拠点からすぐ判るようになっています。
拠点近くまで来てから点けた場合失格。途中で消えてしまった場合も、失格。
花火を使ったギブアップも、もちろん失格。各自が自分の能力を、
最大限に使うことを考えるのがクリアへの一番の近道です!
さて皆さん、準備しましょう」
玲薇はショルダーバッグの中身を確認する。
雪男がさっき言った物は、全部ある。そして一番大事な、
魔法円も。これがなければ、私は何も出来ない。
一枚を胸ポケットに入れ、予備の分は小箱に入れて奥にしまい込む。
準備、完了。全員が、ハンドライトを手に。
「この訓練、完全にお互い奪い合うように仕組まれとる。
だけど、奪い合い始めたら多分全員自滅や。この任務、
とにかく自分自身が取ることだけ考えるのが正解やな・・・!
助け合いもナシや!」
勝呂の言葉に、更に身を引き締める。
自分の身は、自分で守る。
「何があっても、ウラミっこなしですね」
「そうね」
志摩の言葉に頷く出雲。
「どうやっても枠は3つしかないんだもの。むしろ、せいせいするわ」
「では、位置について」
雪男の合図に従って。
「よーい」
ドンッ!
玲薇達は一斉に走り出す。そして、数メートルまでいくと、『音』がする。
「!」
いや、これは『音』なんかではない。
「プッブビパギギギギ」
「う・・・うわッ、すげえ数だ・・・!!」
これは・・・蛾!?
「「ぎゃああ!」」
燐とは違い、互いに違う場所で悲鳴を上げる玲薇と出雲。
一匹ならともかく、こんな体全体をまとってしまうくらいの数の蛾は、気色悪い。
「"恐み恐み申す!!為す所の願いとして成就せずということなし!"」
「"気高き気高き雄飛の眼前!我の血承け入れその力干渉せよ!!"」
それぞれの使い魔を呼び出す。そして、頬に触れた蛾を振り払えば・・・。
「!」
血・・・!?
(まさか、この蛾って・・・!)
勝呂は、詠唱だ。
「"朽腐に帰せざらむべし!"」
バシュッと、蛾が一気に散り散りなる。
(血を吸う蛾・・・)
チューチの類か。