第二十二話 監房
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柔造と八百造の会話などいざ知らず、達磨はシュラの背後に立つ。
「霧隠さんは、燐くんの保護者なんやろか?」
「んにゃ!?」
「燐くんによろしぅな」
シュラの尻をナデナデする撫でる達磨。
さすがのこの行動には、シュラもぶち切れる。
「オイ!!」
蹴りを食らわそうとするも、達磨は軽々それを避けた。
「・・・ん?え!?ちょっと・・・」
もう姿が見えないその人に、シュラは唖然と立ち尽くす。
あんな年配で動きもそう素早くもなさそうな穏和そうな坊さんが・・・。
いったい、何者だろうか。
(やるな、あのジジイ・・・)
彼の正体を検索する間もなく、谷間に隠してある携帯が鳴り響く。
「シュラ!」
出てみれば、聞きなれた声がした。
「なんだ、雪男かよ。お前、そっちはどーした?こっちは大変なことに・・・え?」
詳しく話を聞く為に、シュラはいったんこの場所を後にするのだった。
ーーーーー
連絡を受けた場所に慌ただしく向かえば、奪還部隊が揃っている。
「雪男!」
「シュラさん」
「どういう事だ?」
「妨害電波で連絡が遅れました。それより、こっちは大変ってどういう・・・」
雪男がシュラの話を聞く前に、割り入られてしまう。
「左目奪還部隊隊長、ターセム・マハルです」
「増援部隊隊長の、霧隠っス」
「京都出張所所長、志摩八百造です。歓迎いたします」
「!」
八百造の声に振り向けば、彼は蟒に手を借りながらこちらへ来たのだろう。
どうやらまだ、体長は優れていない様子だ。
「責任者が揃ってるこの場で、早急に会議したいんやけどもよろしいか?」
「構いません」
一つの机を囲むように、三人が向かい合うように椅子に腰かける。
まず、口に出したのは八百造だった。
「お恥ずかしい話ながら、この京都出張所も内通者によって右目を奪われました。
先の未遂事件も、その者による可能性が高い。名前は、宝生蝮。
中一級祓魔師、深部一番隊隊長でした。
現在蝮は、藤堂の協力を得て逃亡中です」
「なるほど」
蝮のプロフィールを見ながら、マハルが頷く。
「・・・では、もうすでに敵は右目と左目を手にしているということですね」
「な!?」
思わぬ事の出来に、八百造は驚きの声を出した。
「実は、我々が追わされていた軽自動車は囮でした。
車内で祓魔師二名が死体で見つかり、しかも、妨害電波までかける徹底ぶり。
この入念な時間稼ぎは恐らく・・・藤堂はすでに左目を所有していると考えるのが自然かと」
「何てこと・・・や・・・!!」
「所長」
いきなり体を無理に動かしたせいだろう、苦しく、咳込む。
「志摩所長」
申し訳なさそうに、雪男が話かける。
「すみません。お話の腰を折りますが、不浄王の右目と左目とは、一体何なんですか?」
「・・・150年余り、明陀宗が何重もの"秘密"で守ってきたものです。
我ら上の者ですら在り処を明かされず、下の者にはその存在すら伏せられとる。
全ての"秘密"を知り守ってはるのは、座主である勝呂達磨大僧正、ただお一人だけや。
そして、明陀の伝説では右目と左目が揃う時、
より強毒な新型の症気を生み出すといわれとる」
八百造の言葉に、不穏な空気が流れ出す。
「まさか・・・」
「新型の強毒性症気の散布・・・それが目的か?」
「新型とはやっかいデース。場合によっては、
正十字騎士團だけで処理できなくなりマスネ!」
「とにかく、一刻も早く藤堂と宝生蝮を見つけなければ・・・」
「霧隠さんは、燐くんの保護者なんやろか?」
「んにゃ!?」
「燐くんによろしぅな」
シュラの尻をナデナデする撫でる達磨。
さすがのこの行動には、シュラもぶち切れる。
「オイ!!」
蹴りを食らわそうとするも、達磨は軽々それを避けた。
「・・・ん?え!?ちょっと・・・」
もう姿が見えないその人に、シュラは唖然と立ち尽くす。
あんな年配で動きもそう素早くもなさそうな穏和そうな坊さんが・・・。
いったい、何者だろうか。
(やるな、あのジジイ・・・)
彼の正体を検索する間もなく、谷間に隠してある携帯が鳴り響く。
「シュラ!」
出てみれば、聞きなれた声がした。
「なんだ、雪男かよ。お前、そっちはどーした?こっちは大変なことに・・・え?」
詳しく話を聞く為に、シュラはいったんこの場所を後にするのだった。
ーーーーー
連絡を受けた場所に慌ただしく向かえば、奪還部隊が揃っている。
「雪男!」
「シュラさん」
「どういう事だ?」
「妨害電波で連絡が遅れました。それより、こっちは大変ってどういう・・・」
雪男がシュラの話を聞く前に、割り入られてしまう。
「左目奪還部隊隊長、ターセム・マハルです」
「増援部隊隊長の、霧隠っス」
「京都出張所所長、志摩八百造です。歓迎いたします」
「!」
八百造の声に振り向けば、彼は蟒に手を借りながらこちらへ来たのだろう。
どうやらまだ、体長は優れていない様子だ。
「責任者が揃ってるこの場で、早急に会議したいんやけどもよろしいか?」
「構いません」
一つの机を囲むように、三人が向かい合うように椅子に腰かける。
まず、口に出したのは八百造だった。
「お恥ずかしい話ながら、この京都出張所も内通者によって右目を奪われました。
先の未遂事件も、その者による可能性が高い。名前は、宝生蝮。
中一級祓魔師、深部一番隊隊長でした。
現在蝮は、藤堂の協力を得て逃亡中です」
「なるほど」
蝮のプロフィールを見ながら、マハルが頷く。
「・・・では、もうすでに敵は右目と左目を手にしているということですね」
「な!?」
思わぬ事の出来に、八百造は驚きの声を出した。
「実は、我々が追わされていた軽自動車は囮でした。
車内で祓魔師二名が死体で見つかり、しかも、妨害電波までかける徹底ぶり。
この入念な時間稼ぎは恐らく・・・藤堂はすでに左目を所有していると考えるのが自然かと」
「何てこと・・・や・・・!!」
「所長」
いきなり体を無理に動かしたせいだろう、苦しく、咳込む。
「志摩所長」
申し訳なさそうに、雪男が話かける。
「すみません。お話の腰を折りますが、不浄王の右目と左目とは、一体何なんですか?」
「・・・150年余り、明陀宗が何重もの"秘密"で守ってきたものです。
我ら上の者ですら在り処を明かされず、下の者にはその存在すら伏せられとる。
全ての"秘密"を知り守ってはるのは、座主である勝呂達磨大僧正、ただお一人だけや。
そして、明陀の伝説では右目と左目が揃う時、
より強毒な新型の症気を生み出すといわれとる」
八百造の言葉に、不穏な空気が流れ出す。
「まさか・・・」
「新型の強毒性症気の散布・・・それが目的か?」
「新型とはやっかいデース。場合によっては、
正十字騎士團だけで処理できなくなりマスネ!」
「とにかく、一刻も早く藤堂と宝生蝮を見つけなければ・・・」