第四話 燐と雪男と私
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「神父さんは、ずっと兄さんを守ってきた・・・!僕はそれを、ずっと見てきたよ。
神父さんは・・・世界中で唯一、サタンの憑依に耐え得る可能性をもっていたから、
常にサタンに身体を狙われてた。それを十五年間、強靭な精神で防いできたんだ。
神父さんは、最強の祓魔師だった・・・!」
雪男の言葉が続く。
「それが、あんな形でサタンの侵入を許す事はなかったはず。
何か精神に、致命的なダメージでもない限り」
「!」
ハッとする燐。獅郎の致命的なダメージ・・・。
『父親ぶんな!!』
まさか。
(・・・・・)
あの言葉が・・・!
雪男が問い詰める。
「何か、言ったんじゃないの?」
「お・・・俺は・・・」
「神父さんに弱みがあるとしたらそれは・・・兄さんだ。
兄さんが、神父さんを殺したんだ」
ガチャと、銃が燐に向けられる。
「・・・・・・俺は・・・お前の言うとおりバカだから・・・、何とでも言え・・・!
だけどな・・・兄に銃なんか向けてんじゃねぇ・・・」
言いながら、燐は降魔剣に手をかける。
「兄弟だろ!!!」
それを抜いた時、燐の身体中に青い炎が纏った。
「兄さん」
「いいか・・・俺はジジイを殺してなんかいない!
気持ちで俺を許せねぇのも解るが・・・なんかそれ、俺に向けてイミあんのか?
え?撃って気が済むなら、撃ってみろ!!」
「!」
雪男は目を見開く。燐が自身にむけ、駆け出してきたのだ。
慌てて銃を握り、その手に力を込める。
「撃て!!!」
が、燐は雪男をとおり過ぎた。
「な」
思わず体全体をふりかえさせる雪男。
唖然とした。燐はただ、自分に向かってきていた小鬼を斬っただけだった。
しかし、動揺してここまで接近されていたことに気付けなかったなんて・・・。
命を、救われた・・・。
「見くびるんじゃねぇぞ、俺は弟とは戦わない!」
小鬼も全ていなくなったのか、部屋は静まりかえっていた。
その静まった部屋に、先に口を開いたのは雪男だった。
「・・・神父さんの最期は・・・どんなだった・・・?」
雪男の表情は、顔が下に向けられているため見えなかった。
けど、あの時思ったことを正直に、情を込めて。
「・・・カッコよかったよ。俺を守って死んだ。祓魔師になろうと思ったのも、
復讐とか、そんな難しいことじゃねーんだ。ただ俺は、強くなりたい。
俺の所為で誰かが死んだり傷付くのは、もう嫌だ!!」
もう玲薇を泣かせはしない。
雪男はやや目を丸くしてみせたあと、雪男は口元を歪める。
「それなら」
そして、兄と向き直った。
「僕と同じだ」
顔を合わせる雪男と燐。
神父さんは・・・世界中で唯一、サタンの憑依に耐え得る可能性をもっていたから、
常にサタンに身体を狙われてた。それを十五年間、強靭な精神で防いできたんだ。
神父さんは、最強の祓魔師だった・・・!」
雪男の言葉が続く。
「それが、あんな形でサタンの侵入を許す事はなかったはず。
何か精神に、致命的なダメージでもない限り」
「!」
ハッとする燐。獅郎の致命的なダメージ・・・。
『父親ぶんな!!』
まさか。
(・・・・・)
あの言葉が・・・!
雪男が問い詰める。
「何か、言ったんじゃないの?」
「お・・・俺は・・・」
「神父さんに弱みがあるとしたらそれは・・・兄さんだ。
兄さんが、神父さんを殺したんだ」
ガチャと、銃が燐に向けられる。
「・・・・・・俺は・・・お前の言うとおりバカだから・・・、何とでも言え・・・!
だけどな・・・兄に銃なんか向けてんじゃねぇ・・・」
言いながら、燐は降魔剣に手をかける。
「兄弟だろ!!!」
それを抜いた時、燐の身体中に青い炎が纏った。
「兄さん」
「いいか・・・俺はジジイを殺してなんかいない!
気持ちで俺を許せねぇのも解るが・・・なんかそれ、俺に向けてイミあんのか?
え?撃って気が済むなら、撃ってみろ!!」
「!」
雪男は目を見開く。燐が自身にむけ、駆け出してきたのだ。
慌てて銃を握り、その手に力を込める。
「撃て!!!」
が、燐は雪男をとおり過ぎた。
「な」
思わず体全体をふりかえさせる雪男。
唖然とした。燐はただ、自分に向かってきていた小鬼を斬っただけだった。
しかし、動揺してここまで接近されていたことに気付けなかったなんて・・・。
命を、救われた・・・。
「見くびるんじゃねぇぞ、俺は弟とは戦わない!」
小鬼も全ていなくなったのか、部屋は静まりかえっていた。
その静まった部屋に、先に口を開いたのは雪男だった。
「・・・神父さんの最期は・・・どんなだった・・・?」
雪男の表情は、顔が下に向けられているため見えなかった。
けど、あの時思ったことを正直に、情を込めて。
「・・・カッコよかったよ。俺を守って死んだ。祓魔師になろうと思ったのも、
復讐とか、そんな難しいことじゃねーんだ。ただ俺は、強くなりたい。
俺の所為で誰かが死んだり傷付くのは、もう嫌だ!!」
もう玲薇を泣かせはしない。
雪男はやや目を丸くしてみせたあと、雪男は口元を歪める。
「それなら」
そして、兄と向き直った。
「僕と同じだ」
顔を合わせる雪男と燐。