第六話 祟り寺の子
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「あっ」
思わず声を出す玲薇。リーパーが、勝呂に襲いかかろうとしている。
「ゲボォォォ!!!」
と、隣から風を感じた。ハッとし、玲薇は燐を見た。
「燐!!」
叫ぶやいなや、勝呂を守るように、燐が体を張ってリーパーにくらいついている。
「おい!」
自分を庇った燐に、勝呂は目を見開いた。
(放せ)
リーパーの目を見て、力強く。燐の目は、瞳孔をも開いた。
(放せっつってんだ!!!)
その目を見て、リーパーはビクリと縮こまる。そしてそっと、燐を放した。
「・・・なにやってんだ・・・バカか、てめーは!!」
腰をぬかしてしまっている勝呂に向き直る燐。
「いいか?よーく聞け!」
そして彼はハッキリと、揺るぎない声で自分の野望を言った。
「サタン倒すのは、この俺だ!!てめーは、すっこんでろ!」
・・・は!?
何を言い出すかと思えば・・・。
「・・・な・・・な、ななん・・・」
何で、自分と同じことを!?なんや、コイツ・・・!
「・・・バ、バカはてめーやろ!!死んだらどーするんや!」
二人が言い争うのをみて、時々思うことがある。
(あの二人って・・・)
「つーか、人の野望パクんな!!」
「はぁ!?パクってねーよ、オリジナルだよ!!」
なんだかんだ言いつつも。
(似た者同士だな・・・)
でも決して、二人の前ではそんな事を言わないようにしよう。
そう心の中で誓う玲薇だった。
――――――
その夜。
「遅くなりました」
正十字学園の屋根の上にて。
「久しぶりだな、アマイモン。"地の王"よ」
この学園の理事長であるメフィストと、アマイモンが話しをしていた。
「ハイ・・・お久しぶりです、兄上」
「して、父上のお答えは?」
「・・・・・・・」
メフィストの質問に、アマイモンは一呼吸置いてから、静かに言った。
「父上は、兄上の申し出を受けると」
「・・・・・ほぉ・・・・」
まさか願いを受け入れてくれるとは。
「それは、大変結構」
怪しく、ニヤリとメフィストは笑みを浮かべた。
「では父上には、「我らの小さな末の弟は、私の羽根の下ですくすく育っている。
万事うまくいっている」と、お伝えしてくれ」
「解りました・・・」
アマイモンはそう頷くも、この場所を離れようとせず、首をかしげてきた。
不意に思ったこの質問。
「兄上は、実家には戻られないのですか?」
けど、期待していた答えなど、返ってこなかった。
「行け」
強制的に帰される。
「父上を、お待たせするな」
「・・・ハイ」
アマイモンがいなくなり、一人になったこの場所で、メフィストは笑っていた。
「・・・フフフ、戻らないとも。私のような放蕩者にとっては、
こんな愉快な玩具箱はないからな。楽しいお遊戯は、これからだ」
思わず声を出す玲薇。リーパーが、勝呂に襲いかかろうとしている。
「ゲボォォォ!!!」
と、隣から風を感じた。ハッとし、玲薇は燐を見た。
「燐!!」
叫ぶやいなや、勝呂を守るように、燐が体を張ってリーパーにくらいついている。
「おい!」
自分を庇った燐に、勝呂は目を見開いた。
(放せ)
リーパーの目を見て、力強く。燐の目は、瞳孔をも開いた。
(放せっつってんだ!!!)
その目を見て、リーパーはビクリと縮こまる。そしてそっと、燐を放した。
「・・・なにやってんだ・・・バカか、てめーは!!」
腰をぬかしてしまっている勝呂に向き直る燐。
「いいか?よーく聞け!」
そして彼はハッキリと、揺るぎない声で自分の野望を言った。
「サタン倒すのは、この俺だ!!てめーは、すっこんでろ!」
・・・は!?
何を言い出すかと思えば・・・。
「・・・な・・・な、ななん・・・」
何で、自分と同じことを!?なんや、コイツ・・・!
「・・・バ、バカはてめーやろ!!死んだらどーするんや!」
二人が言い争うのをみて、時々思うことがある。
(あの二人って・・・)
「つーか、人の野望パクんな!!」
「はぁ!?パクってねーよ、オリジナルだよ!!」
なんだかんだ言いつつも。
(似た者同士だな・・・)
でも決して、二人の前ではそんな事を言わないようにしよう。
そう心の中で誓う玲薇だった。
――――――
その夜。
「遅くなりました」
正十字学園の屋根の上にて。
「久しぶりだな、アマイモン。"地の王"よ」
この学園の理事長であるメフィストと、アマイモンが話しをしていた。
「ハイ・・・お久しぶりです、兄上」
「して、父上のお答えは?」
「・・・・・・・」
メフィストの質問に、アマイモンは一呼吸置いてから、静かに言った。
「父上は、兄上の申し出を受けると」
「・・・・・ほぉ・・・・」
まさか願いを受け入れてくれるとは。
「それは、大変結構」
怪しく、ニヤリとメフィストは笑みを浮かべた。
「では父上には、「我らの小さな末の弟は、私の羽根の下ですくすく育っている。
万事うまくいっている」と、お伝えしてくれ」
「解りました・・・」
アマイモンはそう頷くも、この場所を離れようとせず、首をかしげてきた。
不意に思ったこの質問。
「兄上は、実家には戻られないのですか?」
けど、期待していた答えなど、返ってこなかった。
「行け」
強制的に帰される。
「父上を、お待たせするな」
「・・・ハイ」
アマイモンがいなくなり、一人になったこの場所で、メフィストは笑っていた。
「・・・フフフ、戻らないとも。私のような放蕩者にとっては、
こんな愉快な玩具箱はないからな。楽しいお遊戯は、これからだ」