そうだ歌仙と京都行こう。
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01.京都駅
「これはすごい建物だねぇ。」
歌仙はいたく感心したように、その全面ガラス張りで出来た巨大な駅舎を見上げていた。
さて今は朝八時三十分の、京都駅烏丸口。私は初期刀の歌仙を連れて、審神者業三周年記念旅行へ来ている。…なんとこの京都旅行は、本丸の皆んなが自分達の給金から少しずつ貯めてくれたお金で、私と歌仙にプレゼントしてくれたものなのだ。
初鍛刀の前田藤四郎が、歌仙にも内緒で発案・企画・実行してくれた。正直号泣した。前田も連れて来たかったのだけど、「せっかくのハネムーンですから」なんて天使も裸足で逃げ出すとびきりの笑顔で言われてしまい、ここは素直に感謝して、そして今に至る。(ハネムーンの意味分かってるのかみんな。)
「それで、まずはどうするんだい?」
歌仙も今迄にない上機嫌さだ。昨晩あまり眠れなかったようのに、クマ一つない晴れやかな笑顔を向けられて安心する。
「とりあえず、ホテルに荷物を置きに行こうか。身軽になってから行動しよう!」
歌仙は相変わらず着物に行灯袴だ。当初キャリーケース一つに二人分入れていけばいい良いやなんて思ってたのに、着物は想像以上に嵩張るしシワになると怒られるしで、結局大きめのキャリーケースが二つ。しかも重い。
私はとりあえず手元の端末で、前田が予約してくれたホテルの地図を見た。
「えーと…これは…どこ?」
歌仙は「あぁまた始まった」みたいな顔で、私の端末を除き込む。
「主、これはたぶん…反対側の出口ではないかい?」
八条口、徒歩三分。そう書いてある部分を指差されたあと、歌仙は私の上を指差した。それに従って顔を上げれば、「京都駅 烏丸口」の文字。
「歌仙、ごめん、連れてって」
早くも諦めモードに突入した私の手を取って、歌仙は駅へ入って行く。…いつもならお小言が飛んで来るのに、今日はまだ口元に微笑みがある。
「今日は特別だ。それより、荷物を他の人にぶつけないよう気を付けるんだよ。」
私の顔に「あれ?怒らないの?」とでも書いてあったんだろうか。歌仙は眉をハの字にして照れたように笑っている。
「さぁ、早く行こう。」
気が付けば歌仙の大きな手が、私の手と恋人繋ぎになっていた。…前田の「せっかくのハネムーンですから」という言葉を思い出し、つい顔が熱くなった。
「これはすごい建物だねぇ。」
歌仙はいたく感心したように、その全面ガラス張りで出来た巨大な駅舎を見上げていた。
さて今は朝八時三十分の、京都駅烏丸口。私は初期刀の歌仙を連れて、審神者業三周年記念旅行へ来ている。…なんとこの京都旅行は、本丸の皆んなが自分達の給金から少しずつ貯めてくれたお金で、私と歌仙にプレゼントしてくれたものなのだ。
初鍛刀の前田藤四郎が、歌仙にも内緒で発案・企画・実行してくれた。正直号泣した。前田も連れて来たかったのだけど、「せっかくのハネムーンですから」なんて天使も裸足で逃げ出すとびきりの笑顔で言われてしまい、ここは素直に感謝して、そして今に至る。(ハネムーンの意味分かってるのかみんな。)
「それで、まずはどうするんだい?」
歌仙も今迄にない上機嫌さだ。昨晩あまり眠れなかったようのに、クマ一つない晴れやかな笑顔を向けられて安心する。
「とりあえず、ホテルに荷物を置きに行こうか。身軽になってから行動しよう!」
歌仙は相変わらず着物に行灯袴だ。当初キャリーケース一つに二人分入れていけばいい良いやなんて思ってたのに、着物は想像以上に嵩張るしシワになると怒られるしで、結局大きめのキャリーケースが二つ。しかも重い。
私はとりあえず手元の端末で、前田が予約してくれたホテルの地図を見た。
「えーと…これは…どこ?」
歌仙は「あぁまた始まった」みたいな顔で、私の端末を除き込む。
「主、これはたぶん…反対側の出口ではないかい?」
八条口、徒歩三分。そう書いてある部分を指差されたあと、歌仙は私の上を指差した。それに従って顔を上げれば、「京都駅 烏丸口」の文字。
「歌仙、ごめん、連れてって」
早くも諦めモードに突入した私の手を取って、歌仙は駅へ入って行く。…いつもならお小言が飛んで来るのに、今日はまだ口元に微笑みがある。
「今日は特別だ。それより、荷物を他の人にぶつけないよう気を付けるんだよ。」
私の顔に「あれ?怒らないの?」とでも書いてあったんだろうか。歌仙は眉をハの字にして照れたように笑っている。
「さぁ、早く行こう。」
気が付けば歌仙の大きな手が、私の手と恋人繋ぎになっていた。…前田の「せっかくのハネムーンですから」という言葉を思い出し、つい顔が熱くなった。