第二話 嗤うサタン
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そう言う獅郎の身体は崩れていく。
「おい!」
獅郎のもとへ駆け寄る二人。
「叔父様!!」
「しっかりし・・・」
燐の言葉が、途中で止まる。獅郎と、顔が合ったから。
でも、獅郎の顔は、今までとは違う雰囲気を漂わせていた・・・。
「・・・我が、息子よ・・・」
いつも発せられる声も、違くて・・・。目が合った時、玲薇はゾクッと寒気を感じた。
その瞬間、痛みが走った。
「玲薇!!」
なぜだか分からない。けど、突飛ばされたのは理解した。
「炎どころか、変な力を身に付けやがって・・・」
「!?」
痛みをこらえ、うっすら目を開ける玲薇。
違う。もう、この人は・・・。
「よォ!息子、元気?あんな娘は放っといて・・・カワイイ我が子の為に、
このオレサマ、自ら迎えに来てやったぜ~」
燐には申し訳ない。でも、助けを求めるには・・・。
「・・・いつの間にか、いなくなりやがったか。まあいい」
玲薇、上手く逃げられたか・・・。
「お、お前・・・あ、悪魔か・・・」
「オレはサタン。お前の実の父親さ」
人間、慌てるといい事ないもんだ。
「あれ?ない・・・ない」
さっき、ちゃんとカバンに戻したのに。
「!」
探しているモノに、やっと手が触れた気がした。
「見つけた・・・」
携帯をやっとこさ見つけ、ある人の番号を急いで探す。
「雪男・・・」
ブルル・・・と、何度も携帯の呼び鈴が鳴っている。
「誰だろ・・・」
ディスプレイを除けば、珍しい人物の名前。
(・・・玲薇?)
修道院の近くに住んでいるとはいえ、兄さんほど玲薇とは会っていなかった。
霊・・・悪魔が見えてた玲薇も、僕達と同じようにいじめられていた。
でも、兄さんは、そんな玲薇に『悪魔なんて、怖くない』って言って、
彼女の手を引っ張った。玲薇はとてもそれが嬉しかったらしい。
でも、僕にはそれが出来なかった・・・。
だからだろうか、いつも彼女の笑顔が向けられたのは、兄さんだった・・・。
考えすぎなのかもしれない。でも、この電話に出るのだって躊躇って・・・。
なかなか出てくれない・・・。当たり前か。
(なに、電話してんだろ・・・)
会ってもいなかったのに。むしが良すぎるではないか。
「もしもし・・・?」
ツーツー・・・。
「・・・・・・・」
虚しく、電話音だけが残った。
ギュッと、燐から貰ったネックレスを握りしめる。
護るんだ・・・。私が・・・。
「おい!」
獅郎のもとへ駆け寄る二人。
「叔父様!!」
「しっかりし・・・」
燐の言葉が、途中で止まる。獅郎と、顔が合ったから。
でも、獅郎の顔は、今までとは違う雰囲気を漂わせていた・・・。
「・・・我が、息子よ・・・」
いつも発せられる声も、違くて・・・。目が合った時、玲薇はゾクッと寒気を感じた。
その瞬間、痛みが走った。
「玲薇!!」
なぜだか分からない。けど、突飛ばされたのは理解した。
「炎どころか、変な力を身に付けやがって・・・」
「!?」
痛みをこらえ、うっすら目を開ける玲薇。
違う。もう、この人は・・・。
「よォ!息子、元気?あんな娘は放っといて・・・カワイイ我が子の為に、
このオレサマ、自ら迎えに来てやったぜ~」
燐には申し訳ない。でも、助けを求めるには・・・。
「・・・いつの間にか、いなくなりやがったか。まあいい」
玲薇、上手く逃げられたか・・・。
「お、お前・・・あ、悪魔か・・・」
「オレはサタン。お前の実の父親さ」
人間、慌てるといい事ないもんだ。
「あれ?ない・・・ない」
さっき、ちゃんとカバンに戻したのに。
「!」
探しているモノに、やっと手が触れた気がした。
「見つけた・・・」
携帯をやっとこさ見つけ、ある人の番号を急いで探す。
「雪男・・・」
ブルル・・・と、何度も携帯の呼び鈴が鳴っている。
「誰だろ・・・」
ディスプレイを除けば、珍しい人物の名前。
(・・・玲薇?)
修道院の近くに住んでいるとはいえ、兄さんほど玲薇とは会っていなかった。
霊・・・悪魔が見えてた玲薇も、僕達と同じようにいじめられていた。
でも、兄さんは、そんな玲薇に『悪魔なんて、怖くない』って言って、
彼女の手を引っ張った。玲薇はとてもそれが嬉しかったらしい。
でも、僕にはそれが出来なかった・・・。
だからだろうか、いつも彼女の笑顔が向けられたのは、兄さんだった・・・。
考えすぎなのかもしれない。でも、この電話に出るのだって躊躇って・・・。
なかなか出てくれない・・・。当たり前か。
(なに、電話してんだろ・・・)
会ってもいなかったのに。むしが良すぎるではないか。
「もしもし・・・?」
ツーツー・・・。
「・・・・・・・」
虚しく、電話音だけが残った。
ギュッと、燐から貰ったネックレスを握りしめる。
護るんだ・・・。私が・・・。