第二十二話 監房
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「坊!!」
「わっ!?」
助太刀のように来たのは、柔造だ。
「柔造・・・!」
「立ち入ってすんません。ここはひとまず、逃げてください!」
勝呂の目の前に背中を向けたまま、蝮の言葉を思い返す。
『メフィスト・フェレスが・・・「サタンの仔を極秘裏に生かし育てていた」と』
(この子が・・・!?まさか、廉造の友達がそうやとゆうんか!)
「大丈夫か」
こそっと、耳元で囁かれる。
「シュラ、さん・・・?」
玲薇の頭に手をポンッと置いたかと思うと、素早く燐の背後に立つ。
いったい何をするのだろうと思えば、詠唱が聞こえだす。
「オン!マニパドウン!!」
「・・・ぎッ!!いぎゃあああッ」
「!?」
燐の悲痛な叫びが、痛いほど耳の中に入ってくる。
悪魔の弱点とも言える尻尾のつけねにつけられた金属が締め付けているのだろう。
耐えきれぬ痛さに、燐は手を地につけた。
「奥村!!」
「ううう、ぐぐ」
「オン ギャチキャチギャビチヤンジュヤンジュタチバナソワカ!」
「・・・うぅ、ぎゃああ"!!!」
「っ・・・」
どうしよう、どうしよう。怖くて、立てない・・・。
四つん這いのまま、よろよろシュラに願い乞う。
「シュ、シュラさん・・・。もう、いい。もういい・・・」
これ以上、苦しむ燐の姿は見たくない。
今にも泣き出しそうな玲薇のカオ。
何もしてやれることなく、勝呂は見ることしか出来なかった。
「・・・・・・」
シュラは無言で玲薇を見た後、燐の元へ行く。
「燐」
「・・・ッ」
「燐。懲戒尋問で決まった条件を忘れたか?
次、炎を出して暴れたらお前は祓魔対象として処刑されるんだぞ。
落ちつくんだ・・・!」
「・・・大事な・・・話してんだ。邪魔、す・・・な、ブス!」
「・・・・・・」
再びシュラは怒り任せに、詠唱開始。
「オン ギャチキャチギャビチヤンジュ」
「い"ッ・・・あ"ああッ」
「燐!!」
《りん!》
返事もなく、ドサりと燐は意識を手放した。
《りん!!》
「燐!!」
静まるこの場所には、必死に彼の名前を呼ぶクロと玲薇の声だけが反響する。
シュラはフゥと、ため息を吐いた。
「バカヤローが・・・」
そして、くるっと振り向く。
「おーい、誰か!」
「「「!?」」」
「コイツを隔離するの、手伝ってちょ」
(か、隔離・・・!?)
「もう気絶してる。大丈夫だよ」
しかし、ぎゅっと玲薇が燐を離すことはない。
「風美夜・・・」
勝呂が恐る恐る話かけるも、キッと彼女は涙目で睨み返す。
「っ・・・」
「たく・・・」
シュラは呆れ、ため息混じりに言った。
「取り合えず、コイツも同行させてやってくんない?
扉を開けるなんてバカな真似だけは、しないだろうからさ」
「霧隠隊長・・・!ゴホ」
蟒に肩を借りて歩く八百造が来る。彼らに対し、シュラは作り笑顔。
「所長!お騒がせして大変申し訳ありません!」
「・・・この件、後で当然ご説明があるんでしょうな」
「ハイ、もちろんです!」
「・・・なら、いいですわ。来い、柔造」
「な・・・ちょお、待ってください。あの炎は・・・!!」
「柔造。今、一番優先すべきは右目の行方や」
こっちへ来いと、小さく父に手招きされる。
そして、耳元でひそひそ話が成されていた。
「ええか、お前和尚の後をつけるんや」
「・・・和尚を、ですか?」
「今、出来る限りの事をするんや。くれぐれも見つからんようにな」
「・・・は!」
「わっ!?」
助太刀のように来たのは、柔造だ。
「柔造・・・!」
「立ち入ってすんません。ここはひとまず、逃げてください!」
勝呂の目の前に背中を向けたまま、蝮の言葉を思い返す。
『メフィスト・フェレスが・・・「サタンの仔を極秘裏に生かし育てていた」と』
(この子が・・・!?まさか、廉造の友達がそうやとゆうんか!)
「大丈夫か」
こそっと、耳元で囁かれる。
「シュラ、さん・・・?」
玲薇の頭に手をポンッと置いたかと思うと、素早く燐の背後に立つ。
いったい何をするのだろうと思えば、詠唱が聞こえだす。
「オン!マニパドウン!!」
「・・・ぎッ!!いぎゃあああッ」
「!?」
燐の悲痛な叫びが、痛いほど耳の中に入ってくる。
悪魔の弱点とも言える尻尾のつけねにつけられた金属が締め付けているのだろう。
耐えきれぬ痛さに、燐は手を地につけた。
「奥村!!」
「ううう、ぐぐ」
「オン ギャチキャチギャビチヤンジュヤンジュタチバナソワカ!」
「・・・うぅ、ぎゃああ"!!!」
「っ・・・」
どうしよう、どうしよう。怖くて、立てない・・・。
四つん這いのまま、よろよろシュラに願い乞う。
「シュ、シュラさん・・・。もう、いい。もういい・・・」
これ以上、苦しむ燐の姿は見たくない。
今にも泣き出しそうな玲薇のカオ。
何もしてやれることなく、勝呂は見ることしか出来なかった。
「・・・・・・」
シュラは無言で玲薇を見た後、燐の元へ行く。
「燐」
「・・・ッ」
「燐。懲戒尋問で決まった条件を忘れたか?
次、炎を出して暴れたらお前は祓魔対象として処刑されるんだぞ。
落ちつくんだ・・・!」
「・・・大事な・・・話してんだ。邪魔、す・・・な、ブス!」
「・・・・・・」
再びシュラは怒り任せに、詠唱開始。
「オン ギャチキャチギャビチヤンジュ」
「い"ッ・・・あ"ああッ」
「燐!!」
《りん!》
返事もなく、ドサりと燐は意識を手放した。
《りん!!》
「燐!!」
静まるこの場所には、必死に彼の名前を呼ぶクロと玲薇の声だけが反響する。
シュラはフゥと、ため息を吐いた。
「バカヤローが・・・」
そして、くるっと振り向く。
「おーい、誰か!」
「「「!?」」」
「コイツを隔離するの、手伝ってちょ」
(か、隔離・・・!?)
「もう気絶してる。大丈夫だよ」
しかし、ぎゅっと玲薇が燐を離すことはない。
「風美夜・・・」
勝呂が恐る恐る話かけるも、キッと彼女は涙目で睨み返す。
「っ・・・」
「たく・・・」
シュラは呆れ、ため息混じりに言った。
「取り合えず、コイツも同行させてやってくんない?
扉を開けるなんてバカな真似だけは、しないだろうからさ」
「霧隠隊長・・・!ゴホ」
蟒に肩を借りて歩く八百造が来る。彼らに対し、シュラは作り笑顔。
「所長!お騒がせして大変申し訳ありません!」
「・・・この件、後で当然ご説明があるんでしょうな」
「ハイ、もちろんです!」
「・・・なら、いいですわ。来い、柔造」
「な・・・ちょお、待ってください。あの炎は・・・!!」
「柔造。今、一番優先すべきは右目の行方や」
こっちへ来いと、小さく父に手招きされる。
そして、耳元でひそひそ話が成されていた。
「ええか、お前和尚の後をつけるんや」
「・・・和尚を、ですか?」
「今、出来る限りの事をするんや。くれぐれも見つからんようにな」
「・・・は!」