第四話 燐と雪男と私
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「・・・僕も、ただ強くなりたくて祓魔師になった」
ぼうっとしてしまう燐。
「・・・・・・じゃあ・・・」
思いが一緒だったのか。玲薇だけじゃなく、雪男も。
「俺達そろってバカ兄弟ってことか・・・!」
「いや、一緒にしないで」
雪男は思い出す。玲薇のことを。
「・・・さっき言ったよね、兄さん」
「?」
「兄さんは玲薇の傍に居たいって」
言われて、改めて照れる。
「僕も、傍に居てくれるなら嬉しいよ。でも・・・」
玲薇の本当の気持ちは?
「本当に、玲薇をこっちの世界に連れてきて、良かったの・・・?」
それを聞き、燐はフッと微笑む。
「あぁ・・・」
だって、アイツも言ったんだ。涙を流しながら・・・。
「『強くなるから』って。『傍に居てくれる?』って」
アイツなら、俺達がいれば、大丈夫だろ?一人でいられるよりはさ。
雪男は頷いた。結局は、似た者同士なのだ。
「先生ー!大丈夫ですかー」
扉越しから声がする。あぁ、そうだ。扉の向こうで、待っている人達がいた。
「大丈夫です。教室以外は」
ハッと我にかえり、燐は教室を見回す。
「おわ!?」
酷い有り様だった。
「いつの間に・・・」
雪男がため息まじりに言う。
「・・・やっぱり、危険だね」
俺の所為!?
「こ、これから使いこなしてみせるよ!!」
だが、先程と変わり、雪男は真剣な表情。
「兄さん」
「?」
「これから先・・・祓魔師を目指す限り、僕がさっき言った言葉は、
必ず兄さんについてまわる」
さっきの言葉・・・。
『死んでくれ』
「常に誰かに言われたり思われたりするんだってことを、兄さんは覚悟しておいたほうがいい」
言い終えると、雪男は扉にむかって歩き出す。
「すみませんでした、皆さん」
ハッとする玲薇。二人が無事だと分かり、安堵した。
「別の教室で授業再開します」
・・・上等だ。
「奥村くんも!」
嫌われるのは、慣れてるぜ
「はーい、先生!!」
本日の授業終了。
二人は重たい荷物を持ち、寮へと足を運んでいた。
「ねぇ、本当にここ?」
疑わしげな玲薇。
「多分な」
この建物は古ぼけてるし、第一、人影がないのだ。不安にならない訳がない。
「六〇二、六〇二・・・」
「あ、あった!六〇二号室・・・!」
確かにドアにつけられている数字は六〇二。けど、開けるのに、少々戸惑う。
「ここでいーんだよな。開けるぞ」
ぼうっとしてしまう燐。
「・・・・・・じゃあ・・・」
思いが一緒だったのか。玲薇だけじゃなく、雪男も。
「俺達そろってバカ兄弟ってことか・・・!」
「いや、一緒にしないで」
雪男は思い出す。玲薇のことを。
「・・・さっき言ったよね、兄さん」
「?」
「兄さんは玲薇の傍に居たいって」
言われて、改めて照れる。
「僕も、傍に居てくれるなら嬉しいよ。でも・・・」
玲薇の本当の気持ちは?
「本当に、玲薇をこっちの世界に連れてきて、良かったの・・・?」
それを聞き、燐はフッと微笑む。
「あぁ・・・」
だって、アイツも言ったんだ。涙を流しながら・・・。
「『強くなるから』って。『傍に居てくれる?』って」
アイツなら、俺達がいれば、大丈夫だろ?一人でいられるよりはさ。
雪男は頷いた。結局は、似た者同士なのだ。
「先生ー!大丈夫ですかー」
扉越しから声がする。あぁ、そうだ。扉の向こうで、待っている人達がいた。
「大丈夫です。教室以外は」
ハッと我にかえり、燐は教室を見回す。
「おわ!?」
酷い有り様だった。
「いつの間に・・・」
雪男がため息まじりに言う。
「・・・やっぱり、危険だね」
俺の所為!?
「こ、これから使いこなしてみせるよ!!」
だが、先程と変わり、雪男は真剣な表情。
「兄さん」
「?」
「これから先・・・祓魔師を目指す限り、僕がさっき言った言葉は、
必ず兄さんについてまわる」
さっきの言葉・・・。
『死んでくれ』
「常に誰かに言われたり思われたりするんだってことを、兄さんは覚悟しておいたほうがいい」
言い終えると、雪男は扉にむかって歩き出す。
「すみませんでした、皆さん」
ハッとする玲薇。二人が無事だと分かり、安堵した。
「別の教室で授業再開します」
・・・上等だ。
「奥村くんも!」
嫌われるのは、慣れてるぜ
「はーい、先生!!」
本日の授業終了。
二人は重たい荷物を持ち、寮へと足を運んでいた。
「ねぇ、本当にここ?」
疑わしげな玲薇。
「多分な」
この建物は古ぼけてるし、第一、人影がないのだ。不安にならない訳がない。
「六〇二、六〇二・・・」
「あ、あった!六〇二号室・・・!」
確かにドアにつけられている数字は六〇二。けど、開けるのに、少々戸惑う。
「ここでいーんだよな。開けるぞ」