第二十七話 深淵
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ぶつぶつと柔造が詠唱を言葉にしだす。
「ウスサマフンヌヨウケツ・・・火車輪斬!!!」
まるで車輪の如く炎が、藤堂に向かって攻撃する。
「「!!?」」
しかし、炎に呑まれ体が燃やされるどころか、奴はニィと笑ったあとに柔造の攻撃を無効にしてしまった。
「吸収した・・・!」
奴の方が格上なのだろうか。いや、この程度で倒せるなどと最初から柔造は思っていない。
隙を作った相手の懐に飛び込み、再び技を繰り出した。接近戦ともあれば、相手がよける時間などない。
藤堂の首を取ったと、確信した。しかし、奴の皮膚はポロポロと僅に剥がれ落ちるのみ。
「「魔元素の形成図」では・・・同じ魔元素の場合、弱い元素は強い元素に吸収される。さらにカルラの再生能力は優秀だ」
たちまちのうちに、治っていく傷・・・。
「カルラ・・・!!奴は不死鳥の悪魔落ちなのか・・・!?」
雪男は唖然と驚く。そうか・・・だからあんはにも再生能力は優れ、炎の力も強かったというわけか。
まだまだ、上には上の悪魔が存在する・・・。
「炎比べは、私の勝ちかな・・・?君達から得るものは、何も無いな。
興味が無い・・・消えてもらおうか」
「「「!!!」」」
藤堂の攻撃は、炎の礫となり雪男達に襲いかかる。
すんでのところで、守護円を二人係で攻撃を防いだ。
「柔造様!奴はこちらの焔を吸収して、強化しよるうえ、上級悪魔や。
一旦退かはった方がええとちゃいますか、分ぅが悪いわ!!」
「すみません、僕の考えを聞いて頂けますか」
そう名乗りを上げたのは、雪男だった。
「・・・!?何や、言うてみ」
雪男が考えた、リスクありの作戦に一同は困惑する。
「その案・・・我々もただでは済まんぞ!」
「しかし、このまま・・・」
「がはッ」
「南!!」
守護円を作り出していた一人が、弾き飛ばされる。
確かに、このまま何もせず殺られるよりはやってからだ。でなければ死んでも死にきれない。
「どっちにしろ、ただでは済まん!その案で行く!!」
「は・・・はい!!」
「ええい、仕方ない・・・!」
雪男の作戦、決行である。
「鳴海と柳葉魚は先鋒や!熊谷と千草は俺の焔の強化に専念しろ!」
「「はッ」」
柔造の指示で、それぞれが役割を果たしていく。さすがに、囮役の先鋒の二人は軽々と藤堂に攻撃を受け止められる。
藤堂の注意が二人にいっている間、柔造は奴の頭上をとった。
「タヌキィ」
「!!」
見上げれば、先程よりも巨大な焔を柔造は抱えている。
「オン!クロダノウウンジャク!!火生三昧!!!」
「!」
力強い焔の威力で、雪男達をも巻き込まれるところだ。
これなら確実に倒せるはず・・・。
「まったく・・・何度言ったら判るんだね。ちゃんと考えてから行動を起こしなさい・・・!」
再び再生される、藤堂の体。
「短気は学生の頃から君の悪いクセだ。そこ直した方がいいぞ」
しかし、柔造は動揺を見せるどころか、わずかながらに笑みを浮かべていた。
「・・・いいや、これを考えたんはそこのメガネくんや」
「なに・・・・・・?」
メガネをかけてる奴といえば、この場にはただ一人、雪男だけ。
(悪魔とその憑依体は同等の性質を持っていなければならない。炎を吸収し続ければ、
いずれ藤堂の肉体は憑依体の限界を越え、必ず容量オーバーを起こす)
ボン、ボン、と爆発するような音。
「この現象は・・・」
その音が合図だったかのように、藤堂の皮膚がボロボロになっていく。
そして、彼の肉片は・・・
跡形もなく、爆発と共にバラバラになった。
「ウスサマフンヌヨウケツ・・・火車輪斬!!!」
まるで車輪の如く炎が、藤堂に向かって攻撃する。
「「!!?」」
しかし、炎に呑まれ体が燃やされるどころか、奴はニィと笑ったあとに柔造の攻撃を無効にしてしまった。
「吸収した・・・!」
奴の方が格上なのだろうか。いや、この程度で倒せるなどと最初から柔造は思っていない。
隙を作った相手の懐に飛び込み、再び技を繰り出した。接近戦ともあれば、相手がよける時間などない。
藤堂の首を取ったと、確信した。しかし、奴の皮膚はポロポロと僅に剥がれ落ちるのみ。
「「魔元素の形成図」では・・・同じ魔元素の場合、弱い元素は強い元素に吸収される。さらにカルラの再生能力は優秀だ」
たちまちのうちに、治っていく傷・・・。
「カルラ・・・!!奴は不死鳥の悪魔落ちなのか・・・!?」
雪男は唖然と驚く。そうか・・・だからあんはにも再生能力は優れ、炎の力も強かったというわけか。
まだまだ、上には上の悪魔が存在する・・・。
「炎比べは、私の勝ちかな・・・?君達から得るものは、何も無いな。
興味が無い・・・消えてもらおうか」
「「「!!!」」」
藤堂の攻撃は、炎の礫となり雪男達に襲いかかる。
すんでのところで、守護円を二人係で攻撃を防いだ。
「柔造様!奴はこちらの焔を吸収して、強化しよるうえ、上級悪魔や。
一旦退かはった方がええとちゃいますか、分ぅが悪いわ!!」
「すみません、僕の考えを聞いて頂けますか」
そう名乗りを上げたのは、雪男だった。
「・・・!?何や、言うてみ」
雪男が考えた、リスクありの作戦に一同は困惑する。
「その案・・・我々もただでは済まんぞ!」
「しかし、このまま・・・」
「がはッ」
「南!!」
守護円を作り出していた一人が、弾き飛ばされる。
確かに、このまま何もせず殺られるよりはやってからだ。でなければ死んでも死にきれない。
「どっちにしろ、ただでは済まん!その案で行く!!」
「は・・・はい!!」
「ええい、仕方ない・・・!」
雪男の作戦、決行である。
「鳴海と柳葉魚は先鋒や!熊谷と千草は俺の焔の強化に専念しろ!」
「「はッ」」
柔造の指示で、それぞれが役割を果たしていく。さすがに、囮役の先鋒の二人は軽々と藤堂に攻撃を受け止められる。
藤堂の注意が二人にいっている間、柔造は奴の頭上をとった。
「タヌキィ」
「!!」
見上げれば、先程よりも巨大な焔を柔造は抱えている。
「オン!クロダノウウンジャク!!火生三昧!!!」
「!」
力強い焔の威力で、雪男達をも巻き込まれるところだ。
これなら確実に倒せるはず・・・。
「まったく・・・何度言ったら判るんだね。ちゃんと考えてから行動を起こしなさい・・・!」
再び再生される、藤堂の体。
「短気は学生の頃から君の悪いクセだ。そこ直した方がいいぞ」
しかし、柔造は動揺を見せるどころか、わずかながらに笑みを浮かべていた。
「・・・いいや、これを考えたんはそこのメガネくんや」
「なに・・・・・・?」
メガネをかけてる奴といえば、この場にはただ一人、雪男だけ。
(悪魔とその憑依体は同等の性質を持っていなければならない。炎を吸収し続ければ、
いずれ藤堂の肉体は憑依体の限界を越え、必ず容量オーバーを起こす)
ボン、ボン、と爆発するような音。
「この現象は・・・」
その音が合図だったかのように、藤堂の皮膚がボロボロになっていく。
そして、彼の肉片は・・・
跡形もなく、爆発と共にバラバラになった。