第二十四話 こころのひ
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「かなりの人手が必要でしょう。簡易的なモノですが、
装備品などプレゼントしましょう」
シュラの手には剣の他に、幾つにも重ねられた布が現れた。
意味ありげに、メフィストはウィンクしてみせる。
「これが何かの助けになればよいのですが」
「!?」
「では、健闘をお祈りいたします☆」
「お、おい・・・待て!!」
シュラの呼び止めも聞かず、メフィストの姿はもうなかった。
「あんにゃろう・・・」
「とり敢えず、僕達は出来ることをしましょう」
そう声をかけるのは、雪男だ。
「お前・・・?」
「ゆき、お・・・?」
まるで生気のないような玲薇の瞳に、心が痛む。
だからこそ、彼女にはもう危険な行動は起こしてほしくないと思う。
「不浄王討伐に、僕達も駆り出されるはずですから。
玲薇は、皆のとこに戻れ」
「っ・・・」
言い返しは許さないとでもいうような、突き放された言葉。
雪男の、眼鏡の奥にある瞳が冷たかった・・・。
シュラと共に出張所に戻る玲薇。なんだか頭の中がフワフワして、
今自分の足で歩けているのが不思議なくらいだった。隣に燐がいないだけで、自分はこんなにも生きている感じがないと思い知らされた。
「おい、聞いてるか!?」
「!!え・・・?」
「ったく、何度呼べば気づくんだっての」
「す、すいません・・・」
顔を下に向け、スカートの裾を掴みぎゅっと握りしめる。
それを見たシュラは、静かに口を開いた。
「・・・助けたいか、燐を」
「っ・・・!」
「助けたいか!?」
言葉にならず、ただただ頷くだけ。ずっとずっと、一緒にいたいから。
「なら、行動を起こせ」
「で、でも・・・」
どうすればいいのか、分からない。
「メフィストの奴から、いい装備品も貰ったんだ。打つ手はある」
「ほ、本当ですか?」
「それでも、お前の決意、見せてもらわないとな」
「霧隠隊長ー!!た、大変です!!」
「「?」」
シュラと隊員が話してる中、トクンと高鳴る心臓。
すぅっと、玲薇は瞳を閉じる。
(私の・・・)
燐への想い・・・。
「おっ、いたいたお前ら!」
「みんな!」
なぜだか、彼らの無事に酷く安心する。
「ちょっと、こっちに来い!」
「霧隠先生、それに風美夜さんも・・・」
前置きもなく、さっそうとシュラは本題を入れていった。
「さっき、炎を出した件で燐の処刑が決まった」
「「「!!!」」」
ここにいる、全員の目が大きくなる。
「ヴァチカンの決定だ、覆ることはまずない。そこで、だ」
シュラが横目で、玲薇に目配せしてくれる。
今、言うべきだと背中をおしてくれる。だから、精一杯の気持ちを。
「お願い、みんなの力を貸して欲しいの!
私一人の力じゃ、きっと燐を助けてやれない。
ずっと一人で、檻の中に閉じ込められたままになっちゃう。
もう燐を・・・一人にしないであげて・・・!」
せっかく出来た、大切な仲間だから。自分はどうなってもいい。
けど、もう彼は辛い想いをして欲しくないのだ。
「お前・・・」
「その後の罪でも罰でも、全て私が請け負う!!」
「っ・・・!」
「そういう訳だ。勝呂くん、コレをキミに預ける!」
そう手渡すのは紛れもない、本尊。
「倶利伽羅・・・!」
「それと、親父さんが燐に託した手紙だ。
不浄王を倒すには、燐の力が必要だと書いてある。
アイツは協力する気だった。あたしからもお願いだ。
燐を、助け出してくれないか?もう燐が処刑を免れるには手柄を立てるしかない。
この迷彩ポンチョを持ってけ、カモフラージュ効果があったはず。
見張りに気づかれず、独居房に近づけるだろ」
「霧隠隊長!!早く!」
「ふぁ~い」
めんどくさそうに返事を返したあと、再び、切り出す。
「この通り、アタシも所詮騎士團の犬だ、表立って動けない。
頼むぞ!全てはお前達の判断に任せる!」
シュラの姿が見えなくなった頃、話を切り出したのは志摩だ。
「な、なんや話唐突すぎて頭ン中入らへんって」
「・・・ゴメン、なさい・・・。やっぱり、無茶なお願いだよね・・・」
落ち込む玲薇の姿を見て、苛つく勝呂。
力をなるべく手加減しながら、バシッと彼女の頭を叩いた。
「いたっ」
「ちょっと、何すんのよ!?」
「腹立つねん。メソメソメソメソ・・・お前ももっと、肩の力抜いたらどうや」
「・・・ぇ・・・」
「けど、まずは・・・」
親父の手紙を、拝見だ。
装備品などプレゼントしましょう」
シュラの手には剣の他に、幾つにも重ねられた布が現れた。
意味ありげに、メフィストはウィンクしてみせる。
「これが何かの助けになればよいのですが」
「!?」
「では、健闘をお祈りいたします☆」
「お、おい・・・待て!!」
シュラの呼び止めも聞かず、メフィストの姿はもうなかった。
「あんにゃろう・・・」
「とり敢えず、僕達は出来ることをしましょう」
そう声をかけるのは、雪男だ。
「お前・・・?」
「ゆき、お・・・?」
まるで生気のないような玲薇の瞳に、心が痛む。
だからこそ、彼女にはもう危険な行動は起こしてほしくないと思う。
「不浄王討伐に、僕達も駆り出されるはずですから。
玲薇は、皆のとこに戻れ」
「っ・・・」
言い返しは許さないとでもいうような、突き放された言葉。
雪男の、眼鏡の奥にある瞳が冷たかった・・・。
シュラと共に出張所に戻る玲薇。なんだか頭の中がフワフワして、
今自分の足で歩けているのが不思議なくらいだった。隣に燐がいないだけで、自分はこんなにも生きている感じがないと思い知らされた。
「おい、聞いてるか!?」
「!!え・・・?」
「ったく、何度呼べば気づくんだっての」
「す、すいません・・・」
顔を下に向け、スカートの裾を掴みぎゅっと握りしめる。
それを見たシュラは、静かに口を開いた。
「・・・助けたいか、燐を」
「っ・・・!」
「助けたいか!?」
言葉にならず、ただただ頷くだけ。ずっとずっと、一緒にいたいから。
「なら、行動を起こせ」
「で、でも・・・」
どうすればいいのか、分からない。
「メフィストの奴から、いい装備品も貰ったんだ。打つ手はある」
「ほ、本当ですか?」
「それでも、お前の決意、見せてもらわないとな」
「霧隠隊長ー!!た、大変です!!」
「「?」」
シュラと隊員が話してる中、トクンと高鳴る心臓。
すぅっと、玲薇は瞳を閉じる。
(私の・・・)
燐への想い・・・。
「おっ、いたいたお前ら!」
「みんな!」
なぜだか、彼らの無事に酷く安心する。
「ちょっと、こっちに来い!」
「霧隠先生、それに風美夜さんも・・・」
前置きもなく、さっそうとシュラは本題を入れていった。
「さっき、炎を出した件で燐の処刑が決まった」
「「「!!!」」」
ここにいる、全員の目が大きくなる。
「ヴァチカンの決定だ、覆ることはまずない。そこで、だ」
シュラが横目で、玲薇に目配せしてくれる。
今、言うべきだと背中をおしてくれる。だから、精一杯の気持ちを。
「お願い、みんなの力を貸して欲しいの!
私一人の力じゃ、きっと燐を助けてやれない。
ずっと一人で、檻の中に閉じ込められたままになっちゃう。
もう燐を・・・一人にしないであげて・・・!」
せっかく出来た、大切な仲間だから。自分はどうなってもいい。
けど、もう彼は辛い想いをして欲しくないのだ。
「お前・・・」
「その後の罪でも罰でも、全て私が請け負う!!」
「っ・・・!」
「そういう訳だ。勝呂くん、コレをキミに預ける!」
そう手渡すのは紛れもない、本尊。
「倶利伽羅・・・!」
「それと、親父さんが燐に託した手紙だ。
不浄王を倒すには、燐の力が必要だと書いてある。
アイツは協力する気だった。あたしからもお願いだ。
燐を、助け出してくれないか?もう燐が処刑を免れるには手柄を立てるしかない。
この迷彩ポンチョを持ってけ、カモフラージュ効果があったはず。
見張りに気づかれず、独居房に近づけるだろ」
「霧隠隊長!!早く!」
「ふぁ~い」
めんどくさそうに返事を返したあと、再び、切り出す。
「この通り、アタシも所詮騎士團の犬だ、表立って動けない。
頼むぞ!全てはお前達の判断に任せる!」
シュラの姿が見えなくなった頃、話を切り出したのは志摩だ。
「な、なんや話唐突すぎて頭ン中入らへんって」
「・・・ゴメン、なさい・・・。やっぱり、無茶なお願いだよね・・・」
落ち込む玲薇の姿を見て、苛つく勝呂。
力をなるべく手加減しながら、バシッと彼女の頭を叩いた。
「いたっ」
「ちょっと、何すんのよ!?」
「腹立つねん。メソメソメソメソ・・・お前ももっと、肩の力抜いたらどうや」
「・・・ぇ・・・」
「けど、まずは・・・」
親父の手紙を、拝見だ。