第十話 黒猫
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「あ、燐」
「おー、玲薇」
偶然帰り道で会った二人。
燐がぶら下げて持っている袋に目を向ける玲薇。微かだが、中身が見えた。
「いいなー、アイス買ってきたんだぁ」
「まぁな。売店、メッチャ混んでて大変だったぜ。
玲薇は、本借りれたのか?」
燐は玲薇の行き先を知っていた。最初部屋を出て行き先を告げたのは、彼女だったから。
その後、燐が暑さに負けて売店でアイスを買ってきたという事なのだ。
「うん、まぁね。この暑さじゃ、図書館の方が涼しいよ・・・」
「いくら涼しくても、俺はあんなとこ、何時間もいられねーよ」
「まぁ・・・燐は、そういう性格じゃないもんね」
と、玲薇は苦笑い。
「俺にとっちゃ、よくあんなとこにいれるな、だぜ?」
「はいはい」
グチグチと文句を言い続けそうな燐を、適当にあしらう。
「今度、雪男か勝呂くんでも連れて・・・」
ピクンと、燐の眉が動く。よりにもよって、あの二人の名前を出すとは。
「あ、ちょっと飲み物買うね」
自販機を見つけた玲薇は、そちらに駆け出す。
「・・・まぁ、いっか」
改めて、二人は雪男が待つ部屋へと帰るのだった。
「ただいまー」
あ・・・玲薇の声。
「あーー!あちい~~」
兄さんの声。二人一緒に帰ってきたのか。
「おかえり。二人、一緒だったんだ」
嫌みっぽくならないような口調を心掛ける。
「うん。ねぇ、雪男」
「なに?」
「今度さ、図書館で勉強しようよ」
「・・・なんで?」
いや、さそってもらえて嬉しいは嬉しい。玲薇に限って、裏があるとは考えにくいけど。
・・・兄からくる視線が、微妙に痛いんだよ。
「涼しいから!」
そんなことも知らずに、玲薇の瞳はキラキラだ。
「あーー!!」
いいよ、と返事を返す前にさえぎらた声。
「俺のゴリゴリ君、溶け出してるじゃねーか!」
・・・兄さんめ。邪魔してくれるな。
「そりゃぁ、暑かったもんね」
玲薇と僕の会話は、これで終わりか。
あ、そうだ。忘れるところだった。
「・・・僕の、ミネラルウォーターは・・・?」
ピクンと、燐の肩が揺れる。
「え?あれ!?」
「・・・・・・」
「・・・あっ、ゴメン。忘れた」
そっか。そっか。なんとなーく、そんな感じはしたよ。
「・・・・・・ホラ・・・水って、カゲ薄いじゃん・・・透明だから。
俺のゴリゴリ君、喰うか?」
「・・・いらない。いいよ、後で自分で買ってくるから」
「ごめんな」
「・・・・・・」
ただらなぬ雰囲気。これは二人の事、いや、雪男をそっとしておこう。
玲薇も自分の机に向かい、先程自販機で買ったサイダーを飲んだ。
一気に飲まず、ちょっとずつだけど、このシュワシュワ感がたまらない。
ふと、携帯を手にする。誰からの着信はないが、電話張を開く。
そして、ある人の名前を押した。そう、先程名前を挙げた勝呂竜士である。
が、ちょっとまて。ここで電話をするのはマズイだろう。
玲薇はチラッと、二人を盗み見る。
「なんだよ、謝ったろ!」
まだ、喧嘩してるようだ。
「それだけじゃない。戦い方が、サタンの炎に頼りすぎるからだ」
「!」
「・・・・・・」
「おー、玲薇」
偶然帰り道で会った二人。
燐がぶら下げて持っている袋に目を向ける玲薇。微かだが、中身が見えた。
「いいなー、アイス買ってきたんだぁ」
「まぁな。売店、メッチャ混んでて大変だったぜ。
玲薇は、本借りれたのか?」
燐は玲薇の行き先を知っていた。最初部屋を出て行き先を告げたのは、彼女だったから。
その後、燐が暑さに負けて売店でアイスを買ってきたという事なのだ。
「うん、まぁね。この暑さじゃ、図書館の方が涼しいよ・・・」
「いくら涼しくても、俺はあんなとこ、何時間もいられねーよ」
「まぁ・・・燐は、そういう性格じゃないもんね」
と、玲薇は苦笑い。
「俺にとっちゃ、よくあんなとこにいれるな、だぜ?」
「はいはい」
グチグチと文句を言い続けそうな燐を、適当にあしらう。
「今度、雪男か勝呂くんでも連れて・・・」
ピクンと、燐の眉が動く。よりにもよって、あの二人の名前を出すとは。
「あ、ちょっと飲み物買うね」
自販機を見つけた玲薇は、そちらに駆け出す。
「・・・まぁ、いっか」
改めて、二人は雪男が待つ部屋へと帰るのだった。
「ただいまー」
あ・・・玲薇の声。
「あーー!あちい~~」
兄さんの声。二人一緒に帰ってきたのか。
「おかえり。二人、一緒だったんだ」
嫌みっぽくならないような口調を心掛ける。
「うん。ねぇ、雪男」
「なに?」
「今度さ、図書館で勉強しようよ」
「・・・なんで?」
いや、さそってもらえて嬉しいは嬉しい。玲薇に限って、裏があるとは考えにくいけど。
・・・兄からくる視線が、微妙に痛いんだよ。
「涼しいから!」
そんなことも知らずに、玲薇の瞳はキラキラだ。
「あーー!!」
いいよ、と返事を返す前にさえぎらた声。
「俺のゴリゴリ君、溶け出してるじゃねーか!」
・・・兄さんめ。邪魔してくれるな。
「そりゃぁ、暑かったもんね」
玲薇と僕の会話は、これで終わりか。
あ、そうだ。忘れるところだった。
「・・・僕の、ミネラルウォーターは・・・?」
ピクンと、燐の肩が揺れる。
「え?あれ!?」
「・・・・・・」
「・・・あっ、ゴメン。忘れた」
そっか。そっか。なんとなーく、そんな感じはしたよ。
「・・・・・・ホラ・・・水って、カゲ薄いじゃん・・・透明だから。
俺のゴリゴリ君、喰うか?」
「・・・いらない。いいよ、後で自分で買ってくるから」
「ごめんな」
「・・・・・・」
ただらなぬ雰囲気。これは二人の事、いや、雪男をそっとしておこう。
玲薇も自分の机に向かい、先程自販機で買ったサイダーを飲んだ。
一気に飲まず、ちょっとずつだけど、このシュワシュワ感がたまらない。
ふと、携帯を手にする。誰からの着信はないが、電話張を開く。
そして、ある人の名前を押した。そう、先程名前を挙げた勝呂竜士である。
が、ちょっとまて。ここで電話をするのはマズイだろう。
玲薇はチラッと、二人を盗み見る。
「なんだよ、謝ったろ!」
まだ、喧嘩してるようだ。
「それだけじゃない。戦い方が、サタンの炎に頼りすぎるからだ」
「!」
「・・・・・・」