第七話 友千鳥
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「今日こそ・・・絶対、お友達をつくる!!」
鍵を手に、プルプル体を震わせながらも、ドアを前にしえみは意気込みを入れていた。
―――――
「じゃ、僕は先にいってるよ」
「おう!」
「はーい」
バタバタ慌ただしく準備をしている燐と玲薇を置いて、雪男は先に部屋を出た。
「玲薇、まだか?」
「待って、あと髪とかすから。それより燐、鍵持った?」
一番重要なソレを忘れてはダメだからね。
「へへ、持ってるって」
ポケットとから鍵を取りだし、チラリと見せる燐。
「あ、今日は持ってるんだ」
「バーカ。いつも忘れるかよ」
「昨日、忘れそうになってたじゃん」
「昨日は昨日、今日は今日だ」
「なにそれ」
会話をしながら身仕度をそそくさと揃えていく玲薇。
「お待たせ!」
「おう、行くか!」
「うん!」
彼と話せる時は、なくはない。だから、こんな慌ただしい時間の時ぐらい、
話さなくていいと思ってるかもしれない。夜だって、寝るのは同じ部屋なのだ。
無理する必要はない。だけど、塾が始まれば、燐の隣の席はしえみが座ってしまう。
だから出来るだけ、この時間も大切にしたいのだ・・・。
「・・・たまには燐の隣に、座りたいな・・・」
なんて、ちょっと愚痴ってみる。
「俺も。でも、しえみにも悪いしな」
塾に来てみないかと誘ったのも、彼ららしい。
「・・・分かってるよ」
でも、なんだか離れていってしまいそうで・・・時々、不安になる。
そうだ、燐はしえみの事をどう思ってるだろう?それに・・・自分の事は?
『玲薇だけで十分だ』
あぁに言ってくれた時は嬉しかったなぁ・・・。
「・・・ハァ・・・」
思わずため息が出る。なんで、ため息なんかするんだ?
「どした?」
不思議に思い、訊ねる燐。
「・・・・・・」
燐は、覚えてるかな?
「燐・・・」
「?」
「・・・やっぱいいや」
「は!?」
こんなこと、聞けやしない。
「なんだよ~~」
「だから何でもないって」
ドアの前に立ち、玲薇がガチャガチャと鍵を開けて開いた時だった。
「わっ!」
「ひぃ!」
人が目の前に座っていたので驚き、燐にしがみついたのは。
「?」
なんだと、首をかしげ燐は廊下を見る。
「なんだ、しえみじゃん。何、驚いてんだよ」
「あ・・・ハハハ・・・」
自分がとった行動に、恥ずかしさを覚える。
ボーゼンと座り込んでしまっているしえみに、燐は話かけた。
「何やってんだ、そんなとこで・・・」
彼女はハッとし、顔を上げる。
「・・・燐・・・風美夜、さん・・・」
「「?」」
しえみのおどけた表情に、首をかしげる二人。
泣きそうな顔をして、ホント・・・どうしたんだろう?
「な・・・なんでもない・・・!」
だが彼女はスクッと立ち上がり、振り返ることなく行ってしまった。
「・・・あっ、そ・・・」
しえみの後ろ姿を見送った後、玲薇が聞いた。
「・・・燐、杜山さんに何かしたり言ったの?」
「いや・・・なんも」
「ふーん・・・」
鍵を手に、プルプル体を震わせながらも、ドアを前にしえみは意気込みを入れていた。
―――――
「じゃ、僕は先にいってるよ」
「おう!」
「はーい」
バタバタ慌ただしく準備をしている燐と玲薇を置いて、雪男は先に部屋を出た。
「玲薇、まだか?」
「待って、あと髪とかすから。それより燐、鍵持った?」
一番重要なソレを忘れてはダメだからね。
「へへ、持ってるって」
ポケットとから鍵を取りだし、チラリと見せる燐。
「あ、今日は持ってるんだ」
「バーカ。いつも忘れるかよ」
「昨日、忘れそうになってたじゃん」
「昨日は昨日、今日は今日だ」
「なにそれ」
会話をしながら身仕度をそそくさと揃えていく玲薇。
「お待たせ!」
「おう、行くか!」
「うん!」
彼と話せる時は、なくはない。だから、こんな慌ただしい時間の時ぐらい、
話さなくていいと思ってるかもしれない。夜だって、寝るのは同じ部屋なのだ。
無理する必要はない。だけど、塾が始まれば、燐の隣の席はしえみが座ってしまう。
だから出来るだけ、この時間も大切にしたいのだ・・・。
「・・・たまには燐の隣に、座りたいな・・・」
なんて、ちょっと愚痴ってみる。
「俺も。でも、しえみにも悪いしな」
塾に来てみないかと誘ったのも、彼ららしい。
「・・・分かってるよ」
でも、なんだか離れていってしまいそうで・・・時々、不安になる。
そうだ、燐はしえみの事をどう思ってるだろう?それに・・・自分の事は?
『玲薇だけで十分だ』
あぁに言ってくれた時は嬉しかったなぁ・・・。
「・・・ハァ・・・」
思わずため息が出る。なんで、ため息なんかするんだ?
「どした?」
不思議に思い、訊ねる燐。
「・・・・・・」
燐は、覚えてるかな?
「燐・・・」
「?」
「・・・やっぱいいや」
「は!?」
こんなこと、聞けやしない。
「なんだよ~~」
「だから何でもないって」
ドアの前に立ち、玲薇がガチャガチャと鍵を開けて開いた時だった。
「わっ!」
「ひぃ!」
人が目の前に座っていたので驚き、燐にしがみついたのは。
「?」
なんだと、首をかしげ燐は廊下を見る。
「なんだ、しえみじゃん。何、驚いてんだよ」
「あ・・・ハハハ・・・」
自分がとった行動に、恥ずかしさを覚える。
ボーゼンと座り込んでしまっているしえみに、燐は話かけた。
「何やってんだ、そんなとこで・・・」
彼女はハッとし、顔を上げる。
「・・・燐・・・風美夜、さん・・・」
「「?」」
しえみのおどけた表情に、首をかしげる二人。
泣きそうな顔をして、ホント・・・どうしたんだろう?
「な・・・なんでもない・・・!」
だが彼女はスクッと立ち上がり、振り返ることなく行ってしまった。
「・・・あっ、そ・・・」
しえみの後ろ姿を見送った後、玲薇が聞いた。
「・・・燐、杜山さんに何かしたり言ったの?」
「いや・・・なんも」
「ふーん・・・」