第四話 燐と雪男と私
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燐と玲薇が不思議に思うも、構わず雪男は続けた。
「お察しのとおり、僕は皆さんと同い年の新任講師です。
・・・ですが、悪魔祓に関しては、僕が二年先輩ですから。
塾では、便宜上"先生"と呼んでくださいね」
ニコッと微笑む雪男。
(・・・なんか、変な感じだな)
上手くやっていけるかも、心配になってきた。
それでも話しは進む。
「まず、まだ『魔障』にかかった事のない人は、どの位いますか?」
(・・・ましょう?)
初めて聞く名前に、玲薇は首をかしげる。隣の燐を見れば、彼もそうだった。
クラスの中を見回す。三人・・・手をあげているみたいだ。
(私も、手を上げた方がいいのかな?)
「ましょう・・・って、何だ?」
そう燐がメフィストに聞いている間に、手をあげようとした。
「!」
ハッとする玲薇。
「悪魔から受ける、傷や病のことです」
なぜなら、子犬の小さな体が、あげようとした手の甲に乗ったからだ。
「・・・・・」
「三人ですね」
もう誰も手をあげないことを見計らってか、雪男が言った。
「では最初の授業は、"魔障の儀式"から始めましょう」
「・・・何で?私は、いいんですか?」
雪男の話しを聞きながら、玲薇がメフィストに聞く。
「貴女は問題ありません。"魔障"は、一度でも受ければ、
悪魔を視ることができるようになるので、祓魔師になる者は初めに、
必ず通る儀式・・・。貴女は最初から悪魔が見えていた。だから、問題ないのです」
「・・・成る程」
「もちろん、奥村くんにも必要はありません。悪魔ですからね」
「・・・・・」
「・・・じゃ、雪男は?」
黙っている燐をよそに、再び玲薇が問う。
「奥村先生のほうは、歴代最年少で祓魔師の資格を得た、
対・悪魔薬学の天才です」
知らなかった・・・。全然、知らなかった。
「実はこの教室、普段は使われていません。鬼族という悪魔の巣になっています」
「え!?」
斜め後ろの席にいる一人の女の子が驚きの声を上げた。
「だ・・・大丈夫なんですか・・・?」
声も震えている。
「大丈夫です。鬼の類は、人のいる明るい場所には通常、現れません。
イタズラ程度の魔力しか持たない下級悪魔なので・・・人が扱い易い悪魔なんです。
しかし、動物の腐った血の臭いを嗅ぐと、興奮して狂暴化してしまう」
雪男が、瓶の中に入っている赤黒いドロリとした血を見せた。
(うわ・・・)
気色悪い。
「今回は、鬼族の好物の牛乳で血を割って・・・1/10に薄めたものを、
一滴たらして数匹の鬼を誘い出し・・・、儀式を手伝ってもらいます。
皆さんは、僕が準備するまで少し待っていて下さい」
"うますぎる牛乳"を取り出す雪男。
(牛乳・・・へー・・・)
悪魔って、こんなのも好むのか。
「お察しのとおり、僕は皆さんと同い年の新任講師です。
・・・ですが、悪魔祓に関しては、僕が二年先輩ですから。
塾では、便宜上"先生"と呼んでくださいね」
ニコッと微笑む雪男。
(・・・なんか、変な感じだな)
上手くやっていけるかも、心配になってきた。
それでも話しは進む。
「まず、まだ『魔障』にかかった事のない人は、どの位いますか?」
(・・・ましょう?)
初めて聞く名前に、玲薇は首をかしげる。隣の燐を見れば、彼もそうだった。
クラスの中を見回す。三人・・・手をあげているみたいだ。
(私も、手を上げた方がいいのかな?)
「ましょう・・・って、何だ?」
そう燐がメフィストに聞いている間に、手をあげようとした。
「!」
ハッとする玲薇。
「悪魔から受ける、傷や病のことです」
なぜなら、子犬の小さな体が、あげようとした手の甲に乗ったからだ。
「・・・・・」
「三人ですね」
もう誰も手をあげないことを見計らってか、雪男が言った。
「では最初の授業は、"魔障の儀式"から始めましょう」
「・・・何で?私は、いいんですか?」
雪男の話しを聞きながら、玲薇がメフィストに聞く。
「貴女は問題ありません。"魔障"は、一度でも受ければ、
悪魔を視ることができるようになるので、祓魔師になる者は初めに、
必ず通る儀式・・・。貴女は最初から悪魔が見えていた。だから、問題ないのです」
「・・・成る程」
「もちろん、奥村くんにも必要はありません。悪魔ですからね」
「・・・・・」
「・・・じゃ、雪男は?」
黙っている燐をよそに、再び玲薇が問う。
「奥村先生のほうは、歴代最年少で祓魔師の資格を得た、
対・悪魔薬学の天才です」
知らなかった・・・。全然、知らなかった。
「実はこの教室、普段は使われていません。鬼族という悪魔の巣になっています」
「え!?」
斜め後ろの席にいる一人の女の子が驚きの声を上げた。
「だ・・・大丈夫なんですか・・・?」
声も震えている。
「大丈夫です。鬼の類は、人のいる明るい場所には通常、現れません。
イタズラ程度の魔力しか持たない下級悪魔なので・・・人が扱い易い悪魔なんです。
しかし、動物の腐った血の臭いを嗅ぐと、興奮して狂暴化してしまう」
雪男が、瓶の中に入っている赤黒いドロリとした血を見せた。
(うわ・・・)
気色悪い。
「今回は、鬼族の好物の牛乳で血を割って・・・1/10に薄めたものを、
一滴たらして数匹の鬼を誘い出し・・・、儀式を手伝ってもらいます。
皆さんは、僕が準備するまで少し待っていて下さい」
"うますぎる牛乳"を取り出す雪男。
(牛乳・・・へー・・・)
悪魔って、こんなのも好むのか。