第六話 祟り寺の子
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
―翌日―
悪魔薬学の授業が始まる前。大量に参考書を持った燐は、ドサッと机に置いた。
・・・一体、どういう風のふきまわしなのだろう?まともに机にさえ向き合っていなかったあの燐が。
「・・・どうしたの、兄さん・・・」
唖然としながらも、雪男が問う。
「ベンキョーだよ、ベンキョー!」
見れば分かるだろ?そんな言葉も返ってきそうな勢い。
一冊の参考書を手にし、ページをめくりながら。
「え!?」
まさかあの燐が、勉強だなんて・・・。
「どうしたの?」
少し席を外していた玲薇は、雪男の驚きの声に首をかしげた。
「兄さんが、勉強だって・・・」
「勉強・・・」
ふと、燐と目が合う玲薇は、大量の参考書に目を移した。
「すごい量だね」
タイトルが見えるようにしゃがんで覗きこむ。
「まぁな」
「・・・きっと、なにかの前触れだ・・・!」
いまだ燐が勉強をするなんてことを信じられない雪男。
恐ろしいものでもみたような、青白い顔をした。
「なんでだよ・・・!!」
せっかく、こっちはやる気を出してるというのに。
「だって、燐が勉強なんて珍しいもんね」
「っ~~~」
玲薇にも言われてしまい、ちょこっと燐は睨む。
そんな顔をあまり見られぬようにと、燐は顔を下に向けた。
「・・・・・・・」
目に感じる違和感。
「だー・・・つーか!前髪ジャマだな・・・!」
そう燐が愚痴ってるあいだに出来た影。ふと顔を上げれば、勝呂がいた。
「勝呂君・・・」
玲薇の声に、燐も顔を上げる。
「「・・・・・・・・」」
視線を合わせる燐と勝呂。
(うわ・・・)
気まずいこの威圧感に、自分は押されてしまいそうだ。
そう思う玲薇の横で、燐は二ッと笑みを見せた。
「なんだよ、お前もバカにしにきたのか?」
ふいっとそっぽを向く勝呂だが、どこか照れている様子。
「・・・昨日、言いそびれたけど、ありがとぉな」
勝呂が謝ってきたことに驚いているのか、燐は目を点にしている。
そして勝呂はポケットから、一つ髪留めを出した。
「・・・コレ、俺が夜勉強する時髪おさえるヤツ。かしたるわ」
燐はそれを受け取りまじまじと見つめて。
「・・・キ、キモチワルッ」
その言葉にショックを受ける勝呂。
「んなッ・・・んやとおお!?このサル、人のまごころを!!」
まあ・・・なにはともあれ、良かったね、燐。髪を切るかなって言ってたけど、
きっと切ったら変になってたと思うよ。いまの髪形が、一番似合ってるんだから。
悪魔薬学の授業が始まる前。大量に参考書を持った燐は、ドサッと机に置いた。
・・・一体、どういう風のふきまわしなのだろう?まともに机にさえ向き合っていなかったあの燐が。
「・・・どうしたの、兄さん・・・」
唖然としながらも、雪男が問う。
「ベンキョーだよ、ベンキョー!」
見れば分かるだろ?そんな言葉も返ってきそうな勢い。
一冊の参考書を手にし、ページをめくりながら。
「え!?」
まさかあの燐が、勉強だなんて・・・。
「どうしたの?」
少し席を外していた玲薇は、雪男の驚きの声に首をかしげた。
「兄さんが、勉強だって・・・」
「勉強・・・」
ふと、燐と目が合う玲薇は、大量の参考書に目を移した。
「すごい量だね」
タイトルが見えるようにしゃがんで覗きこむ。
「まぁな」
「・・・きっと、なにかの前触れだ・・・!」
いまだ燐が勉強をするなんてことを信じられない雪男。
恐ろしいものでもみたような、青白い顔をした。
「なんでだよ・・・!!」
せっかく、こっちはやる気を出してるというのに。
「だって、燐が勉強なんて珍しいもんね」
「っ~~~」
玲薇にも言われてしまい、ちょこっと燐は睨む。
そんな顔をあまり見られぬようにと、燐は顔を下に向けた。
「・・・・・・・」
目に感じる違和感。
「だー・・・つーか!前髪ジャマだな・・・!」
そう燐が愚痴ってるあいだに出来た影。ふと顔を上げれば、勝呂がいた。
「勝呂君・・・」
玲薇の声に、燐も顔を上げる。
「「・・・・・・・・」」
視線を合わせる燐と勝呂。
(うわ・・・)
気まずいこの威圧感に、自分は押されてしまいそうだ。
そう思う玲薇の横で、燐は二ッと笑みを見せた。
「なんだよ、お前もバカにしにきたのか?」
ふいっとそっぽを向く勝呂だが、どこか照れている様子。
「・・・昨日、言いそびれたけど、ありがとぉな」
勝呂が謝ってきたことに驚いているのか、燐は目を点にしている。
そして勝呂はポケットから、一つ髪留めを出した。
「・・・コレ、俺が夜勉強する時髪おさえるヤツ。かしたるわ」
燐はそれを受け取りまじまじと見つめて。
「・・・キ、キモチワルッ」
その言葉にショックを受ける勝呂。
「んなッ・・・んやとおお!?このサル、人のまごころを!!」
まあ・・・なにはともあれ、良かったね、燐。髪を切るかなって言ってたけど、
きっと切ったら変になってたと思うよ。いまの髪形が、一番似合ってるんだから。