第十話 黒猫
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「ガルオオオオオ!!」
現場に急いで駆け寄れば、動物らしき唸り声が聞こえた。
雪男は同じ祓魔師である仲間に、名刺を見せる。
「中一級祓魔師の、奥村雪男です」
「お待ちしてました!どうぞ!」
雪男が中に入ってしまう前に、そそくさと『二人』は、雪男の背後から姿を見せた。
「・・・そして、候補生の奥村燐です」
「同じく候補生の、風美夜玲薇です」
「・・・・・・・・っ!!!」
後ろからでも分かる雪男が呆れ、怒ってる気配。
ごめんね、雪男。邪魔はしないから、『見学』させて下さい。
「お前の二番目のメガネが心配で」
全く・・・燐、余計な一言を。
「意味がわからない!」
燐の挑発ともとれる発言に、雪男はそれにのってしまう。
「いい加減にして!二人とも!!」
グイッと二人を押し離す。
それでも玲薇より背の高い二人は、頭上でも火花を散らしている。
あぁ・・・誰か、二人を止めて・・・!
「ガルル・・・!」
「「「!」」」
また、あの唸り声。雪男は我にかえった。
「兄さんの相手をしているヒマはないんだ!
玲薇もだ!今回見学なし!」
「えー!?」
「二人一緒に帰れ!」
「やだね!」
即答の燐。玲薇はフンッと、そっぽ向く。
「~~~~~っ!!」
どうやらまだ、怒りを抑えられないだろう。
そもそも玲薇の事は仕方ないと分かってる。
竜騎士を教える上で、実際に見た方が勉強になるだろうと、
『見学』という形で、彼女は何度か仕事についてきている。
まぁ、力になってもらう時は時たまあったけど。
門をくぐり抜けると、目の前に巨大な黒猫がいた。
「ガルルオオォ!!」
「!」
この唸り声・・・あの黒猫からなんだ。
「猫又(ケット・シー)・・・?」
「・・・・・・」
さすが玲薇だね。
「そうだよ」
雪男はそう頷き、前へ出ると、傷の手当てをして貰っている警官に話しかけた。
「なぁ、玲薇」
「?」
燐に呼び止められ、玲薇は振り向く。
「なんか、声、聞こえなかったか?」
「声?」
「ほら、また」
「・・・さぁ」
玲薇の返答に、燐は首をかしげる。
「藤本神父が亡くなった事を、うっかり口をすべらせたのを聞いていたんです」
そう話す警官に、眉を寄せる玲薇。
お父さんの名前が出てきたのだ。気にならない訳がない。
「スミマセン・・・。クロは、どうなっちまうんスかね・・・」
「・・・大丈夫です」
キッパリ言う雪男。
「祓魔師で、処分します」
「処分・・・」
「どういう事だ?」
燐も、獅郎の名前が出てきた事に、驚いている。
「親父が死んだのと、何の関係があるんだよ」
雪男は隠す事なく、教えてくれた。
「・・・あの猫又は・・・神父さんの使い魔なんだ」
「・・・え?」
現場に急いで駆け寄れば、動物らしき唸り声が聞こえた。
雪男は同じ祓魔師である仲間に、名刺を見せる。
「中一級祓魔師の、奥村雪男です」
「お待ちしてました!どうぞ!」
雪男が中に入ってしまう前に、そそくさと『二人』は、雪男の背後から姿を見せた。
「・・・そして、候補生の奥村燐です」
「同じく候補生の、風美夜玲薇です」
「・・・・・・・・っ!!!」
後ろからでも分かる雪男が呆れ、怒ってる気配。
ごめんね、雪男。邪魔はしないから、『見学』させて下さい。
「お前の二番目のメガネが心配で」
全く・・・燐、余計な一言を。
「意味がわからない!」
燐の挑発ともとれる発言に、雪男はそれにのってしまう。
「いい加減にして!二人とも!!」
グイッと二人を押し離す。
それでも玲薇より背の高い二人は、頭上でも火花を散らしている。
あぁ・・・誰か、二人を止めて・・・!
「ガルル・・・!」
「「「!」」」
また、あの唸り声。雪男は我にかえった。
「兄さんの相手をしているヒマはないんだ!
玲薇もだ!今回見学なし!」
「えー!?」
「二人一緒に帰れ!」
「やだね!」
即答の燐。玲薇はフンッと、そっぽ向く。
「~~~~~っ!!」
どうやらまだ、怒りを抑えられないだろう。
そもそも玲薇の事は仕方ないと分かってる。
竜騎士を教える上で、実際に見た方が勉強になるだろうと、
『見学』という形で、彼女は何度か仕事についてきている。
まぁ、力になってもらう時は時たまあったけど。
門をくぐり抜けると、目の前に巨大な黒猫がいた。
「ガルルオオォ!!」
「!」
この唸り声・・・あの黒猫からなんだ。
「猫又(ケット・シー)・・・?」
「・・・・・・」
さすが玲薇だね。
「そうだよ」
雪男はそう頷き、前へ出ると、傷の手当てをして貰っている警官に話しかけた。
「なぁ、玲薇」
「?」
燐に呼び止められ、玲薇は振り向く。
「なんか、声、聞こえなかったか?」
「声?」
「ほら、また」
「・・・さぁ」
玲薇の返答に、燐は首をかしげる。
「藤本神父が亡くなった事を、うっかり口をすべらせたのを聞いていたんです」
そう話す警官に、眉を寄せる玲薇。
お父さんの名前が出てきたのだ。気にならない訳がない。
「スミマセン・・・。クロは、どうなっちまうんスかね・・・」
「・・・大丈夫です」
キッパリ言う雪男。
「祓魔師で、処分します」
「処分・・・」
「どういう事だ?」
燐も、獅郎の名前が出てきた事に、驚いている。
「親父が死んだのと、何の関係があるんだよ」
雪男は隠す事なく、教えてくれた。
「・・・あの猫又は・・・神父さんの使い魔なんだ」
「・・・え?」