03.あなたが喜ぶ場所へ　

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「それでね、歌仙。私、京都って全然わかんないんだよね☆」
「まさかとは思うけど、プランは何も無いのかい？」
「…うん。」
　…あ、これ帰ったらお説教されるやつだ。歌仙の顔を見ればすぐわかる。それでも今は怒らないでため息ひとつで済ませて、微笑んでくれるのは歌仙の優しさだと思った。
「…まぁ、京都は僕も居た事があるし、事前に色々と調べては来たからね。主もこの旅行のために、数日缶詰になって仕事を終わらせるのが精一杯だったんだろう？今日のところは僕が案内してあげよう。」
　思わず見惚れるほどの微笑みが眩しい。歌仙は私の手を優しく握り、歩き始めた。
「もし途中で気になる場所があったら言ってくれ。明日も明後日もあるんだ。ゆっくり回ろうじゃないか。」


《歌仙の優しい補足》
　先に断っておくが、今回は前の主である細川忠興公とは関係の無い場所を選んだよ。…今の主は君なのだからね。
　それよりも、僕好みの美しい庭園や襖絵、建物、なによりも素晴らしい宝物が常設で見る事ができる場所を見せたくてね。…いや、決して僕が見たいわけではなくて、主と一緒に雅びな世界を…。

　まぁとにかく。僕は人混みが得意ではないんだ。とくに修学旅行生が苦手でね。なるべく普段から人の少ない、静かで落ち着いた場所を選ばせてもらったよ。

　その分交通の便が悪かったり、長距離を歩いたりする事もあるけれど、…普段の運動不足の解消だと思えば歩けるよね？

ちなみに僕は主をおんぶするつもりはないよ。


《memo》
とりあえず、移動は何をとってもバスがオススメ。それでもバスが通っていないとか、山の上とかならタクシーがオススメ。嵐山区域なら貸し切り人力車も風流。使い分けって大事。
バスの一日乗車券は必須。3回以上バスに乗るなら買いましょう。
ただし、京阪バスでは使えないよ。醍醐、六地蔵方面は交通系ＩＣカードを使おう。

ちなみに四条〜清水〜祇園〜京博近辺は基本交通は死んでると思うべし。そのへんが目的地なら、レンタサイクルしましょう。

今回に限らず、私はそのあたりに近寄りもしないです。（人混みが嫌だから）