第二十一話 裏切り者
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(ああ・・・蝮の言うとることは、ずっと俺が考えてきたことそのままや・・・!!
あの青い炎を見た日から、ずっと・・・!!)
考えて考えて、一人で悩んで周りを巻き込ませまいとして。
(風美夜の事も・・・!)
怒りのあまり、罵声をぶつけすぎた。もっと、和やかにいれて理由を聞いてやればよかったのに。
自ら撒いてしまった、不穏な種。
「理解者なんぞいらへん」
蝮の声に、ハッと勝呂は我に返る。
「全ては・・・明陀を救うためや!!」
ナーガが容赦なく柔造を襲う。
「本気か蝮・・・!なら、幼なじみのよしみで俺が引導渡してやるわ!!!」
「やめろ、蝮!柔造!!」
たまらず勝呂も身を乗り出す。
(お前らが戦うことないんや!)
修業中の玲薇は一旦手をとめ横目で燐を見る。
(よかった、戻ってきてくれて・・・)
ホッと胸をなで下ろす。あんな事を言って、
もう少しそこにいると言われたら嫌われたんじゃないかって、
少し不安だった。でも、目が合えば微笑んでくれる。
(落ちつけ・・・)
大丈夫。
(落ちついて考えれば。俺は"蝋燭"を燃やすことを意識しすぎてたかもな。
本当に燃やしたいのは糸だった。つまり、少しの火でいいわけだ。
ちょっとくっつけるくらいで・・・)
ポッと、両端の蝋燭に火が点った。
「「!!」」
「おっ」
《おーっ》
「やた・・・」
「スゴい!燐!」
「うおー!!やったー!」
「うん!」
思わず二人で抱きつく。と、さっきまであんな事を考えてたんだ。
咄嗟に燐は玲薇から離れる。
「?」
「どうだ、シュラ、コレ!?点ったろ!完璧スマートに点ったろ!!」
燐の行動に不振に思った玲薇に、ポンッと肩にシュラの手が乗った。
「・・・まぁ、そうだな。やっとスタートラインに立ったって感じか?」
「うぇっ!?ウソ、俺、まだスタートしてなかったのかよ!」
あんだけ苦労したというのに。
「これを自由自在に操れるようにならないとな」
「クッソ、そっかぁ・・・先長げぇなぁ・・・」
しかし、第一段階クリアってことに変わりわない。
「へへ。いや、でもこれは・・・人間にとっては小さな一歩だが・・・、
人類にとって大きな一歩だ・・・!!」
訳のわからぬ燐の意気込みに、シュラは少々呆れぎみだ。
「・・・何言ってんだ、お前・・・。まず、落ちついてくんない」
と、なんの前触れもなくドォオンと音がした。
「!?」
「なんだ?」
《煙のにおいもするな》
「え」
リニュウが玲薇の隣で言う。そして、クロが指さした。
《あっちだ!》
「煙って・・・あれ?」
「な、なんだコレ・・・!?揺れてるぞ?」
「・・・・・・出張所で何かあったな。しょーがない。燐、ついて来い!」
なりふり構わずさっさと下に降りるシュラ。
「えっ、ま・・・待てよ!」
「私も行きます!」
急いで魔法円を二つにおり、玲薇は二人の後を追った。
「一体、なんや!?」
激しい揺れに、身を振り落とされまいとする勝呂。
パラパラと降ってくる小さな備品に、柔造は顔を上げた。
「天井が・・・!!(腐敗していく・・・!?)」
巨大なヒビが入ったと思ったと同時に、天井が崩れ落ちたのだ。
その真下には、封印されている"右目"と蝮がいる。
「蝮!!!」
けれど、それらは無事なようだ。そして、また新たに入った人物に柔造は目を疑う。
「やぁ。志摩くん、お久しぶりだね」
天井からやってきたソイツは、紛れもない。藤堂三郎太だった。
あの青い炎を見た日から、ずっと・・・!!)
考えて考えて、一人で悩んで周りを巻き込ませまいとして。
(風美夜の事も・・・!)
怒りのあまり、罵声をぶつけすぎた。もっと、和やかにいれて理由を聞いてやればよかったのに。
自ら撒いてしまった、不穏な種。
「理解者なんぞいらへん」
蝮の声に、ハッと勝呂は我に返る。
「全ては・・・明陀を救うためや!!」
ナーガが容赦なく柔造を襲う。
「本気か蝮・・・!なら、幼なじみのよしみで俺が引導渡してやるわ!!!」
「やめろ、蝮!柔造!!」
たまらず勝呂も身を乗り出す。
(お前らが戦うことないんや!)
修業中の玲薇は一旦手をとめ横目で燐を見る。
(よかった、戻ってきてくれて・・・)
ホッと胸をなで下ろす。あんな事を言って、
もう少しそこにいると言われたら嫌われたんじゃないかって、
少し不安だった。でも、目が合えば微笑んでくれる。
(落ちつけ・・・)
大丈夫。
(落ちついて考えれば。俺は"蝋燭"を燃やすことを意識しすぎてたかもな。
本当に燃やしたいのは糸だった。つまり、少しの火でいいわけだ。
ちょっとくっつけるくらいで・・・)
ポッと、両端の蝋燭に火が点った。
「「!!」」
「おっ」
《おーっ》
「やた・・・」
「スゴい!燐!」
「うおー!!やったー!」
「うん!」
思わず二人で抱きつく。と、さっきまであんな事を考えてたんだ。
咄嗟に燐は玲薇から離れる。
「?」
「どうだ、シュラ、コレ!?点ったろ!完璧スマートに点ったろ!!」
燐の行動に不振に思った玲薇に、ポンッと肩にシュラの手が乗った。
「・・・まぁ、そうだな。やっとスタートラインに立ったって感じか?」
「うぇっ!?ウソ、俺、まだスタートしてなかったのかよ!」
あんだけ苦労したというのに。
「これを自由自在に操れるようにならないとな」
「クッソ、そっかぁ・・・先長げぇなぁ・・・」
しかし、第一段階クリアってことに変わりわない。
「へへ。いや、でもこれは・・・人間にとっては小さな一歩だが・・・、
人類にとって大きな一歩だ・・・!!」
訳のわからぬ燐の意気込みに、シュラは少々呆れぎみだ。
「・・・何言ってんだ、お前・・・。まず、落ちついてくんない」
と、なんの前触れもなくドォオンと音がした。
「!?」
「なんだ?」
《煙のにおいもするな》
「え」
リニュウが玲薇の隣で言う。そして、クロが指さした。
《あっちだ!》
「煙って・・・あれ?」
「な、なんだコレ・・・!?揺れてるぞ?」
「・・・・・・出張所で何かあったな。しょーがない。燐、ついて来い!」
なりふり構わずさっさと下に降りるシュラ。
「えっ、ま・・・待てよ!」
「私も行きます!」
急いで魔法円を二つにおり、玲薇は二人の後を追った。
「一体、なんや!?」
激しい揺れに、身を振り落とされまいとする勝呂。
パラパラと降ってくる小さな備品に、柔造は顔を上げた。
「天井が・・・!!(腐敗していく・・・!?)」
巨大なヒビが入ったと思ったと同時に、天井が崩れ落ちたのだ。
その真下には、封印されている"右目"と蝮がいる。
「蝮!!!」
けれど、それらは無事なようだ。そして、また新たに入った人物に柔造は目を疑う。
「やぁ。志摩くん、お久しぶりだね」
天井からやってきたソイツは、紛れもない。藤堂三郎太だった。