第二十八話 決戦
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不浄王は倒された。
(つまり、もう明陀のしがらみは何一つ無くなったんや・・・!
今こそおとんには、座主として明陀を一つにまとめてもらわなあかん・・・!
それには正十字騎士團で祓魔師になった者達を納得させる為にも、
まずはおとんには認定試験を受けさせて・・・)
「坊、お早うさんどす」
「早ぉ!」
と、そのまま素通りしようとした。だが、ちょっと待て。
少し過ぎるも勝呂は後戻り。そして、掃除する見知った人物の胸ぐらを迷いなく掴んだ。
「おいコラおっさん、何のマネや!!」
自分の父親におっさんとは、しかし、威嚇している顔が怖い。
「はぁ?掃除ですけど」
「そのカッコ!」
「いやぁ、もう何のしがらみものぉなったし、これからはこの虎屋に奉公して、虎子支えたろ思てなぁ!」
晴れ晴れとした笑顔に、勝呂は唖然とした。
「な、なんゆーて・・・」
まだまだ、これからが大変なときなハズ・・・。
「竜士・・・」
「あッ、和尚おった!坊も!ちょお、こっち来てください!」
「「?」」
突然来た子猫丸の後を、二人は黙ってついていく。
「せやから俺、蝮もらいますわ!」
無邪気な笑顔で告白する柔造の隣で、蝮は身を引いている。
「そろそろ身ぃ固めな思てたとこやったし、丁度ええやろ」
とんでもない発表を繰り広げている事に、身内の面々は唖然とするばかり。
いや、必死に蝮自身が否定するものだから、漫才のように話に入れないでいる。
「な、なに勝手な事・・・ッ私は何も許可してへんえ!!」
「許可て・・・昨日、自然な成り行きやったんか?」
「ぎゃあっ!やめろォ!こ、こ、こんな所でいらん事・・・ッ殺してやる!!」
真っ赤になって反抗する蝮に対して、涼しい顔のままの柔造。
終わりそうにないやり取りは、二人の兄妹達も言い合いを始めた。
「申め、姉様に何したぁぁッ」
「ウソやろ、柔兄!!そんなガリガリのヘビ女・・・!
柔兄はもっと、ゴイスーボディの金髪美女と結婚するんやろ!?」
「なんやとォこの志摩のエロ申!姉様を侮辱したら・・・」
「やかましい!!!」
「!!」
第一声でこの場を静める蠎。子猫丸の後をついていっていた勝呂と達磨も、障子の隙間から様子を伺っている。
蠎のなんとも言えないオーラを気にしつつ、隣で八百造が言った。
「じゅ、柔造。蝮ちゃんが承服してはるように見えへんぞ、
もっとちゃんと話し合てきたらどーや?大事な事やねんから」
「せやし・・・話し合たら、まとまらへんと思うわ」
「はッ、そうや!姉様はお前など・・・!」
勝ち誇ったような蝮の姉妹は無視し、柔造は優しく問いかけた。
「蝮。俺は本気やで、ほんま嫌か?」
「あ・・・・・」
自分でも、顔が赤くなるのはわかってる。でも・・・。
「・・・私は、罰を受ける身や。結婚なんて、許されへん」
「それやったら、いっそのこと俺との結婚を罰と思たらええやんか?そーゆープレイってことで!」
嫌いな相手なら、話は早い。
「こっちはアンタほど単純やないんや!ば、罰に思えへんから・・・!」
反抗していた態度とは違い、蝮はさらに真っ赤になって言った。想いと言葉は、どうやら違ったようだ。
「ほう」
「姉さまぁーーッ!!」
姉妹のショックは大きい。
「柔造さん・・・」
「は!」
「今回の件で、蝮は称号剥奪の上除團処分は免れん。
右目も・・・もう元には戻らんそうや。あんた、そんな娘でもええんか」
「はい!改めて蠎様、蝮を俺にください」
深々と頭を下げる柔造に、一切の迷いのなくなった蠎は素早く頭を下げた。
「く!!こちらこそ、宜しく頼む!!」
「ありがとうございます!!」
「父さま!ちょ・・・私はまだ・・・!」
(つまり、もう明陀のしがらみは何一つ無くなったんや・・・!
今こそおとんには、座主として明陀を一つにまとめてもらわなあかん・・・!
それには正十字騎士團で祓魔師になった者達を納得させる為にも、
まずはおとんには認定試験を受けさせて・・・)
「坊、お早うさんどす」
「早ぉ!」
と、そのまま素通りしようとした。だが、ちょっと待て。
少し過ぎるも勝呂は後戻り。そして、掃除する見知った人物の胸ぐらを迷いなく掴んだ。
「おいコラおっさん、何のマネや!!」
自分の父親におっさんとは、しかし、威嚇している顔が怖い。
「はぁ?掃除ですけど」
「そのカッコ!」
「いやぁ、もう何のしがらみものぉなったし、これからはこの虎屋に奉公して、虎子支えたろ思てなぁ!」
晴れ晴れとした笑顔に、勝呂は唖然とした。
「な、なんゆーて・・・」
まだまだ、これからが大変なときなハズ・・・。
「竜士・・・」
「あッ、和尚おった!坊も!ちょお、こっち来てください!」
「「?」」
突然来た子猫丸の後を、二人は黙ってついていく。
「せやから俺、蝮もらいますわ!」
無邪気な笑顔で告白する柔造の隣で、蝮は身を引いている。
「そろそろ身ぃ固めな思てたとこやったし、丁度ええやろ」
とんでもない発表を繰り広げている事に、身内の面々は唖然とするばかり。
いや、必死に蝮自身が否定するものだから、漫才のように話に入れないでいる。
「な、なに勝手な事・・・ッ私は何も許可してへんえ!!」
「許可て・・・昨日、自然な成り行きやったんか?」
「ぎゃあっ!やめろォ!こ、こ、こんな所でいらん事・・・ッ殺してやる!!」
真っ赤になって反抗する蝮に対して、涼しい顔のままの柔造。
終わりそうにないやり取りは、二人の兄妹達も言い合いを始めた。
「申め、姉様に何したぁぁッ」
「ウソやろ、柔兄!!そんなガリガリのヘビ女・・・!
柔兄はもっと、ゴイスーボディの金髪美女と結婚するんやろ!?」
「なんやとォこの志摩のエロ申!姉様を侮辱したら・・・」
「やかましい!!!」
「!!」
第一声でこの場を静める蠎。子猫丸の後をついていっていた勝呂と達磨も、障子の隙間から様子を伺っている。
蠎のなんとも言えないオーラを気にしつつ、隣で八百造が言った。
「じゅ、柔造。蝮ちゃんが承服してはるように見えへんぞ、
もっとちゃんと話し合てきたらどーや?大事な事やねんから」
「せやし・・・話し合たら、まとまらへんと思うわ」
「はッ、そうや!姉様はお前など・・・!」
勝ち誇ったような蝮の姉妹は無視し、柔造は優しく問いかけた。
「蝮。俺は本気やで、ほんま嫌か?」
「あ・・・・・」
自分でも、顔が赤くなるのはわかってる。でも・・・。
「・・・私は、罰を受ける身や。結婚なんて、許されへん」
「それやったら、いっそのこと俺との結婚を罰と思たらええやんか?そーゆープレイってことで!」
嫌いな相手なら、話は早い。
「こっちはアンタほど単純やないんや!ば、罰に思えへんから・・・!」
反抗していた態度とは違い、蝮はさらに真っ赤になって言った。想いと言葉は、どうやら違ったようだ。
「ほう」
「姉さまぁーーッ!!」
姉妹のショックは大きい。
「柔造さん・・・」
「は!」
「今回の件で、蝮は称号剥奪の上除團処分は免れん。
右目も・・・もう元には戻らんそうや。あんた、そんな娘でもええんか」
「はい!改めて蠎様、蝮を俺にください」
深々と頭を下げる柔造に、一切の迷いのなくなった蠎は素早く頭を下げた。
「く!!こちらこそ、宜しく頼む!!」
「ありがとうございます!!」
「父さま!ちょ・・・私はまだ・・・!」