第九話 おもひで
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雪男は、ネイガウスの後を追いに行った。
「ごめんね、雪男・・・」
何も、出来なくて・・・。
リニュウはいない。玲薇が、帰したんだ。
屋上に上がるのを見て、ネイガウスを追いつめる。
「・・・先生、何故兄を殺す必要があるんです!
・・・それも、まさかフェレス卿の命令だというんですか!?」
先程と同じ、無数の『手』の悪魔が召喚される。
それを銃で撃っていくも、その数の多さには勝てなかった。
「!!」
足首を掴まれ、引きずりこまれていく。
『帰ってきて!』
泣きそうな顔をして、玲薇は言った。
『帰ってくるよ』
僕はそう言って、彼女と約束したんだ。こんな所で、負けられない。
"聖水"を取りだし、自分にぶちかける。
まとわりついていた手が、散らばった。
「はぁ、はぁ」
こんなの、自分にかけるもんじゃないな・・・。
「遅い・・・」
顔を上げれば、既にネイガウスの足元には魔法円が描かれていた。
(速い・・・)
「"視よ此に在り屍のある所には鷲も亦あつまらん!"」
その魔法円に、ネイガウスは大量の血を流し入れる。
「・・・ククク・・・コイツはな、私の持ち駒の中でも最上級のナペリウスだ」
それは、不気味な程巨大だった。
「ッ・・・」
何も出来ぬまま、ナペリウスの張り手をくらう。
「クハハハ」
が、青い炎を纏った剣が飛んできて、ナペリウスに突き刺さる。
それと同時に、ネイガウスの笑い声もなくなった。
「ボギャャァァ」
青い炎に包まれ、焼かれていくナペリウス。
「!!!」
ネイガウスはハッとし、拳を向けて来ている燐に気が付いた。
「てめェ、やっぱし敵か・・・!!」
「悪魔め・・・!」
雪男と同じようにネイガウスも"聖水"を取りだし、燐に向けた。
「・・・ぐ、うあッ」
燐の体制が崩れる。
「ククク。人の皮を被っていても、聖水が効くようだな。
やはり本性は隠しきれないというわけだ」
「聖水・・・?」
「・・・だが、大したダメージにはならないか・・・。化け物め・・・!」
ナペリウスが燐をわしずかむ。
「ぐ・・・あああ!」
力じゃぁ、到底敵わない。
「!!」
だが何故か、ナペリウスが姿を消したのだ。
(何だ!?)
ネイガウスは魔法円に顔を向ける。そこには、殺ったと思っていた雪男がいた。
(魔法円を・・・消されたか)
魔法円が破綻すれば、効果は無効になる。
そんな事は、雪男だって承知済みだ。
「チィ・・・!」
「お前は、何者だ」
首に刃をむけられた。
「く・・・」
行く手を、阻まれたか。だが魔法円は、自分の腕にだって描いてある。
もうこの腕は血み泥だけれども、殺らなくては・・・。
「先生!」
雪男が叫び忠告する。
「もうそれ以上は召喚しない方が身の為です。失血死したいんですか!」
言われなくとも、自分の体の事は、自分がよく分かっている。
「・・・私は、「青い夜」の生き残りだ・・・」
(青い夜・・・)
志摩と子猫丸が話してくれたのを、思い出す。
『十六年前、サタンが世界中の有名な聖職者を、大量虐殺したって日のことです』
(あれ、か・・・!)
「・・・俺は僅かの間、サタンに身体を乗っ取られ・・・この眼を失い」
左眼にある眼帯を外すネイガウス。そこには、右眼と同じ眼球はなかった。
「そして、俺を救おうと近づいた家族をも失った・・・」
サタンは、この俺の手を使って家族を殺した。
「ククク、許さん。サタンも悪魔と名のつくものは全て!!
サタンの息子など、モっての外だァ!!!」
「ごめんね、雪男・・・」
何も、出来なくて・・・。
リニュウはいない。玲薇が、帰したんだ。
屋上に上がるのを見て、ネイガウスを追いつめる。
「・・・先生、何故兄を殺す必要があるんです!
・・・それも、まさかフェレス卿の命令だというんですか!?」
先程と同じ、無数の『手』の悪魔が召喚される。
それを銃で撃っていくも、その数の多さには勝てなかった。
「!!」
足首を掴まれ、引きずりこまれていく。
『帰ってきて!』
泣きそうな顔をして、玲薇は言った。
『帰ってくるよ』
僕はそう言って、彼女と約束したんだ。こんな所で、負けられない。
"聖水"を取りだし、自分にぶちかける。
まとわりついていた手が、散らばった。
「はぁ、はぁ」
こんなの、自分にかけるもんじゃないな・・・。
「遅い・・・」
顔を上げれば、既にネイガウスの足元には魔法円が描かれていた。
(速い・・・)
「"視よ此に在り屍のある所には鷲も亦あつまらん!"」
その魔法円に、ネイガウスは大量の血を流し入れる。
「・・・ククク・・・コイツはな、私の持ち駒の中でも最上級のナペリウスだ」
それは、不気味な程巨大だった。
「ッ・・・」
何も出来ぬまま、ナペリウスの張り手をくらう。
「クハハハ」
が、青い炎を纏った剣が飛んできて、ナペリウスに突き刺さる。
それと同時に、ネイガウスの笑い声もなくなった。
「ボギャャァァ」
青い炎に包まれ、焼かれていくナペリウス。
「!!!」
ネイガウスはハッとし、拳を向けて来ている燐に気が付いた。
「てめェ、やっぱし敵か・・・!!」
「悪魔め・・・!」
雪男と同じようにネイガウスも"聖水"を取りだし、燐に向けた。
「・・・ぐ、うあッ」
燐の体制が崩れる。
「ククク。人の皮を被っていても、聖水が効くようだな。
やはり本性は隠しきれないというわけだ」
「聖水・・・?」
「・・・だが、大したダメージにはならないか・・・。化け物め・・・!」
ナペリウスが燐をわしずかむ。
「ぐ・・・あああ!」
力じゃぁ、到底敵わない。
「!!」
だが何故か、ナペリウスが姿を消したのだ。
(何だ!?)
ネイガウスは魔法円に顔を向ける。そこには、殺ったと思っていた雪男がいた。
(魔法円を・・・消されたか)
魔法円が破綻すれば、効果は無効になる。
そんな事は、雪男だって承知済みだ。
「チィ・・・!」
「お前は、何者だ」
首に刃をむけられた。
「く・・・」
行く手を、阻まれたか。だが魔法円は、自分の腕にだって描いてある。
もうこの腕は血み泥だけれども、殺らなくては・・・。
「先生!」
雪男が叫び忠告する。
「もうそれ以上は召喚しない方が身の為です。失血死したいんですか!」
言われなくとも、自分の体の事は、自分がよく分かっている。
「・・・私は、「青い夜」の生き残りだ・・・」
(青い夜・・・)
志摩と子猫丸が話してくれたのを、思い出す。
『十六年前、サタンが世界中の有名な聖職者を、大量虐殺したって日のことです』
(あれ、か・・・!)
「・・・俺は僅かの間、サタンに身体を乗っ取られ・・・この眼を失い」
左眼にある眼帯を外すネイガウス。そこには、右眼と同じ眼球はなかった。
「そして、俺を救おうと近づいた家族をも失った・・・」
サタンは、この俺の手を使って家族を殺した。
「ククク、許さん。サタンも悪魔と名のつくものは全て!!
サタンの息子など、モっての外だァ!!!」