第二十四話 こころのひ
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その扉から、低い唸り声が独居房舎に響き渡る。
《ウ~~ウ~~ウ~~♪ニッヒヒヒヒ!
オレサマは"ダ スシュタルクステゲフェングニス!!
しかし、鍵は内側からは開かないが、外からは簡単に開く。
さて、ここで問題です!"》
陽気なその性格な悪魔に、志摩は少々ひきぎみだ。
「え、何このキャラ」
《どうして"防御力が高い"のでしょうか!
試しにオレサマに戦いを挑んでみろ!ニヒヒ》
その挑発に乗せられるように、玲薇たちは武器を持ち身構える。
「・・・チ、戦るしかあらへんのか・・・!?」
と、その時だ。
《カァッ!!》
「・・・えっ」
唖然とするしえみ。なぜなら、自分以外はみな石のように動きを止めたからである。
《二ッヒッヒッヒッ、正解は・・・オレサマに敵意を持って近付く者の動きを止めることができるからでした!!
これがオレサマの名の由来だ!!ニィッヒャヒャヒャ!》
「そんな・・・!」
そこで、ハッと気づくしえみ。
「あれ?じゃ、私はどうして何にもなってないの・・・?」
すると、悪魔はこう答えた。
《お前は敵じゃないからだ!弱いし、武器も持ってない!ニヒヒ!》
「!!」
笑いながら言われるこの言葉たちは、今のしえみの心には酷く切なさを与える。
(私は、ニーちゃんがいなければ本当に何の力もないんだな・・・)
悔しく、ぎゅっとスカートを握りしめる。
「・・・でも」
弱気になってちゃいけない。
「扉は外から開くんだよね!?」
このまま燐が死ぬなんて、嫌だから・・・。
《ああ、開くとも。出られないけどな!二ヒッ、ニヒヒ》
(みんなの為にも、燐を助けよう。燐、待っててね!)
その頃、燐は一人暴れ回っていた。
「どこだよ、ここは・・・こんなとこで俺は・・・死ぬワケにはいかねーんだ・・・!!」
地面の土となる場所は、ここは無数の機械で埋め尽くされている。
外の気配も一切感じず、自分以外誰もいない。まるで、一人ぼっちになった気分だ。
「ハァハァ、死ぬワケには・・・」
次第に心は曇り、今まで考えようとしなかったことが一気に脳裏を駆け巡る。
(本当にそうか・・・!?)
『大人しく騎士團に殺されるか・・・おっと、自殺という選択もありますな』
『いっそ、死んでくれ・・・!』
不安になる。
(助けられた事がムダにならないようにって・・・ずっと思ってた。でも、本当は・・・)
今度この剣を抜いたら俺は・・・今度こそ、誰かを傷つけるかも判らない。
大事な、アイツさえも・・・そうならないためにも。
(俺は・・・死ぬべきなんじゃないのか・・・?)
何の役にも立てないまま死ぬのか・・・結局みんなと仲直りもできないで・・・。
俺は、何の為に助けられたんだ・・・。
「・・・親父、どうして俺を・・・教えてくれ・・・!!」
一人だけで考えても、もう分からない。
「燐!」
ふと聞こえた、自分の名前を呼ぶ声。
「!!」
見れば、誰もいないハズのこの場所にしえみが走ってきていた。
「しえみ・・・」
どうして、彼女がここにいるのだろう。
しえみは息を弾ませながら言う。
「燐、助けに来たよ!霧隠先生に全部聞いたの。燐が戦うのを、私達助けるから!
早くここから出よう!」
「くるな!!」
「!」
手を差しのべようとするも、強ばれる。なぜ?今まで一度だってなかったのに・・・。
「どうしたの・・・?」
自分を呼んだ声が一瞬でも玲薇に聞こえてしまっていた。
でも、来てくれたのはしえみで・・・アイツじゃない。
その弱味が、今、溢れでる。やっぱり自分はいなくていい存在なんだと。
「俺は・・・炎をちゃんと使いこなせる自信がない」
「え・・・?」
「今まで気合いだけで何とか乗り切ろうって思ってたけど、それだけじゃどーもダメみてーだ。
俺はこのまま、死んだほうがいいのかもしれない」
《ウ~~ウ~~ウ~~♪ニッヒヒヒヒ!
オレサマは"ダ スシュタルクステゲフェングニス!!
しかし、鍵は内側からは開かないが、外からは簡単に開く。
さて、ここで問題です!"》
陽気なその性格な悪魔に、志摩は少々ひきぎみだ。
「え、何このキャラ」
《どうして"防御力が高い"のでしょうか!
試しにオレサマに戦いを挑んでみろ!ニヒヒ》
その挑発に乗せられるように、玲薇たちは武器を持ち身構える。
「・・・チ、戦るしかあらへんのか・・・!?」
と、その時だ。
《カァッ!!》
「・・・えっ」
唖然とするしえみ。なぜなら、自分以外はみな石のように動きを止めたからである。
《二ッヒッヒッヒッ、正解は・・・オレサマに敵意を持って近付く者の動きを止めることができるからでした!!
これがオレサマの名の由来だ!!ニィッヒャヒャヒャ!》
「そんな・・・!」
そこで、ハッと気づくしえみ。
「あれ?じゃ、私はどうして何にもなってないの・・・?」
すると、悪魔はこう答えた。
《お前は敵じゃないからだ!弱いし、武器も持ってない!ニヒヒ!》
「!!」
笑いながら言われるこの言葉たちは、今のしえみの心には酷く切なさを与える。
(私は、ニーちゃんがいなければ本当に何の力もないんだな・・・)
悔しく、ぎゅっとスカートを握りしめる。
「・・・でも」
弱気になってちゃいけない。
「扉は外から開くんだよね!?」
このまま燐が死ぬなんて、嫌だから・・・。
《ああ、開くとも。出られないけどな!二ヒッ、ニヒヒ》
(みんなの為にも、燐を助けよう。燐、待っててね!)
その頃、燐は一人暴れ回っていた。
「どこだよ、ここは・・・こんなとこで俺は・・・死ぬワケにはいかねーんだ・・・!!」
地面の土となる場所は、ここは無数の機械で埋め尽くされている。
外の気配も一切感じず、自分以外誰もいない。まるで、一人ぼっちになった気分だ。
「ハァハァ、死ぬワケには・・・」
次第に心は曇り、今まで考えようとしなかったことが一気に脳裏を駆け巡る。
(本当にそうか・・・!?)
『大人しく騎士團に殺されるか・・・おっと、自殺という選択もありますな』
『いっそ、死んでくれ・・・!』
不安になる。
(助けられた事がムダにならないようにって・・・ずっと思ってた。でも、本当は・・・)
今度この剣を抜いたら俺は・・・今度こそ、誰かを傷つけるかも判らない。
大事な、アイツさえも・・・そうならないためにも。
(俺は・・・死ぬべきなんじゃないのか・・・?)
何の役にも立てないまま死ぬのか・・・結局みんなと仲直りもできないで・・・。
俺は、何の為に助けられたんだ・・・。
「・・・親父、どうして俺を・・・教えてくれ・・・!!」
一人だけで考えても、もう分からない。
「燐!」
ふと聞こえた、自分の名前を呼ぶ声。
「!!」
見れば、誰もいないハズのこの場所にしえみが走ってきていた。
「しえみ・・・」
どうして、彼女がここにいるのだろう。
しえみは息を弾ませながら言う。
「燐、助けに来たよ!霧隠先生に全部聞いたの。燐が戦うのを、私達助けるから!
早くここから出よう!」
「くるな!!」
「!」
手を差しのべようとするも、強ばれる。なぜ?今まで一度だってなかったのに・・・。
「どうしたの・・・?」
自分を呼んだ声が一瞬でも玲薇に聞こえてしまっていた。
でも、来てくれたのはしえみで・・・アイツじゃない。
その弱味が、今、溢れでる。やっぱり自分はいなくていい存在なんだと。
「俺は・・・炎をちゃんと使いこなせる自信がない」
「え・・・?」
「今まで気合いだけで何とか乗り切ろうって思ってたけど、それだけじゃどーもダメみてーだ。
俺はこのまま、死んだほうがいいのかもしれない」