王国編 /1
名前変換
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「(負けて、傷付く覚悟…)」
今の名前には痛い言葉だった。だがそれはデュエリストとしての真理だ。名前もまた目を背けていたのだ。クイーンという座に座り続けた事が、そうさせていた。
「…。」
目を閉じて息を吐くと、次に開けられた瞳は既に心を決めたものだった。
「舞!オレはお前と会えた事を誇りに思う。これからが本当の闘いだ!」
「(フッ…もう手遅れよ。いくらアナタでも、この状況をひっくり返す事は出来ないわ。)」
「オレのターン!」
デッキに伸ばされた遊戯の手が一瞬ためらわれる。だがすぐに、己の横に立つ“相棒”の姿が確かに遊戯の目に映り、そして頷いた。
「(オレはもう…負けることを恐れはしない!)」
2人の遊戯は洗脳(ブレイン・コントロール)を引き当て、ハーピィズ・ペットドラゴンを自分のフィールドへ移す。しかしその程度で舞の気迫が揺らぐことなどない。…そこまでは。
「フフ…残念ね。ペットドラゴンはハーピィのしもべ。たとえ洗脳されようともハーピィにだけは攻撃できないわ!」
「わかってるぜ!オレはハーピィには攻撃しない。」
遊戯はカードを1枚伏せると、「カタパルト・タートル」を召喚した。そしてハーピィズ・ペットドラゴンをカタパルトに乗せ、攻撃表示にする。攻撃表示によって出現した永続罠、ミラーフォールに、ペットドラゴンを射出した。
「(しまった!カタパルト・タートルには壁や砦の破壊能力を持っている!)」
舞に対策はなく、ハーピィズ・ペットドラゴンとミラーウォールの2つのキーカードを失った。
「やった~!!!」
観覧席から喜びの声を上げる城之内や本田、そして喜びながらも胸をなで下ろす杏子。
「しかもミラーウォールの破壊に使われたのは舞さんのモンスター。つまりハーピィズ・ペットドラゴンの攻撃力2300の半分が、舞さんのライフから引かれる…」
名前の言葉を肯定するように、遊戯は舞を見据えて笑ってみせる。
「な?!」
舞のライフから1150が引かれ、一気に850まで落とした。
「よっしゃ~!遊戯!ここから逆転劇だぜ!!!」
「(遊戯ボーイのマインドに闘志がみなぎり始めました…いったい何が起きたと言うのデ~ス…?)」
千年眼越しに映る遊戯の胸の内を、ペガサスは訝しげに眺める。そんなペガサスの視線も、もはや遊戯にとって何のしがらみにもならなかった。
「(舞…そしてもう1人のオレに気付かされたぜ。デュエリストは覚悟を決めてこそ真の強さが得られる事を!)」
しかし舞の優勢が完全に崩されたわけではない。遊戯のフィールドにはカタパルト・タートルのみ。このターンでハーピィがカタパルト・タートルを攻撃すれば遊戯の敗退だ。
「(気になるのは、遊戯の出した伏せカード…。あれがトラップなら私の手札にそれを返すカードはない。どうする?攻めるべきか…攻めざるべきか…)」
ふと手札から目を上げると、そこには確かに口角を上げた遊戯が立っていた。自信と闘志にあふれたその姿に、舞が気圧される。
「フフ…攻撃してこいよ舞!」
「…ッ、攻撃!…しないわ…。今動かなくても私が有利なことに変わりないもの…ッ」
その言葉は真実だが、どこか舞自身が自分に言い聞かせているようでもあった。
だが舞はそこで立ち止まるわけでもなく、新たなカードを場に出す。
「そのかわり、このカードで私のハーピィをさらに強化するわ!」
───万華鏡 華麗なる分身
「ここで出すのかよ?!」
城之内が身を乗り出すが早いか、その3体のハーピィは青い羽吹雪から姿を表す。
「ハーピィ・レディース!!!!」
「フフ…どう遊戯?私のターンはこれで終わり。でも次のターンで、地獄のハーレムを体験させてあげる!」
今の名前には痛い言葉だった。だがそれはデュエリストとしての真理だ。名前もまた目を背けていたのだ。クイーンという座に座り続けた事が、そうさせていた。
「…。」
目を閉じて息を吐くと、次に開けられた瞳は既に心を決めたものだった。
「舞!オレはお前と会えた事を誇りに思う。これからが本当の闘いだ!」
「(フッ…もう手遅れよ。いくらアナタでも、この状況をひっくり返す事は出来ないわ。)」
「オレのターン!」
デッキに伸ばされた遊戯の手が一瞬ためらわれる。だがすぐに、己の横に立つ“相棒”の姿が確かに遊戯の目に映り、そして頷いた。
「(オレはもう…負けることを恐れはしない!)」
2人の遊戯は洗脳(ブレイン・コントロール)を引き当て、ハーピィズ・ペットドラゴンを自分のフィールドへ移す。しかしその程度で舞の気迫が揺らぐことなどない。…そこまでは。
「フフ…残念ね。ペットドラゴンはハーピィのしもべ。たとえ洗脳されようともハーピィにだけは攻撃できないわ!」
「わかってるぜ!オレはハーピィには攻撃しない。」
遊戯はカードを1枚伏せると、「カタパルト・タートル」を召喚した。そしてハーピィズ・ペットドラゴンをカタパルトに乗せ、攻撃表示にする。攻撃表示によって出現した永続罠、ミラーフォールに、ペットドラゴンを射出した。
「(しまった!カタパルト・タートルには壁や砦の破壊能力を持っている!)」
舞に対策はなく、ハーピィズ・ペットドラゴンとミラーウォールの2つのキーカードを失った。
「やった~!!!」
観覧席から喜びの声を上げる城之内や本田、そして喜びながらも胸をなで下ろす杏子。
「しかもミラーウォールの破壊に使われたのは舞さんのモンスター。つまりハーピィズ・ペットドラゴンの攻撃力2300の半分が、舞さんのライフから引かれる…」
名前の言葉を肯定するように、遊戯は舞を見据えて笑ってみせる。
「な?!」
舞のライフから1150が引かれ、一気に850まで落とした。
「よっしゃ~!遊戯!ここから逆転劇だぜ!!!」
「(遊戯ボーイのマインドに闘志がみなぎり始めました…いったい何が起きたと言うのデ~ス…?)」
千年眼越しに映る遊戯の胸の内を、ペガサスは訝しげに眺める。そんなペガサスの視線も、もはや遊戯にとって何のしがらみにもならなかった。
「(舞…そしてもう1人のオレに気付かされたぜ。デュエリストは覚悟を決めてこそ真の強さが得られる事を!)」
しかし舞の優勢が完全に崩されたわけではない。遊戯のフィールドにはカタパルト・タートルのみ。このターンでハーピィがカタパルト・タートルを攻撃すれば遊戯の敗退だ。
「(気になるのは、遊戯の出した伏せカード…。あれがトラップなら私の手札にそれを返すカードはない。どうする?攻めるべきか…攻めざるべきか…)」
ふと手札から目を上げると、そこには確かに口角を上げた遊戯が立っていた。自信と闘志にあふれたその姿に、舞が気圧される。
「フフ…攻撃してこいよ舞!」
「…ッ、攻撃!…しないわ…。今動かなくても私が有利なことに変わりないもの…ッ」
その言葉は真実だが、どこか舞自身が自分に言い聞かせているようでもあった。
だが舞はそこで立ち止まるわけでもなく、新たなカードを場に出す。
「そのかわり、このカードで私のハーピィをさらに強化するわ!」
───万華鏡 華麗なる分身
「ここで出すのかよ?!」
城之内が身を乗り出すが早いか、その3体のハーピィは青い羽吹雪から姿を表す。
「ハーピィ・レディース!!!!」
「フフ…どう遊戯?私のターンはこれで終わり。でも次のターンで、地獄のハーレムを体験させてあげる!」