第九話 おもひで
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「ネイガウス先生」
雪男が気付き、彼の名を言う。そう、奴はただの教師。ただの・・・。
『奥村燐、サタンの息子よ』
違う。あいつは、自分を襲ってきたんだ。
「ゆ、雪男、そいつてき」
(え・・・?)
微妙に聞き取れなかったその言葉。
「ング!!」
何処からかやってきた人に、燐は潰された。
「おや、失敬」
「あ・・・」
声を漏らす玲薇。燐を潰した張本人は、この学校の理事長であるメフィストだった。
しかし・・・なんでそんなに偉い人が、こんな天井から・・・。
「ハ~イ☆訓練生の皆サン、大変お疲れサマでした~」
「メ・・・メフィスト!?」
彼の登場に、燐も目を丸くした。
「あれっ・・・て、理事長か・・・?」
「どーゆうこと・・・?」
勝呂も出雲も、首をかしげる。
メフィストは口角を上げ、言った。
「このわたしが、中級以上の悪魔の侵入を許すわけがないでしょう!」
そう言い、パチンと指をならした。すると、メフィストと同じように天井からや、
タンスの中、床から幾人もの教師が、姿を見せる。
早い展開に、頭がついてけない。
「??」
「医工騎士の先生方は、生徒の手当てを」
メフィストの命令に、動き出す教師達。
「え?」
「・・・まさか・・・」
ハッとする勝呂。
「そう!なんと!この強化合宿は、候補生認定試験を兼ねたものだったのです!!」
メフィストの言葉に、唖然とする玲薇達。
「合宿中は、そこかしこに先生方を審査員と配置し、
皆さんを細かく審査していました」
雪男が、怪我している玲薇と出雲の所に来てくれる。
彼は申し訳なさそうに小さく苦笑いを見せ、おかえしとばかりに、
玲薇はフンッと鼻をならしソッポを向いて腕を組んだ。
まったく・・・まんまと雪男にはめられたもんだ。
メフィストは続ける。
「これから、先生方の報告書を読んで、私が合否を最終決定します。
明日の発表を、楽しみにしていてくださいネ☆」
―――――
「くっそー!!!」
病室。ここで、憤怒した燐が、叫んでいた。
「すっかり、だまされてたな!!」
「まさか、抜き打ち試験だったなんてな・・・」
「・・・少しは、可能性考えとくべきやったねぇ」
ため息混じりに言う勝呂に志摩。
出雲は病室の中を見回す。一人、足りない・・・?
「・・・玲薇は?」
「え?」
「玲薇が、いない」
「・・・ほんまやね、ここ来るまで、一緒にいた思っとったけど・・・」
ポリポリと、頬をかく志摩。
「まぁ、せやけどアイツは合格やろ」
一番最初に戦う意思を見せた。そして、皆を守った・・・。
「そっか・・・」
どこか遠い目をした燐が、勝呂に相槌をした。
(どこ行ったんだ?玲薇・・・)
皆が気にかけてくれてる中、玲薇は一人、夜風を男子寮・旧館の屋上で当たっていた。
少し肌寒く上着を羽織っているが、とても心が落ち着く。
鉄格子に腕を乗せ組み、そこに顎を乗せた。
そして、燐から貰ったネックレスを手のひらにのせる。
今、弱い光でだが輝いているのだ。服越しなら分からないだろう。
でも、この淡く光る青色を、サタンの炎と思われては大変だから。
一人で、ここにきたのだ。
「はぁ・・・」
ため息をつく玲薇。
やっぱり、てんで駄目だ。リニュウの力がなければ、自分は何も出来ない。
使い魔を呼び出し、戦わせるのも才能の一つと言われるが・・・。
逆に、リニュウがいなくなれば何も出来なくなる。
「どうしよ・・・」
祓魔師・・・自分には、向いてなかったかもしれない。
『僕が、教えてあげられるしね』
なぜか雪男のあの言葉が、脳裏に浮かんだ。
竜騎士。
「・・・・」
やってみよう。自分の手で、仲間を守る。
雪男が気付き、彼の名を言う。そう、奴はただの教師。ただの・・・。
『奥村燐、サタンの息子よ』
違う。あいつは、自分を襲ってきたんだ。
「ゆ、雪男、そいつてき」
(え・・・?)
微妙に聞き取れなかったその言葉。
「ング!!」
何処からかやってきた人に、燐は潰された。
「おや、失敬」
「あ・・・」
声を漏らす玲薇。燐を潰した張本人は、この学校の理事長であるメフィストだった。
しかし・・・なんでそんなに偉い人が、こんな天井から・・・。
「ハ~イ☆訓練生の皆サン、大変お疲れサマでした~」
「メ・・・メフィスト!?」
彼の登場に、燐も目を丸くした。
「あれっ・・・て、理事長か・・・?」
「どーゆうこと・・・?」
勝呂も出雲も、首をかしげる。
メフィストは口角を上げ、言った。
「このわたしが、中級以上の悪魔の侵入を許すわけがないでしょう!」
そう言い、パチンと指をならした。すると、メフィストと同じように天井からや、
タンスの中、床から幾人もの教師が、姿を見せる。
早い展開に、頭がついてけない。
「??」
「医工騎士の先生方は、生徒の手当てを」
メフィストの命令に、動き出す教師達。
「え?」
「・・・まさか・・・」
ハッとする勝呂。
「そう!なんと!この強化合宿は、候補生認定試験を兼ねたものだったのです!!」
メフィストの言葉に、唖然とする玲薇達。
「合宿中は、そこかしこに先生方を審査員と配置し、
皆さんを細かく審査していました」
雪男が、怪我している玲薇と出雲の所に来てくれる。
彼は申し訳なさそうに小さく苦笑いを見せ、おかえしとばかりに、
玲薇はフンッと鼻をならしソッポを向いて腕を組んだ。
まったく・・・まんまと雪男にはめられたもんだ。
メフィストは続ける。
「これから、先生方の報告書を読んで、私が合否を最終決定します。
明日の発表を、楽しみにしていてくださいネ☆」
―――――
「くっそー!!!」
病室。ここで、憤怒した燐が、叫んでいた。
「すっかり、だまされてたな!!」
「まさか、抜き打ち試験だったなんてな・・・」
「・・・少しは、可能性考えとくべきやったねぇ」
ため息混じりに言う勝呂に志摩。
出雲は病室の中を見回す。一人、足りない・・・?
「・・・玲薇は?」
「え?」
「玲薇が、いない」
「・・・ほんまやね、ここ来るまで、一緒にいた思っとったけど・・・」
ポリポリと、頬をかく志摩。
「まぁ、せやけどアイツは合格やろ」
一番最初に戦う意思を見せた。そして、皆を守った・・・。
「そっか・・・」
どこか遠い目をした燐が、勝呂に相槌をした。
(どこ行ったんだ?玲薇・・・)
皆が気にかけてくれてる中、玲薇は一人、夜風を男子寮・旧館の屋上で当たっていた。
少し肌寒く上着を羽織っているが、とても心が落ち着く。
鉄格子に腕を乗せ組み、そこに顎を乗せた。
そして、燐から貰ったネックレスを手のひらにのせる。
今、弱い光でだが輝いているのだ。服越しなら分からないだろう。
でも、この淡く光る青色を、サタンの炎と思われては大変だから。
一人で、ここにきたのだ。
「はぁ・・・」
ため息をつく玲薇。
やっぱり、てんで駄目だ。リニュウの力がなければ、自分は何も出来ない。
使い魔を呼び出し、戦わせるのも才能の一つと言われるが・・・。
逆に、リニュウがいなくなれば何も出来なくなる。
「どうしよ・・・」
祓魔師・・・自分には、向いてなかったかもしれない。
『僕が、教えてあげられるしね』
なぜか雪男のあの言葉が、脳裏に浮かんだ。
竜騎士。
「・・・・」
やってみよう。自分の手で、仲間を守る。