第九話 おもひで
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「貴様は殺す・・・。この命と、引き換えてもな!!」
召喚した手がのび、燐の脇腹を貫く。
「・・・ケホッ」
「・・・!?」
死んで、ないだと?
「・・・・・気ィ、すんだかよ」
「に・・・」
なんて無茶苦茶な受け止め方をするんだ。
「・・・これでも足んねーっつーなら・・・俺はこーゆーの慣れてっから、
何度でも・・・何度でも相手してやる・・・!!だから頼むから、
関係ねぇ人間、巻き込むな!!!」
雪男もしえみも朴も出雲も勝呂も志摩も子猫丸も。そして・・・玲薇も。
「・・・こんな事で済むものか・・・。俺のような奴は、他にもいるぞ・・・。
・・・覚悟するといい・・・!」
身体をふらつかせながら、階段へと向かうネイガウス。
彼の姿が完全に見えなくなるのを確認してから、雪男は燐のもとに駆け寄った。
「兄さん・・・!何てマネを・・・」
「大丈夫、大丈夫!・・・もう、こんなだから」
服を上げる燐。傷を見れば、血はまだ新鮮さを見せているが、
大きな傷は痕が残っているだけだった。
「もう、閉じかけてる・・・!」
「もともと、怪我治んの早かったけど・・・いよいよ本当の化け物だな・・・ハハ」
「燐!!」
名前を呼ばれて声のした方を見れば、しえみが走ってきていた。
「雪ちゃん・・・」
「しえみさん・・・」
「!」
燐はハッとして、急いで尻尾を掴んだ。しえみに気付かれてはまずい。
尻尾の事などいざ知れず、しえみは燐の傷に気付いた。
「り・・・燐・・・どうしたの!?」
「ああ・・・大丈夫だ」
「!!グールの魔障!今すぐ手当てしなきゃ・・・」
「いい、いい!平気だ」
傷はもう、閉じかけてるし・・・。
「ダメ!!」
今までない程大きなに、思わずビクつく燐。
「ハイ!!ここに寝て!無理しちゃダメ・・・!」
「・・・・・え」
「ニーちゃん!また、サンチョさん出せる?」
「ニー!」
半場強引に寝かされる燐。
「・・・ハハ、ありがとな・・・。もう、大丈夫になってきたかな・・・」
しえみの表情を見て、燐はぎょっと目を見開く。
彼女は目に、涙をいっぱいためていたのだ。
「燐。私、決めた・・・!」
「は?」
「決めたの・・・!」
「なにを・・・?」
兄には分からなくて当然だろう。でも、僕にはしえみさんが何を決めたのか分かった。
祓魔師になるかならないか決めかねていた彼女。ようやっと、決心したのだろう。
「(兄さんは・・・いつも僕にできないことを、してしまう)
・・・やっぱり、兄さんには敵わないな・・・」
ここは一段落した。
「あれ?雪男、どこ行くんだぁ?」
燐に声をかけられ、足を止める雪男。肩越しに振り返り、言った。
「玲薇のとこ」
「あ、じゃあ俺も」
ガバッと上半身を起こすも、しえみに制される。
「燐は傷を治してから!」
「えー、平気だって言ってるだろ?」
ギャアギャア言い合う二人を残して、玲薇を置いてきた部屋へと雪男は急ぐ。
「玲薇!」
大人しく膝を抱いて待っていた彼女。
「雪男・・・!」
不安に満ちていた玲薇の表情が、笑顔になる。
「ただいま」
「おかえり・・・!」
召喚した手がのび、燐の脇腹を貫く。
「・・・ケホッ」
「・・・!?」
死んで、ないだと?
「・・・・・気ィ、すんだかよ」
「に・・・」
なんて無茶苦茶な受け止め方をするんだ。
「・・・これでも足んねーっつーなら・・・俺はこーゆーの慣れてっから、
何度でも・・・何度でも相手してやる・・・!!だから頼むから、
関係ねぇ人間、巻き込むな!!!」
雪男もしえみも朴も出雲も勝呂も志摩も子猫丸も。そして・・・玲薇も。
「・・・こんな事で済むものか・・・。俺のような奴は、他にもいるぞ・・・。
・・・覚悟するといい・・・!」
身体をふらつかせながら、階段へと向かうネイガウス。
彼の姿が完全に見えなくなるのを確認してから、雪男は燐のもとに駆け寄った。
「兄さん・・・!何てマネを・・・」
「大丈夫、大丈夫!・・・もう、こんなだから」
服を上げる燐。傷を見れば、血はまだ新鮮さを見せているが、
大きな傷は痕が残っているだけだった。
「もう、閉じかけてる・・・!」
「もともと、怪我治んの早かったけど・・・いよいよ本当の化け物だな・・・ハハ」
「燐!!」
名前を呼ばれて声のした方を見れば、しえみが走ってきていた。
「雪ちゃん・・・」
「しえみさん・・・」
「!」
燐はハッとして、急いで尻尾を掴んだ。しえみに気付かれてはまずい。
尻尾の事などいざ知れず、しえみは燐の傷に気付いた。
「り・・・燐・・・どうしたの!?」
「ああ・・・大丈夫だ」
「!!グールの魔障!今すぐ手当てしなきゃ・・・」
「いい、いい!平気だ」
傷はもう、閉じかけてるし・・・。
「ダメ!!」
今までない程大きなに、思わずビクつく燐。
「ハイ!!ここに寝て!無理しちゃダメ・・・!」
「・・・・・え」
「ニーちゃん!また、サンチョさん出せる?」
「ニー!」
半場強引に寝かされる燐。
「・・・ハハ、ありがとな・・・。もう、大丈夫になってきたかな・・・」
しえみの表情を見て、燐はぎょっと目を見開く。
彼女は目に、涙をいっぱいためていたのだ。
「燐。私、決めた・・・!」
「は?」
「決めたの・・・!」
「なにを・・・?」
兄には分からなくて当然だろう。でも、僕にはしえみさんが何を決めたのか分かった。
祓魔師になるかならないか決めかねていた彼女。ようやっと、決心したのだろう。
「(兄さんは・・・いつも僕にできないことを、してしまう)
・・・やっぱり、兄さんには敵わないな・・・」
ここは一段落した。
「あれ?雪男、どこ行くんだぁ?」
燐に声をかけられ、足を止める雪男。肩越しに振り返り、言った。
「玲薇のとこ」
「あ、じゃあ俺も」
ガバッと上半身を起こすも、しえみに制される。
「燐は傷を治してから!」
「えー、平気だって言ってるだろ?」
ギャアギャア言い合う二人を残して、玲薇を置いてきた部屋へと雪男は急ぐ。
「玲薇!」
大人しく膝を抱いて待っていた彼女。
「雪男・・・!」
不安に満ちていた玲薇の表情が、笑顔になる。
「ただいま」
「おかえり・・・!」