第七話 友千鳥
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「燐!」
だが、雪男を呼びにいったハズのしえみが、なぜかここにいた。
「お前!?」
代わりに、玲薇が来ると思っていたのに・・・。
「!!」
驚く燐をよそに、しえみは倒れて傷を負ってしまった朴に気が付く。
「朴さん!」
早くどうにかしないと。
「燐!朴さんを手当てしてる間・・・悪魔を引きつけて」
「はぁ?カンタンに言いやがって・・・!」
こちとら、剣を使えないというのに。けど、仕方ない。
「おら、グロイの!!こっちだ!!」
袋から剣を出さぬまま、燐は悪魔に叩きつけた。
バタバタと足音が聞こえる。
「雪男!!」
「!!」
バァンとドアが開いたと思うと、玲薇が現れた。
ここの部屋にいた全員の視線が、彼女に集まる。
「玲薇・・・!」
「神木さんと朴さんが・・・!」
ほらな、やっぱり何かあったやろ!予想的中したことに、志摩は嬉しそうだ。
玲薇が来る前に、既に雪男は拳銃を携帯していた。
彼らも悲鳴は聞いていたのだ。だが遠くでドアも閉まっていたためか、
小さく、ただ女の子達が楽しく騒いでるだけだと思っていた。
けど、違ったんだ。
「多分、悪魔が・・・!」
曖昧な言い分の玲薇の発言に、雪男は眉間にシワをつくる。
「多分って、なに!?」
「私も、よく見ないでこっちに来たから・・・」
鞄から魔法円を探しながら言う玲薇。
「でも・・・」
あの二人の悲鳴は、半端なものじゃなかった。悪ふざけで楽しんで悲鳴を上げたものではなく、
もっと・・・なんというか、近くで聞いた者なら、耳がキーンとするような・・・。
訳の分からない彼女の説明に雪男は頭を抱えつつ、問うた。
「とりあえず玲薇、案内して」
「あ、女子風呂!」
一見は百聞にきかずともいうから。
自分の鞄の中から魔法円を取り出し、先に行かせた雪男の後を追った。
「なんや玲薇ちゃん、せわしいなぁ・・・?」
のほほんとした表情で、志摩は勝呂と子猫丸を見る。
「なにいうてはるんですか、志摩さん!一大事ですやろ・・・!」
大方、この事件が嘘であって欲しいと思わさずを得ない志摩に、子猫丸が言った。
そんな二人を見守っていた勝呂は、ため息をついた。
「俺らも行くで」
言いながら立ち上がる。なにか、手伝いになれればいいと思いながら。
倒れて傷を負っている朴に駆け寄り仰向けにし、症状を見るしえみ。
「火傷みたいになってる・・・」
「グールの魔障よ・・・!」
出雲の声に、しえみは肩越しに振り返った。
「数分で、壊死するわ・・・!」
そんな・・・。なりふりかまってる場合はない。
「じゃあ、早く応急処置だけでもしなきゃ・・・!」
えーと、えーと・・・。大丈夫、落ち着いてやれば、大丈夫。
「火傷の処置には・・・」
脳裏に、大好きな花達を浮かばせ、どれがインプットするか記憶を辿る。
そうだ・・・、思い出した・・・!
「サンチョさん!」
誰!?
突然出てきた人のような名前。
「は!?」
その名前に、出雲は唖然とした。
『サンチョさん』の存在を思い出したしえみは、慌ただしくなる。
「サンチョさんがいれば・・・私、サンチョさんを・・・」
急いで、探さなければ。
「ニー!」
だが目の前に、グリーンマンが飛びはねる。
「ニー!」
自分を主張するように一生懸命跳ねて、どうしたのだろう?
「ニーちゃん?」
『ニーちゃん』と呼んでいるそのグリーンマンを、両手にのせた。
「ニー~~!」
すると、踏ん張りを見せるグリーンマン。
と、ポンッとグリーンマンの腹から、『草花』が現れた。
(使い魔の身体から、『アロエ』・・・!?)
出雲は驚き、目を見開く。
「すごい!ニーちゃん!」
しえみは、出雲に負けないくらい目を見開き、オマケにキラキラ輝いている。
「これ、サンチョさんだよ~!!」
成る程。さっきからしえみが言っている『サンチョさん』とは、『アロエ』の事だったのか。
「いや、それ、アロエでしょ!?」
叫ぶや、出雲が突っ込むのだった。
だが、雪男を呼びにいったハズのしえみが、なぜかここにいた。
「お前!?」
代わりに、玲薇が来ると思っていたのに・・・。
「!!」
驚く燐をよそに、しえみは倒れて傷を負ってしまった朴に気が付く。
「朴さん!」
早くどうにかしないと。
「燐!朴さんを手当てしてる間・・・悪魔を引きつけて」
「はぁ?カンタンに言いやがって・・・!」
こちとら、剣を使えないというのに。けど、仕方ない。
「おら、グロイの!!こっちだ!!」
袋から剣を出さぬまま、燐は悪魔に叩きつけた。
バタバタと足音が聞こえる。
「雪男!!」
「!!」
バァンとドアが開いたと思うと、玲薇が現れた。
ここの部屋にいた全員の視線が、彼女に集まる。
「玲薇・・・!」
「神木さんと朴さんが・・・!」
ほらな、やっぱり何かあったやろ!予想的中したことに、志摩は嬉しそうだ。
玲薇が来る前に、既に雪男は拳銃を携帯していた。
彼らも悲鳴は聞いていたのだ。だが遠くでドアも閉まっていたためか、
小さく、ただ女の子達が楽しく騒いでるだけだと思っていた。
けど、違ったんだ。
「多分、悪魔が・・・!」
曖昧な言い分の玲薇の発言に、雪男は眉間にシワをつくる。
「多分って、なに!?」
「私も、よく見ないでこっちに来たから・・・」
鞄から魔法円を探しながら言う玲薇。
「でも・・・」
あの二人の悲鳴は、半端なものじゃなかった。悪ふざけで楽しんで悲鳴を上げたものではなく、
もっと・・・なんというか、近くで聞いた者なら、耳がキーンとするような・・・。
訳の分からない彼女の説明に雪男は頭を抱えつつ、問うた。
「とりあえず玲薇、案内して」
「あ、女子風呂!」
一見は百聞にきかずともいうから。
自分の鞄の中から魔法円を取り出し、先に行かせた雪男の後を追った。
「なんや玲薇ちゃん、せわしいなぁ・・・?」
のほほんとした表情で、志摩は勝呂と子猫丸を見る。
「なにいうてはるんですか、志摩さん!一大事ですやろ・・・!」
大方、この事件が嘘であって欲しいと思わさずを得ない志摩に、子猫丸が言った。
そんな二人を見守っていた勝呂は、ため息をついた。
「俺らも行くで」
言いながら立ち上がる。なにか、手伝いになれればいいと思いながら。
倒れて傷を負っている朴に駆け寄り仰向けにし、症状を見るしえみ。
「火傷みたいになってる・・・」
「グールの魔障よ・・・!」
出雲の声に、しえみは肩越しに振り返った。
「数分で、壊死するわ・・・!」
そんな・・・。なりふりかまってる場合はない。
「じゃあ、早く応急処置だけでもしなきゃ・・・!」
えーと、えーと・・・。大丈夫、落ち着いてやれば、大丈夫。
「火傷の処置には・・・」
脳裏に、大好きな花達を浮かばせ、どれがインプットするか記憶を辿る。
そうだ・・・、思い出した・・・!
「サンチョさん!」
誰!?
突然出てきた人のような名前。
「は!?」
その名前に、出雲は唖然とした。
『サンチョさん』の存在を思い出したしえみは、慌ただしくなる。
「サンチョさんがいれば・・・私、サンチョさんを・・・」
急いで、探さなければ。
「ニー!」
だが目の前に、グリーンマンが飛びはねる。
「ニー!」
自分を主張するように一生懸命跳ねて、どうしたのだろう?
「ニーちゃん?」
『ニーちゃん』と呼んでいるそのグリーンマンを、両手にのせた。
「ニー~~!」
すると、踏ん張りを見せるグリーンマン。
と、ポンッとグリーンマンの腹から、『草花』が現れた。
(使い魔の身体から、『アロエ』・・・!?)
出雲は驚き、目を見開く。
「すごい!ニーちゃん!」
しえみは、出雲に負けないくらい目を見開き、オマケにキラキラ輝いている。
「これ、サンチョさんだよ~!!」
成る程。さっきからしえみが言っている『サンチョさん』とは、『アロエ』の事だったのか。
「いや、それ、アロエでしょ!?」
叫ぶや、出雲が突っ込むのだった。