第二十四話 こころのひ
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「・・・!!」
みすかれてるようなそれに、燐は慌てふためき弁解する。
「ちょ・・・ちょっと待ってくれ。そんな事で剣が抜けなくなったりすんのか」
「兄さん・・・」
雪男が静かな口調で告げた。
「いいから、剣を返すんだ」
「う・・・」
「・・・・・・」
「やれやれ」
「!?」
第三者の声が聞こえ、辺りを見回す。
「ヨイショ☆」
「「「!?」」」
そこには、小さい隠し扉から現れた真っ白い毛並みにピンクのスカーフを撒いた子犬がいる。
玲薇にも、この子犬に見覚えがあった。
「四人とも、グーテンアーベント(今晩和)」
煙と共に子犬は人の姿に戻る。
「フェレス卿!!」
「メフィスト、お前何の用だ!」
「何の用とはずい分な言い草ですね。私だって、久々の登場がブタ箱なんてガッカリです。
アインス ツヴァイ ドライ☆ダスシュタルクステゲフェングニス(一番防御力の高い牢屋)」
その途端、物騒な牢屋の扉の形をしたロボットのようなモノが出現する。
扉が開いたと思えば機械が飛び出し、燐に一直線。
「っわ、ぎぇえ!」
体を捕まれ、身動きが取れない。
手に持っていた降魔剣も放してしまい、メフィストの手に渡ってしまった。
「先程、ヴァチカン本部から連絡がありましてね、
先程禁固呪が唱えられた件で、グレゴリ以下査問委員会賛成多数により、
奥村燐の処刑が決定しました」
「「「!!!」」」
「・・・え・・・?」
唐突すぎて、頭の整理が追い付かない。
助けなきゃなのに、手を伸ばさないとなのに、
動くことも、叫ぶことも出来なく、ただ突っ立ったままだった。
意識を取り戻せたのは、バタンと大胆に扉が閉まり、
燐の姿がなくなってから。
「・・・燐・・・」
力弱く、その場に座り込む。
「いやっ・・・燐!燐・・・!!」
何度彼の名前を叫んでも、返事は返ってこない。
「玲薇・・・」
今更ながらに、涙が溢れる。でも、どうすることも出来なかった。
雪男はそんな玲薇を見て、ただただ寄り添うだけ。
かけてやる言葉など、見つからない。
放心状態の二人に代わり、シュラが食い下がる。
「ず・・・ずい分早いな、本当かよ!」
「この状況で嘘をつきにくるほど、私はヒマじゃありません」
ギリッと、奥歯を噛み締める。
「・・・お前ら、大丈夫か・・・?」
「そんな事より、今は不浄王討伐の方が最優先です。
ブェアークション☆あ、スミマセン。剣、持ってくれます」
鼻水をかみながら、メフィストはシュラに降魔剣を手渡す。
それを受け取りながら、聞き返した。
「お前?なんで知ってる!?そこまで情報通なら手伝えよ!」
「私が、ですか?ムリです。私、不潔なモノは苦手で・・・、
アレルギーあるんでもうすでに鼻が・・・」
先程からメフィストは、鼻をかんでばかりだ。
「は!?」
けれど、まさかそんなアレルギーある筈もなかろうとシュラは耳を疑う。
「不浄王が復活すると瞬く間に成長し・・・、
そして熟しきった時・・・京都は死の都と化す」
蝮を背負ったまま走る柔造は、連絡を取り入れていた。
「蝮連れてもうすぐ出張所に戻る!エントランスになるべく人集めといてくれ。
あれはそっちから見えるか」
「見えるか、蟒」
柔造の言葉を、蟒へと伝える八百造。
「・・・!!あれが、不浄王・・・!」
遠くで見えるそれは、不気味ながらもまるで小さな煙の集まりのようだった。
みすかれてるようなそれに、燐は慌てふためき弁解する。
「ちょ・・・ちょっと待ってくれ。そんな事で剣が抜けなくなったりすんのか」
「兄さん・・・」
雪男が静かな口調で告げた。
「いいから、剣を返すんだ」
「う・・・」
「・・・・・・」
「やれやれ」
「!?」
第三者の声が聞こえ、辺りを見回す。
「ヨイショ☆」
「「「!?」」」
そこには、小さい隠し扉から現れた真っ白い毛並みにピンクのスカーフを撒いた子犬がいる。
玲薇にも、この子犬に見覚えがあった。
「四人とも、グーテンアーベント(今晩和)」
煙と共に子犬は人の姿に戻る。
「フェレス卿!!」
「メフィスト、お前何の用だ!」
「何の用とはずい分な言い草ですね。私だって、久々の登場がブタ箱なんてガッカリです。
アインス ツヴァイ ドライ☆ダスシュタルクステゲフェングニス(一番防御力の高い牢屋)」
その途端、物騒な牢屋の扉の形をしたロボットのようなモノが出現する。
扉が開いたと思えば機械が飛び出し、燐に一直線。
「っわ、ぎぇえ!」
体を捕まれ、身動きが取れない。
手に持っていた降魔剣も放してしまい、メフィストの手に渡ってしまった。
「先程、ヴァチカン本部から連絡がありましてね、
先程禁固呪が唱えられた件で、グレゴリ以下査問委員会賛成多数により、
奥村燐の処刑が決定しました」
「「「!!!」」」
「・・・え・・・?」
唐突すぎて、頭の整理が追い付かない。
助けなきゃなのに、手を伸ばさないとなのに、
動くことも、叫ぶことも出来なく、ただ突っ立ったままだった。
意識を取り戻せたのは、バタンと大胆に扉が閉まり、
燐の姿がなくなってから。
「・・・燐・・・」
力弱く、その場に座り込む。
「いやっ・・・燐!燐・・・!!」
何度彼の名前を叫んでも、返事は返ってこない。
「玲薇・・・」
今更ながらに、涙が溢れる。でも、どうすることも出来なかった。
雪男はそんな玲薇を見て、ただただ寄り添うだけ。
かけてやる言葉など、見つからない。
放心状態の二人に代わり、シュラが食い下がる。
「ず・・・ずい分早いな、本当かよ!」
「この状況で嘘をつきにくるほど、私はヒマじゃありません」
ギリッと、奥歯を噛み締める。
「・・・お前ら、大丈夫か・・・?」
「そんな事より、今は不浄王討伐の方が最優先です。
ブェアークション☆あ、スミマセン。剣、持ってくれます」
鼻水をかみながら、メフィストはシュラに降魔剣を手渡す。
それを受け取りながら、聞き返した。
「お前?なんで知ってる!?そこまで情報通なら手伝えよ!」
「私が、ですか?ムリです。私、不潔なモノは苦手で・・・、
アレルギーあるんでもうすでに鼻が・・・」
先程からメフィストは、鼻をかんでばかりだ。
「は!?」
けれど、まさかそんなアレルギーある筈もなかろうとシュラは耳を疑う。
「不浄王が復活すると瞬く間に成長し・・・、
そして熟しきった時・・・京都は死の都と化す」
蝮を背負ったまま走る柔造は、連絡を取り入れていた。
「蝮連れてもうすぐ出張所に戻る!エントランスになるべく人集めといてくれ。
あれはそっちから見えるか」
「見えるか、蟒」
柔造の言葉を、蟒へと伝える八百造。
「・・・!!あれが、不浄王・・・!」
遠くで見えるそれは、不気味ながらもまるで小さな煙の集まりのようだった。