王国編 /1
名前変換
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「では、デュエルの準備をしまショ〜ウ。」
ペガサスはどこか満足気をも感じさせる晴れやかな顔で指を鳴らした。それに呼応するかのようにペガサスと海馬の立つレーンが真ん中で離れてそれぞれ後ろに下がって行く。
そして上階からエレベーター状にデュエルリングが下された。
「あんな所からデュエルリングが…!」
全員が驚いて見上げている中で、城之内の口から驚嘆がこぼれる。
そしてデュエルリングが今まさに雌雄を決っさんと向き合う海馬とペガサスの眼前を横切る時、舞が改めてそれぞれを見た。
「いよいよ始まるよ…海馬とペガサスのデュエルが。」
その言葉に舞へ視線をやった遊戯が、少しハッとして対面の席に人質のように座らされている名前へ視線を投げた。
「(名前…!はやく目を覚まさないと、海馬くんは本当に独りで闘う事になる。なんとかして名前を助けられないのかな…)」
離れてはいるが、名前の膝の上に千年秤が光るのが遊戯の目に入った。まだ決定的な何かを掴んだわけではないが、グッと手を握りしめると その目を階下の海馬へ向ける。
「デュエルはキングダムルールで行いマ〜ス。いいデスね?」
ペガサスに向かい海馬は意を決して、己のデッキをデュエルデスクに置いた。
「…! か、海馬くん!!!」
海馬が手札を取らんとその手がデッキに触れる一刻、その海馬の足元でまた口を開ける闇に遊戯の声が響き渡った。
「海馬くん…!ペガサスの“ドラゴン族封印の壺”に気をつけるんだ!」
「“ドラゴン族封印の壺”…?」
「あの壺(カード)の前では、ブルーアイズでさえ無力と化す!慎重にデッキのカードを選ぶんだ!…海馬くん…!!!」
海馬の、遊戯を見る目の色が変わっていた。その遊戯の思い掛けないアドバイスの向こうに、海馬は確かに名前と同じ暖かいものを感じたのだ。
だが城之内や本田は、その突然の海馬への擁護に驚きを隠せなかった。
「ゆ、…遊戯!なんで海馬なんかにアドバイスを…!」
遊戯の胸中にも、城之内達によってどこか後ろめたいような気持ちが押し返してきそうになるが、その目は未だ目の覚めない名前の方へ向けられた。
「…名前なら、きっと同じように海馬くんにアドバイスしたんだ。…それに海馬くんは、大切なモクバくんを取り戻すために闘うんだ!…絶対に、負けられないじゃないか!」
口の端が震えて感情に蓋をしない遊戯に、周囲は驚きの中にハッとした罪悪感のようなものを覚えた。
「遊戯…」
遊戯は涙の浮かぶ目で、ずっと向こうの席に座らされた名前を見つめた。
「名前…!早く目を覚まして!このままじゃ海馬くんは…」
「遊戯!」
遊戯の言葉を遮るように、海馬は厳しい一声を上げる。
「…この俺の、ペガサスとの勝敗に あの女は関係ない。デュエリストとして相手の前に立った時から、俺は1人で闘ってきた。…遊戯!お前の気持ちは受け取っておく。だが俺は、自分のカードを信じる!」
その冷静な青い瞳の奥に激しい闘志を抱き、改めて向き合う海馬をペガサスは鼻で笑って息をついた。
「愚かな…。せっかくの忠告を。」
「相手がどんな手で来ようが、俺はどんな時でもブルーアイズと共に闘う!そして貴様を倒す!」
ペガサスはどこか満足気をも感じさせる晴れやかな顔で指を鳴らした。それに呼応するかのようにペガサスと海馬の立つレーンが真ん中で離れてそれぞれ後ろに下がって行く。
そして上階からエレベーター状にデュエルリングが下された。
「あんな所からデュエルリングが…!」
全員が驚いて見上げている中で、城之内の口から驚嘆がこぼれる。
そしてデュエルリングが今まさに雌雄を決っさんと向き合う海馬とペガサスの眼前を横切る時、舞が改めてそれぞれを見た。
「いよいよ始まるよ…海馬とペガサスのデュエルが。」
その言葉に舞へ視線をやった遊戯が、少しハッとして対面の席に人質のように座らされている名前へ視線を投げた。
「(名前…!はやく目を覚まさないと、海馬くんは本当に独りで闘う事になる。なんとかして名前を助けられないのかな…)」
離れてはいるが、名前の膝の上に千年秤が光るのが遊戯の目に入った。まだ決定的な何かを掴んだわけではないが、グッと手を握りしめると その目を階下の海馬へ向ける。
「デュエルはキングダムルールで行いマ〜ス。いいデスね?」
ペガサスに向かい海馬は意を決して、己のデッキをデュエルデスクに置いた。
「…! か、海馬くん!!!」
海馬が手札を取らんとその手がデッキに触れる一刻、その海馬の足元でまた口を開ける闇に遊戯の声が響き渡った。
「海馬くん…!ペガサスの“ドラゴン族封印の壺”に気をつけるんだ!」
「“ドラゴン族封印の壺”…?」
「あの壺(カード)の前では、ブルーアイズでさえ無力と化す!慎重にデッキのカードを選ぶんだ!…海馬くん…!!!」
海馬の、遊戯を見る目の色が変わっていた。その遊戯の思い掛けないアドバイスの向こうに、海馬は確かに名前と同じ暖かいものを感じたのだ。
だが城之内や本田は、その突然の海馬への擁護に驚きを隠せなかった。
「ゆ、…遊戯!なんで海馬なんかにアドバイスを…!」
遊戯の胸中にも、城之内達によってどこか後ろめたいような気持ちが押し返してきそうになるが、その目は未だ目の覚めない名前の方へ向けられた。
「…名前なら、きっと同じように海馬くんにアドバイスしたんだ。…それに海馬くんは、大切なモクバくんを取り戻すために闘うんだ!…絶対に、負けられないじゃないか!」
口の端が震えて感情に蓋をしない遊戯に、周囲は驚きの中にハッとした罪悪感のようなものを覚えた。
「遊戯…」
遊戯は涙の浮かぶ目で、ずっと向こうの席に座らされた名前を見つめた。
「名前…!早く目を覚まして!このままじゃ海馬くんは…」
「遊戯!」
遊戯の言葉を遮るように、海馬は厳しい一声を上げる。
「…この俺の、ペガサスとの勝敗に あの女は関係ない。デュエリストとして相手の前に立った時から、俺は1人で闘ってきた。…遊戯!お前の気持ちは受け取っておく。だが俺は、自分のカードを信じる!」
その冷静な青い瞳の奥に激しい闘志を抱き、改めて向き合う海馬をペガサスは鼻で笑って息をついた。
「愚かな…。せっかくの忠告を。」
「相手がどんな手で来ようが、俺はどんな時でもブルーアイズと共に闘う!そして貴様を倒す!」