第九話 おもひで
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燐を連れて、別の部屋に行く。
「玲薇」
「ん?」
「電気はつけないで。居場所が、すぐ分かっちゃうからね」
「うん、分かった」
雪男はそう忠告すると、腰につけてある銃の調子を確認する。
部屋の中は暗いが、今日は月の明かりが明るかった。
だから彼の仕草は少しだけど、見えたのだ。今晩は、
この月明かりを頼りにするだろう。
「じゃあ、行くね」
彼のカオを見れば、今まで見たこともない戦士のカオつきだった。
(雪男・・・)
・・・こんなに頼りになる男だったっけ?前は、あんなナヨナヨしてたのに。
言葉を返す前に、雪男は行ってしまった。
「雪ちゃん・・・」
玲薇はいまだ寝ている燐を見る。
彼は・・・雪男は、燐を守る為に戦いに行った。
私だって、燐が大切だ。雪男が言う事が本当なら、助けたい。
祓魔師の力も、少しずつ身に付けてきてる。強くなってる・・・気だってする。
見届けてるだけなんて嫌だ。助けられてばっかりなのも嫌だ。
燐が誰に狙われてるか分からない。けど、雪男は行った。たった、一人で。
けど、私だって・・・燐を、雪男を・・・。
「杜山さん」
「?」
「燐の事、よろしくね」
「え?あ・・・!」
雪男と同じく、玲薇も部屋を出て行ってしまった。
「風美夜さん・・・!!」
燐を別の部屋に移す際、魔法円とあのネックレスを持ってきてある。
何事もなければいいけど・・・雪男、無事でいて・・・。
ドンッ!!
「!(銃声・・・!)」
銃声は、一回で鳴り止む事はなかった。何度も鳴り響いてきたのだ。
(雪男・・・!)
魔法円を取りだし、リニュウを呼び出す。
「"気高き気高き雄飛の眼前。我の血承け入れ、その力干渉せよ!!"」
リニュウは姿を表し、玲薇に目を合わす。
「リニュウ、雪男を捜して」
銃声は上から鳴った。だから多分、上の何処かに居る筈だ。
「!!」
追いかけていたネイガウスから、悪魔が召喚される。
すると、何処からか鷹が来た。
(玲薇のリニュウ・・・!)
ネイガウスが召喚した悪魔の気配を感じて、ここに来たのか・・・。
奴が召喚した悪魔を倒していき、リニュウはネイガウスを狙っていく。
「くそっ!」
目眩ましのつもりか、こんなので・・・。
「雪男!」
玲薇の声。ダメだ、彼女をここに来させては。
ネイガウスには、リニュウがついてる。少しの足止めにはなるだろう。
雪男は身を翻す。
「あ、雪男!」
やっと彼を見つけた。良かった・・・。
「玲薇!!」
彼女と合流でき、思いっきり肩を掴んだ。
「!」
「いい、玲薇は来るな」
「なっ・・・どうして!?私だって、燐と雪男を助けたい!」
気持ちは分かる。でも、今は。
「ゴメン。今は、邪魔だ」
「・・・え・・・」
君も、兄さんと同じように居なくならないでほしいから。
一緒に戦ってくれるのは嬉しい。でも今は、安全な場所に居てもらいたい。
「リニュウが居なくなったら、どうやって戦うの?」
相手は、手騎士のプロ。
「そ、それは・・・」
出雲のように、使い魔を使いなれてればまた話しは別だろう。
だが、玲薇はまだ扱いが不十分だ。心が乱れれば、それで終わる。
「お願いだ。ここで僕が帰ってくるのを、待ってて欲しい」
顔を下に向ける玲薇。悔しい・・・悔しくて、たまらなかった。
でも、雪男が言ってる事は正しい。そう、正しいんだ・・・。
「・・・分かった」
「玲薇」
「やっぱり、私は手騎士だけじゃ使えないって事だよね」
「違う!そうじゃ・・・え?」
雪男は目を見開く。今、確かに玲薇は頬にキスをした・・・。
「帰ってきて」
「え・・・」
「ここで待ってるから、無事に帰ってきて!そしたら、竜騎士教えてよね!
約束だからね!絶対だからね!!」
怒りに満ちてた雪男の表情が穏やかになる。
「分かった。帰ってくるよ」
約束だ。
「玲薇」
「ん?」
「電気はつけないで。居場所が、すぐ分かっちゃうからね」
「うん、分かった」
雪男はそう忠告すると、腰につけてある銃の調子を確認する。
部屋の中は暗いが、今日は月の明かりが明るかった。
だから彼の仕草は少しだけど、見えたのだ。今晩は、
この月明かりを頼りにするだろう。
「じゃあ、行くね」
彼のカオを見れば、今まで見たこともない戦士のカオつきだった。
(雪男・・・)
・・・こんなに頼りになる男だったっけ?前は、あんなナヨナヨしてたのに。
言葉を返す前に、雪男は行ってしまった。
「雪ちゃん・・・」
玲薇はいまだ寝ている燐を見る。
彼は・・・雪男は、燐を守る為に戦いに行った。
私だって、燐が大切だ。雪男が言う事が本当なら、助けたい。
祓魔師の力も、少しずつ身に付けてきてる。強くなってる・・・気だってする。
見届けてるだけなんて嫌だ。助けられてばっかりなのも嫌だ。
燐が誰に狙われてるか分からない。けど、雪男は行った。たった、一人で。
けど、私だって・・・燐を、雪男を・・・。
「杜山さん」
「?」
「燐の事、よろしくね」
「え?あ・・・!」
雪男と同じく、玲薇も部屋を出て行ってしまった。
「風美夜さん・・・!!」
燐を別の部屋に移す際、魔法円とあのネックレスを持ってきてある。
何事もなければいいけど・・・雪男、無事でいて・・・。
ドンッ!!
「!(銃声・・・!)」
銃声は、一回で鳴り止む事はなかった。何度も鳴り響いてきたのだ。
(雪男・・・!)
魔法円を取りだし、リニュウを呼び出す。
「"気高き気高き雄飛の眼前。我の血承け入れ、その力干渉せよ!!"」
リニュウは姿を表し、玲薇に目を合わす。
「リニュウ、雪男を捜して」
銃声は上から鳴った。だから多分、上の何処かに居る筈だ。
「!!」
追いかけていたネイガウスから、悪魔が召喚される。
すると、何処からか鷹が来た。
(玲薇のリニュウ・・・!)
ネイガウスが召喚した悪魔の気配を感じて、ここに来たのか・・・。
奴が召喚した悪魔を倒していき、リニュウはネイガウスを狙っていく。
「くそっ!」
目眩ましのつもりか、こんなので・・・。
「雪男!」
玲薇の声。ダメだ、彼女をここに来させては。
ネイガウスには、リニュウがついてる。少しの足止めにはなるだろう。
雪男は身を翻す。
「あ、雪男!」
やっと彼を見つけた。良かった・・・。
「玲薇!!」
彼女と合流でき、思いっきり肩を掴んだ。
「!」
「いい、玲薇は来るな」
「なっ・・・どうして!?私だって、燐と雪男を助けたい!」
気持ちは分かる。でも、今は。
「ゴメン。今は、邪魔だ」
「・・・え・・・」
君も、兄さんと同じように居なくならないでほしいから。
一緒に戦ってくれるのは嬉しい。でも今は、安全な場所に居てもらいたい。
「リニュウが居なくなったら、どうやって戦うの?」
相手は、手騎士のプロ。
「そ、それは・・・」
出雲のように、使い魔を使いなれてればまた話しは別だろう。
だが、玲薇はまだ扱いが不十分だ。心が乱れれば、それで終わる。
「お願いだ。ここで僕が帰ってくるのを、待ってて欲しい」
顔を下に向ける玲薇。悔しい・・・悔しくて、たまらなかった。
でも、雪男が言ってる事は正しい。そう、正しいんだ・・・。
「・・・分かった」
「玲薇」
「やっぱり、私は手騎士だけじゃ使えないって事だよね」
「違う!そうじゃ・・・え?」
雪男は目を見開く。今、確かに玲薇は頬にキスをした・・・。
「帰ってきて」
「え・・・」
「ここで待ってるから、無事に帰ってきて!そしたら、竜騎士教えてよね!
約束だからね!絶対だからね!!」
怒りに満ちてた雪男の表情が穏やかになる。
「分かった。帰ってくるよ」
約束だ。