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第十二話 愉しいキャンプ

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玲薇
風美夜

そっか・・・俺、こういう行事って、学校サボッてばっかだったから、
ろくに行ったことなかったんだな。そういえば、玲薇も・・・。
「?」
出雲と料理の話をしていた玲薇と、目が合う。

「「・・・・・・」」
あれがきっかけで玲薇は一人に追いやられて・・・。
学校はサボることなかった。でも、こういう行事には、出なかったって・・・。
いまアイツは、どう思ってんのかな・・・。

「おい、奥村ァ」
「!」
「お前、飲みもん何いる?」
よく、解んねーけど・・・仲間に囲まれるって、こういうカンジなのかな。
玲薇も、俺と同じ思いだったらいいな・・・。

「俺、そっちに選びに行く!」
『楽しい』って。

玲薇は飲みもん、何選んだんだ?」
燐が訪ね、答える。
「ん?ミルクティー」
「ミルクティーか」
「カレーにミルクティーって、合わないでしょ」
「え、そうかな?」
「それなら、普通の牛乳よ」
「牛乳は、お風呂上がりが一番」

「どんな話してんや、アイツら・・・」
飲み物一つであんな会話が弾むなんて、やっぱり女の子は話好きか。
玲薇に聞いても、参考になんなかった」
ようやっと、燐は勝呂の元へ。

「え!?私って、そんなに変?」
「俺、ビゲルがいいけどあるかー?」
「ビゲルビゲル・・・」
「燐ってば・・・!」

彼らの様子を、しえみは遠くで見ていた。
「・・・楽しそうだなぁ!」
「え?」
そんな彼女に、雪男は首をかしげる。

「あ・・・最近ね、燐の様子が違って見えたから、少し心配してたの。
でも、今日は楽しそうでほっとした・・・!」
「・・・しえみさんは、兄さんをよく見てるんですね」
「ふん?」

「・・・いえ、何でもありません」

―――――

「・・・では、夕食が済んだところで、今から始める訓練内容を説明します」
酒を飲んだせいか、シュラはすでに顔が真っ赤だ。
「つまり、肝だめし肝だめし~♪」
「シュラさん・・・勤務中です」

「つかその女、18歳や言うてなかったか!?未成年やろ!!」
「18歳?」
勝呂の言葉に、雪男は首をかしげる。
「何をバカなことを。この人は今年でにじゅうろ・・・」
カンと、シュラが投げた缶が、見事雪男の頭に直撃。
「んにゃー、手ェすべった~」

さすがにキレる雪男。
「おい・・・仕事をしろよ・・・!!」
「「「・・・・・・」」」
そういえば、雪男は怒ると怖いんだった。

ハッと雪男は、我に返る。
ゴホンと、咳払いをして。
「えー・・・では・・・説明します」
「おこったおこった~にゃははは」
からかってくるシュラは、無視だ。

(素が・・・)
こんな怖い人なのか・・・。覚えておこう。

「・・・これから皆さんには、この拠点から四方散り散りに出発してもらい、
この森の何処かにある提灯に火を点けて戻ってきてもらいます。
3日間の合宿期間内に、提灯を点けて無事戻ってきた人全員に、
実戦任務の参加資格を与えます。ただし、提灯は三つしかありません。
置かれている場所は、拠点の中心から半径500メートル先の何処かとだけ、
教えておきます。つまり、実戦任務の参加資格は、"3枠"しかないということになります」

「そ・・・それって・・・!」
提灯を点けられなかった者は、実戦任務の参加資格を得ることは出来ない。
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