第十一話 鬼事
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翌日。
(・・・昨日、燐も雪男も喋らないでそのままだし・・・)
学園の方の靴箱に上履きを戻しながら、玲薇はため息をついた。
(お昼も、一緒じゃなかったし・・・)
「玲薇ちゃーん!」
名前を呼ばれ振り向く。
「あ、志摩くん」
「お疲れ様です」
「うん」
そこには子猫丸も、勝呂もいた。
「このまま、塾に行くやろ?」
勝呂に聞かれ、少し考える。オンボロ旧館に戻っても、二人はいないだろうし・・・。
塾の準備も、とりあえずは用意してあるし・・・。
「そうだね・・・一緒に行かせてもらおうかな」
―――――
「あれ?奥村君、まだ来てないようですね」
「遅刻やな、遅刻」
「毎朝遅刻しとるやつには、いわれとーないな」
「坊!」
「・・・よく、アイツらと来れるわね」
「え?」
朴がいなくなってから、玲薇は出雲の隣に座らせてもらっていた。
「そうかな?」
「だって、バカばっかり」
「・・・もしかして出雲、あの三人の中で、好きな人」
「いるわけないでしょ!!」
どうやら玲薇は、出雲が自分に嫉妬したと思っているのだろう。
「なんでそうなるの!?」
「え?なんとなーく」
「はーい、静かに」
あ、どうやら先生が来たらしい。だが、唖然とした。
だって、その人は・・・。
「・・・つーわけで、この度ヴァチカン本部から日本支部に移動してきました、
霧隠シュラ、18歳でーす。はじめましてー」
あの、巨乳女だったのだから。
「・・・なーんちゃって、この2か月半ずっと一緒に授業受けてたんだけどな~。
にゃっははは!」
「「「・・・・・・・」」」
「えーと?とりあえず"魔法円・印章術"と・・・?"剣技"もかよ、めんどくせ!
・・・受け持ちますんで、よろしくー」
「え・・・と、先生!」
「んー?」
シュラは用紙から、勝呂に目を向けた。
「何だね、勝呂クン」
「先生・・・は、何で生徒のふり、してはったんですか。あと、
魔印の前の担当のネイガウス先生は?」
「あ~、両方とも大人の事情ってやつだよ。ガキは気にすんな?」
「な・・・なんですか、それ・・・!」
(燐・・・遅いな・・・)
シュラが先生でも焦らないしえみは、こちらの方が気がかりで仕方ない。
「あのぉ・・・」
手を上げて、聞こうとした時だった。
「スンマセン・・・」
気の抜けた声。
「燐!」
彼の姿を見て、玲薇はホッとする。
「その・・・昨日あんま眠れなくて・・・授業中寝てたらHR過ぎても寝てて、
誰も起こしてくれなくて・・・」
「そんなとこで言い訳してないで、入ってらっしゃい。怒んないからー」
扉から顔を出し、目の前にいる先生を見て、燐は目を丸くした。
「え?あれ・・・?お前!」
なんでここにいんだ!?
「ホラいいから、とっとと席につけ!」
大人しくいつもの、しえみの隣に座る燐。
「燐!大丈夫だったんだ」
「え?ああ、平気だよ・・・・・どーした?」
「・・・ううん、それなら良かった」
燐と話しているしえみを見る玲薇を見る出雲。
ふーん・・・。
「嫉妬してるのは、アンタじゃないの・・・?」
「え?」
「別に」
「あいつ・・・」
勝呂が燐を見て、呟く。
「何か雰囲気、変わったんやないか?」
「そーですか?」
「・・・何か、あったんかもしれませんねぇ」
「ふんじゃまー、全員そろったところでボチボチ授業始めるぞー」
視線を慌てて、シュラに戻す。
「印章学入門の土占いの章から読んでもらうかな。じゃ、遅刻した奥村!」
(やってやる!)
勢いよく燐は立ち上がって。
「えー・・・「土占いにかかわる古代のも・・・もん・・・もんもんけんは」」
「文献(ぶんけん)な」
シュラに言い直されて。
「いつも通りやないですか」
「そやな、勘違いやったわ」
(・・・昨日、燐も雪男も喋らないでそのままだし・・・)
学園の方の靴箱に上履きを戻しながら、玲薇はため息をついた。
(お昼も、一緒じゃなかったし・・・)
「玲薇ちゃーん!」
名前を呼ばれ振り向く。
「あ、志摩くん」
「お疲れ様です」
「うん」
そこには子猫丸も、勝呂もいた。
「このまま、塾に行くやろ?」
勝呂に聞かれ、少し考える。オンボロ旧館に戻っても、二人はいないだろうし・・・。
塾の準備も、とりあえずは用意してあるし・・・。
「そうだね・・・一緒に行かせてもらおうかな」
―――――
「あれ?奥村君、まだ来てないようですね」
「遅刻やな、遅刻」
「毎朝遅刻しとるやつには、いわれとーないな」
「坊!」
「・・・よく、アイツらと来れるわね」
「え?」
朴がいなくなってから、玲薇は出雲の隣に座らせてもらっていた。
「そうかな?」
「だって、バカばっかり」
「・・・もしかして出雲、あの三人の中で、好きな人」
「いるわけないでしょ!!」
どうやら玲薇は、出雲が自分に嫉妬したと思っているのだろう。
「なんでそうなるの!?」
「え?なんとなーく」
「はーい、静かに」
あ、どうやら先生が来たらしい。だが、唖然とした。
だって、その人は・・・。
「・・・つーわけで、この度ヴァチカン本部から日本支部に移動してきました、
霧隠シュラ、18歳でーす。はじめましてー」
あの、巨乳女だったのだから。
「・・・なーんちゃって、この2か月半ずっと一緒に授業受けてたんだけどな~。
にゃっははは!」
「「「・・・・・・・」」」
「えーと?とりあえず"魔法円・印章術"と・・・?"剣技"もかよ、めんどくせ!
・・・受け持ちますんで、よろしくー」
「え・・・と、先生!」
「んー?」
シュラは用紙から、勝呂に目を向けた。
「何だね、勝呂クン」
「先生・・・は、何で生徒のふり、してはったんですか。あと、
魔印の前の担当のネイガウス先生は?」
「あ~、両方とも大人の事情ってやつだよ。ガキは気にすんな?」
「な・・・なんですか、それ・・・!」
(燐・・・遅いな・・・)
シュラが先生でも焦らないしえみは、こちらの方が気がかりで仕方ない。
「あのぉ・・・」
手を上げて、聞こうとした時だった。
「スンマセン・・・」
気の抜けた声。
「燐!」
彼の姿を見て、玲薇はホッとする。
「その・・・昨日あんま眠れなくて・・・授業中寝てたらHR過ぎても寝てて、
誰も起こしてくれなくて・・・」
「そんなとこで言い訳してないで、入ってらっしゃい。怒んないからー」
扉から顔を出し、目の前にいる先生を見て、燐は目を丸くした。
「え?あれ・・・?お前!」
なんでここにいんだ!?
「ホラいいから、とっとと席につけ!」
大人しくいつもの、しえみの隣に座る燐。
「燐!大丈夫だったんだ」
「え?ああ、平気だよ・・・・・どーした?」
「・・・ううん、それなら良かった」
燐と話しているしえみを見る玲薇を見る出雲。
ふーん・・・。
「嫉妬してるのは、アンタじゃないの・・・?」
「え?」
「別に」
「あいつ・・・」
勝呂が燐を見て、呟く。
「何か雰囲気、変わったんやないか?」
「そーですか?」
「・・・何か、あったんかもしれませんねぇ」
「ふんじゃまー、全員そろったところでボチボチ授業始めるぞー」
視線を慌てて、シュラに戻す。
「印章学入門の土占いの章から読んでもらうかな。じゃ、遅刻した奥村!」
(やってやる!)
勢いよく燐は立ち上がって。
「えー・・・「土占いにかかわる古代のも・・・もん・・・もんもんけんは」」
「文献(ぶんけん)な」
シュラに言い直されて。
「いつも通りやないですか」
「そやな、勘違いやったわ」