第二十四話 こころのひ
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燐のその言葉は、しえみにとってあまりにも大きな衝撃だった。
「・・・な、なんて事言うの・・・そんな事・・・二度と言わないで!!」
「・・・お前には判んねーよ。判んなくて、いーんだ」
ただ、唯一判ってくれるのは・・・。
『燐』
ニッコリと、笑顔で微笑んでくれるアイツだけでいい。
(・・・玲薇)
会いたい。どうしてここに来たのが玲薇ではなく、しえみなのだろう。
「やめて!!そうやって笑って私をつき放さないで!私は・・・燐の力になりたいのに・・・!」
ギリッと、燐は奥歯を噛み締める。先につき放したのはどっちだ。何が力になりたいだ。
些細な事なのに、怒りがおさまらず怒鳴りつける。
「もう帰れ!俺は化け物だ!!」
全身を青い炎で包み、その炎をしえみに向ける。
「きゃ・・・」
「こんな、こんな俺を・・・」
初めて見せた、燐の涙。
(私・・・馬鹿だ。自分の事で頭がいっぱいで、燐の事ちゃんと見てなかった。
こんなんで、なにが友達だ・・・!)
「!」
ハッとする燐。気づけば、しえみに抱かれている。
(燐、ごめんね)
「バ・・・バカ、お前、危ね・・・」
突然の事すぎて、うまく回らない呂律。玲薇の時とはまた違う。
「大丈夫だよ。ほら!」
そう言い、しえみは両肩に手を乗せ、燐の顔を真っ正面から見つめる。
「私、火傷一つしてない!燐がそうしたんだよ。だから、大丈夫!」
「お!!おおおお前、俺が怖くねーのかよ!」
思わず後ずさる燐。そんな態度をとってしまう燐にでも、しえみは、優しく答える。
「怖くないよ」
「そ・・・そーか」
「うん!」
偽りない、しえみの満面な笑顔。
「うぉおおおお!!!」
燐の叫びに、燃え上がる青い炎。
「うわ、奥村くん!?」
「!!」
岩みたいに固まっていた体が、動き出した。
「あ、動いた」
「なんだったんだろ・・・?」
悪魔の技にハマっていた玲薇たち本人には分からない。
「みんな、助けに来てくれたのか!?」
ぎょっと驚く燐。
「・・・燐・・・」
「あ・・・」
ふと合う、燐と玲薇の目線。
「ぅ・・・」
「げっ」
「うぁああ~!」
燐が無事でホッとしたのか、一気に緊張の糸が切れた。
ボロボロと、大粒の涙を流す玲薇は、あの時以来だ。
そう、獅郎を亡くし、祓魔師になると決意した日。
「な、なな何泣いてんだよ」
みんながいる手前、どうしてやればいいのやら慌てふためく。
「だって・・・だって・・・燐が・・・」
燐がいなくなったら、どうしようって・・・。
「私・・・」
燐とキョウダイだからなんて、もう関係ないと思った。
「風美夜さん・・・」
いつもいつも、決して人前で涙を見せることがないと思ってた彼女が・・・。
やっぱり、誰もが弱い部分はあるんだ。
(私だけじゃない・・・)
燐を連れ戻せて、本当によかった。
「・・・もう、泣くなよ」
ポンと、燐は玲薇の頭に手を乗せる。
「顔、上げろって」
「燐・・・」
溢れる涙を手の甲で拭うも、止まらない。
そんな邪魔くさい手をつかんでやる。
「!んっ・・・」
「なっ!?」→勝呂
「おぉ!」→志摩
「ちょっ・・・」→出雲
「「・・・・・」」
パクパク口を動かすも、声にならない子猫丸としえみ。
それぞれ驚くのも無理はない。なにせ、二人は彼らの前でキスをしたのだから。
いや、これは燐の強引な行動が招き起こした結果ではあるのだが。
「「・・・・・・・」」
見つめ合う二人。玲薇に至っては、頭の中は真っ白である。
そして燐は力強くも、優しく抱き止める。
「俺・・・やっぱお前がいねーとダメだ」
「あ・・・うん」
こうやって二人でいるときが、一番幸せだ。
「って、何俺らほったらかしにしとんねん!!」
カッと、勝呂が怒鳴る。
ハッと我にかえれば、恥ずかしさで顔が真っ赤になる。
「ぁ、えっと・・・燐!」
「ん?」
「ちょ、ちょっと離れよ・・・」
「え?」
「いやぁ~、幸せそうでなによりやで。ええなぁ~俺もいつか出雲ちゃんと・・・」
「ない」
「え」
「絶対あり得ないから」
「出雲ちゃぁ~ん」
「・・・な、なんて事言うの・・・そんな事・・・二度と言わないで!!」
「・・・お前には判んねーよ。判んなくて、いーんだ」
ただ、唯一判ってくれるのは・・・。
『燐』
ニッコリと、笑顔で微笑んでくれるアイツだけでいい。
(・・・玲薇)
会いたい。どうしてここに来たのが玲薇ではなく、しえみなのだろう。
「やめて!!そうやって笑って私をつき放さないで!私は・・・燐の力になりたいのに・・・!」
ギリッと、燐は奥歯を噛み締める。先につき放したのはどっちだ。何が力になりたいだ。
些細な事なのに、怒りがおさまらず怒鳴りつける。
「もう帰れ!俺は化け物だ!!」
全身を青い炎で包み、その炎をしえみに向ける。
「きゃ・・・」
「こんな、こんな俺を・・・」
初めて見せた、燐の涙。
(私・・・馬鹿だ。自分の事で頭がいっぱいで、燐の事ちゃんと見てなかった。
こんなんで、なにが友達だ・・・!)
「!」
ハッとする燐。気づけば、しえみに抱かれている。
(燐、ごめんね)
「バ・・・バカ、お前、危ね・・・」
突然の事すぎて、うまく回らない呂律。玲薇の時とはまた違う。
「大丈夫だよ。ほら!」
そう言い、しえみは両肩に手を乗せ、燐の顔を真っ正面から見つめる。
「私、火傷一つしてない!燐がそうしたんだよ。だから、大丈夫!」
「お!!おおおお前、俺が怖くねーのかよ!」
思わず後ずさる燐。そんな態度をとってしまう燐にでも、しえみは、優しく答える。
「怖くないよ」
「そ・・・そーか」
「うん!」
偽りない、しえみの満面な笑顔。
「うぉおおおお!!!」
燐の叫びに、燃え上がる青い炎。
「うわ、奥村くん!?」
「!!」
岩みたいに固まっていた体が、動き出した。
「あ、動いた」
「なんだったんだろ・・・?」
悪魔の技にハマっていた玲薇たち本人には分からない。
「みんな、助けに来てくれたのか!?」
ぎょっと驚く燐。
「・・・燐・・・」
「あ・・・」
ふと合う、燐と玲薇の目線。
「ぅ・・・」
「げっ」
「うぁああ~!」
燐が無事でホッとしたのか、一気に緊張の糸が切れた。
ボロボロと、大粒の涙を流す玲薇は、あの時以来だ。
そう、獅郎を亡くし、祓魔師になると決意した日。
「な、なな何泣いてんだよ」
みんながいる手前、どうしてやればいいのやら慌てふためく。
「だって・・・だって・・・燐が・・・」
燐がいなくなったら、どうしようって・・・。
「私・・・」
燐とキョウダイだからなんて、もう関係ないと思った。
「風美夜さん・・・」
いつもいつも、決して人前で涙を見せることがないと思ってた彼女が・・・。
やっぱり、誰もが弱い部分はあるんだ。
(私だけじゃない・・・)
燐を連れ戻せて、本当によかった。
「・・・もう、泣くなよ」
ポンと、燐は玲薇の頭に手を乗せる。
「顔、上げろって」
「燐・・・」
溢れる涙を手の甲で拭うも、止まらない。
そんな邪魔くさい手をつかんでやる。
「!んっ・・・」
「なっ!?」→勝呂
「おぉ!」→志摩
「ちょっ・・・」→出雲
「「・・・・・」」
パクパク口を動かすも、声にならない子猫丸としえみ。
それぞれ驚くのも無理はない。なにせ、二人は彼らの前でキスをしたのだから。
いや、これは燐の強引な行動が招き起こした結果ではあるのだが。
「「・・・・・・・」」
見つめ合う二人。玲薇に至っては、頭の中は真っ白である。
そして燐は力強くも、優しく抱き止める。
「俺・・・やっぱお前がいねーとダメだ」
「あ・・・うん」
こうやって二人でいるときが、一番幸せだ。
「って、何俺らほったらかしにしとんねん!!」
カッと、勝呂が怒鳴る。
ハッと我にかえれば、恥ずかしさで顔が真っ赤になる。
「ぁ、えっと・・・燐!」
「ん?」
「ちょ、ちょっと離れよ・・・」
「え?」
「いやぁ~、幸せそうでなによりやで。ええなぁ~俺もいつか出雲ちゃんと・・・」
「ない」
「え」
「絶対あり得ないから」
「出雲ちゃぁ~ん」