第十八話 仲違い
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「坊!!ようお帰りにならはった!」
「子猫丸に廉造くんも」
「やー、こらめでたいわ!女将さん呼んで来て、女将さん!」
三人を見た旅館の人達は、慌ただしく動き出した。
「やめぇ!!」
それを止めようとする勝呂。
「里帰りやないで!たまたまエクスワイアの務めで・・・」
だが、誰も聞いていない。
「聞け!!コラ!」
「竜士!!」
奥の方から、女将さんが息を切らして駆けつけてくる。
その人を見て、勝呂は一歩引き下がった。
「・・・アンタ・・・」
不安げな表情から、一変。
「・・・とうとう頭染めよったな・・・!!」
憤怒の表情に。
「・・・将来、ニワトリにでもなりたいんかい!アンタ、二度とこの旅館の敷居またがん覚悟で、
勉強しに行ったんやなかったんか!?ええ!?」
「・・・せっ、せやし偶然エクスワイアの手伝いで借り出されたゆうてるやろ!
大体、鶏て何や!!これは気合いや、気合い!!」
「何が気合いや。私が何のために男前に産んでやった思てんの!許さへんで!」
ガミガミ言い合う女将さんと勝呂を見て、志摩は吹き出す。
「プックク!!髪、ぜったいゆわれるおもた」
「?」
「・・・・・えっと・・・何?」
子猫丸と志摩が、女将さんに挨拶を交わす。
「お、女将さん、子猫丸です。ご無沙汰してました」
「どーも、女将さん。お久しぶりですっ」
「猫ちゃん!廉造も!よう帰ってきたなァ・・・無事で、何よりや・・・。
竜士のお守りも、大変やったろ!」
「お守りいうな!!」
・・・こんな真っ赤になって怒鳴る勝呂くんは、初めてみるな・・・。
なんて、思いながら。女将さんの視線が、こちらに向けられる。
「あらっ、いやや私ったら!あちらは、塾のお友達やね。
初めまして、竜士の母です。いつもウチの息子が、お世話んなってます」
礼儀正しくて、綺麗なお母さん・・・。
「えっ!?」
「母!?」
燐が声をあらげる。
「・・・え・・・この人、勝呂の母ちゃん?美人だ!!」
「あー、旅館(ここ)、坊のご実家なんや」
「美人やなんて、ホホホ。正直な子やわ」
女将さんは、燐の美人の一言で、機嫌を良くしてくれる。
「・・・え!?でも勝呂ん家、つぶれた寺じゃなかったっけ」
「そうそう。ウチの寺は結局、立ちゆかんくなってもーて、
私がこの実家の旅館、継がしてもろたんよ。もともと寺なんて、
観光収入も檀家(だんか)さんも少なきゃ、副業やっとるとこがほとんどやさかい」
「はぁー」
「坊坊って呼ばれてるから何かと思えば、本当に旅館のボンボン・・・そのままかよ」
「聞こえとるぞ、神木ィ!」
ボソッと言い笑いを堪える出雲に、玲薇は顔をひきつらせる。
「女将」
奥の部屋に行っていたシュラ達が、戻ってきた。
「この度は、長期間お世話になります」
「いいえぇ。正十字騎士團さんには、いつもご贔屓にしてもろてますんで」
「さっき所長さんにご挨拶させていただいたんで、私らはさっそく、
出張所の応援に行ってきます。医工騎士を半分置いていきますんで、
魔障者の看護に、使ってやって下さい」
「子猫丸に廉造くんも」
「やー、こらめでたいわ!女将さん呼んで来て、女将さん!」
三人を見た旅館の人達は、慌ただしく動き出した。
「やめぇ!!」
それを止めようとする勝呂。
「里帰りやないで!たまたまエクスワイアの務めで・・・」
だが、誰も聞いていない。
「聞け!!コラ!」
「竜士!!」
奥の方から、女将さんが息を切らして駆けつけてくる。
その人を見て、勝呂は一歩引き下がった。
「・・・アンタ・・・」
不安げな表情から、一変。
「・・・とうとう頭染めよったな・・・!!」
憤怒の表情に。
「・・・将来、ニワトリにでもなりたいんかい!アンタ、二度とこの旅館の敷居またがん覚悟で、
勉強しに行ったんやなかったんか!?ええ!?」
「・・・せっ、せやし偶然エクスワイアの手伝いで借り出されたゆうてるやろ!
大体、鶏て何や!!これは気合いや、気合い!!」
「何が気合いや。私が何のために男前に産んでやった思てんの!許さへんで!」
ガミガミ言い合う女将さんと勝呂を見て、志摩は吹き出す。
「プックク!!髪、ぜったいゆわれるおもた」
「?」
「・・・・・えっと・・・何?」
子猫丸と志摩が、女将さんに挨拶を交わす。
「お、女将さん、子猫丸です。ご無沙汰してました」
「どーも、女将さん。お久しぶりですっ」
「猫ちゃん!廉造も!よう帰ってきたなァ・・・無事で、何よりや・・・。
竜士のお守りも、大変やったろ!」
「お守りいうな!!」
・・・こんな真っ赤になって怒鳴る勝呂くんは、初めてみるな・・・。
なんて、思いながら。女将さんの視線が、こちらに向けられる。
「あらっ、いやや私ったら!あちらは、塾のお友達やね。
初めまして、竜士の母です。いつもウチの息子が、お世話んなってます」
礼儀正しくて、綺麗なお母さん・・・。
「えっ!?」
「母!?」
燐が声をあらげる。
「・・・え・・・この人、勝呂の母ちゃん?美人だ!!」
「あー、旅館(ここ)、坊のご実家なんや」
「美人やなんて、ホホホ。正直な子やわ」
女将さんは、燐の美人の一言で、機嫌を良くしてくれる。
「・・・え!?でも勝呂ん家、つぶれた寺じゃなかったっけ」
「そうそう。ウチの寺は結局、立ちゆかんくなってもーて、
私がこの実家の旅館、継がしてもろたんよ。もともと寺なんて、
観光収入も檀家(だんか)さんも少なきゃ、副業やっとるとこがほとんどやさかい」
「はぁー」
「坊坊って呼ばれてるから何かと思えば、本当に旅館のボンボン・・・そのままかよ」
「聞こえとるぞ、神木ィ!」
ボソッと言い笑いを堪える出雲に、玲薇は顔をひきつらせる。
「女将」
奥の部屋に行っていたシュラ達が、戻ってきた。
「この度は、長期間お世話になります」
「いいえぇ。正十字騎士團さんには、いつもご贔屓にしてもろてますんで」
「さっき所長さんにご挨拶させていただいたんで、私らはさっそく、
出張所の応援に行ってきます。医工騎士を半分置いていきますんで、
魔障者の看護に、使ってやって下さい」