王国編 /1
名前変換
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「海馬瀬人を発見しました。この地下に潜り込んでいるようです。」
クロケッツがペガサスに耳打ちするが、ペガサスは知っていたと言わんばかりの余裕を見せて ただ赤ワインのグラスに口をつけるだけであった。
「すぐに捕らえてこちらへ…」
だが、ペガサスはクロケッツの進言にストップをかける。
「その必要はありまセ〜ン。警報を止めなサ〜イ。うるさくて敵いまセ〜ン。…それと、名前も部屋から出ていマスよ。」
ペガサスの意外な一言に、クロケッツは動揺を見せた。
「すぐに確認させます。」
だがペガサスはゆったりと立ち上がると、部屋の扉に向かって歩き出した。
「まぁいいでしょう。行き先は解っていマ〜ス。私が直接、名前と海馬ボーイに会いに行きまショウ。」
ペガサスはそのままクロケッツを横目に部屋を出ていった。
***
また、モクバも警報音に海馬が来た事に期待をした。
「まさか…兄様が…?」
モクバは立ち上がって見える範囲を見渡す。
***
「いたか?!」
「いや、こっちにはいない!」
黒服の男が2人、明かりの少ない地下通路で海馬を探している。
男が去ったところで海馬が天井から降りると、壁沿いに身体を隠しながら進んで行った。
***
遊戯達は一転、ゲート・ガーディアンに立ち向かいながらも一進一退を繰り返していた。攻撃を無力化しダメージを受け付けないなどの隠された様々な効果に苦戦しながらも、遊戯は糸口を見出す。
「城之内くん、敵のボディーを見るんだ。雷 風 水の3つは、三魔神の攻撃をくりだす発射口だ。あれを1つずつ潰していけば倒せるぜ!」
「あぁ、そうみたいだな!」
***
誰かが走り寄る音が地下牢に響き、モクバの顔は明るくなった。…だが、先に着いたのは名前だった。
「モクバ君!」
「…! あ、その声は、名前…!」
明かりの少ない地下牢で、檻に近寄りようやくその顔を確認する。
モクバは兄である海馬の事を期待していただけに 内心チクリと胸が痛むが、名前の言葉にその痛みはすぐに取れた。
「海馬は?まだ来てないの?」
名前は今来た道を見るが、息を整えながらモクバの檻の鍵に歩み寄って膝をつく。
「に、兄様が来ているの?!」
モクバは名前に駆け寄ろうとするが、足に繋がれた鎖に阻まれて転びそうになる。
「モクバ君…!」
名前は手にした錠前から目をモクバにやるが、モクバが「大丈夫…」と呟くのを見るとすぐにまた錠前を外しに掛かる。
胸元が光り、魔術師による魔法か細い光の筋が錠前の鍵穴に入り込むと、音を立てて鍵が開いた。
すぐに鉄上戸を開けると中へ入り、モクバの足の鎖の解除に取り掛かろうとする。
「名前、お前…」
モクバは一度、彼女が魔術師を出している所を見ている。…城から脱出を試みて高い所から落ちたとき、確かにローブで顔が隠れた半透明の魔術師に抱き留められ、その手から名前に受け渡された。
名前が今錠前を外した光を見て、モクバはそれを鮮明に思い出す。…彼女は一体何なのか。幼いながら直感的な疑問が心を過ぎる。
だがまた地下牢にこちらへ駆け寄ってくる音が響くのを聞いたモクバは、期待を持って顔を上げた。名前はサガなのか、つい千年秤を持ってそちらに顔だけを向ける。
「モクバ!無事か」
「兄様!」「海馬!」
海馬はモクバの横に居る名前を見て驚く。
「お前は…名前、」
「…」
名前はどうしてか素直に言葉が出ない。ただ今はモクバの言いたい事を優先させた。
「兄様!必ず助けに来てくれるって信じてたよ!必ず…!オレ、鍵は誰にも渡してない。海馬コーポレーションは、守ったぜ!」
海馬はモクバの無事な姿に、自然と笑みが溢れる。そして視線を名前に戻した。
「名前、お前はなぜここに」
だが名前は目をモクバの足首に繋いだ鎖から逸らさなかった。
「説明はあと。ペガサスは海馬がここに居ると気付いて居るはずよ。早くモクバ君を連れて逃げましょう」
海馬が 「わかった」と言って 錠前が外されて開け放たれた鉄上戸に手をかけた所で、名前はハッとして千年秤を手に取って身体を海馬の方へ向ける。
だが彼女が千年秤を手にするが早いか、手を叩く軽快な音が先に、その暗い地下牢に響き渡った。
ペガサスがゆっくりと拍手をしながら海馬に向かって歩いてきたのだ。
「ブラボー。感動の再会シーンでした。」
***
「遊戯…これで我らの攻撃を防ぐ手段はなくなったな!次のターンで我々の勝利だ!」
迷宮兄弟は勝利を確信して遊戯達に宣言した。しかし遊戯は不敵に笑い、その自信を崩さなかった。
「まだ気付かないのか?俺がブラックマジシャンを迷宮突破させたその狙いに…!」
「なんだと…?!」
「“モンスター・リプレイス”の魔法カード!このカードは自軍のモンスターを瞬時に入れ替え、攻撃力の高いモンスターが一番前に立ちはだかる!」
「まさか!」「奴らのモンスターが」
「一体でも迷宮を抜けていれば」
「他のモンスターと入れ替える事ができると言うのか!」
攻撃力がパワーアップされたブラック・デーモンズ・ドラゴンが、水魔神 スーガの欠けた不完全なゲート・ガーディアンに立ちはだかり、撃破する。
迷宮兄弟のライフポイントは尽き、ついに遊戯、城之内とのタッグデュエルの決着が着いた。
2人は見事スターチップを10個手にすると、迷宮兄弟の最期の難問、2つの扉のうちどちらの扉を選ぶかという道へ進んで行く。
遊戯はそれも看破して道を選ぶと、一行は無事に地上 ペガサス城のふもとまで辿り着いた。
クロケッツがペガサスに耳打ちするが、ペガサスは知っていたと言わんばかりの余裕を見せて ただ赤ワインのグラスに口をつけるだけであった。
「すぐに捕らえてこちらへ…」
だが、ペガサスはクロケッツの進言にストップをかける。
「その必要はありまセ〜ン。警報を止めなサ〜イ。うるさくて敵いまセ〜ン。…それと、名前も部屋から出ていマスよ。」
ペガサスの意外な一言に、クロケッツは動揺を見せた。
「すぐに確認させます。」
だがペガサスはゆったりと立ち上がると、部屋の扉に向かって歩き出した。
「まぁいいでしょう。行き先は解っていマ〜ス。私が直接、名前と海馬ボーイに会いに行きまショウ。」
ペガサスはそのままクロケッツを横目に部屋を出ていった。
***
また、モクバも警報音に海馬が来た事に期待をした。
「まさか…兄様が…?」
モクバは立ち上がって見える範囲を見渡す。
***
「いたか?!」
「いや、こっちにはいない!」
黒服の男が2人、明かりの少ない地下通路で海馬を探している。
男が去ったところで海馬が天井から降りると、壁沿いに身体を隠しながら進んで行った。
***
遊戯達は一転、ゲート・ガーディアンに立ち向かいながらも一進一退を繰り返していた。攻撃を無力化しダメージを受け付けないなどの隠された様々な効果に苦戦しながらも、遊戯は糸口を見出す。
「城之内くん、敵のボディーを見るんだ。雷 風 水の3つは、三魔神の攻撃をくりだす発射口だ。あれを1つずつ潰していけば倒せるぜ!」
「あぁ、そうみたいだな!」
***
誰かが走り寄る音が地下牢に響き、モクバの顔は明るくなった。…だが、先に着いたのは名前だった。
「モクバ君!」
「…! あ、その声は、名前…!」
明かりの少ない地下牢で、檻に近寄りようやくその顔を確認する。
モクバは兄である海馬の事を期待していただけに 内心チクリと胸が痛むが、名前の言葉にその痛みはすぐに取れた。
「海馬は?まだ来てないの?」
名前は今来た道を見るが、息を整えながらモクバの檻の鍵に歩み寄って膝をつく。
「に、兄様が来ているの?!」
モクバは名前に駆け寄ろうとするが、足に繋がれた鎖に阻まれて転びそうになる。
「モクバ君…!」
名前は手にした錠前から目をモクバにやるが、モクバが「大丈夫…」と呟くのを見るとすぐにまた錠前を外しに掛かる。
胸元が光り、魔術師による魔法か細い光の筋が錠前の鍵穴に入り込むと、音を立てて鍵が開いた。
すぐに鉄上戸を開けると中へ入り、モクバの足の鎖の解除に取り掛かろうとする。
「名前、お前…」
モクバは一度、彼女が魔術師を出している所を見ている。…城から脱出を試みて高い所から落ちたとき、確かにローブで顔が隠れた半透明の魔術師に抱き留められ、その手から名前に受け渡された。
名前が今錠前を外した光を見て、モクバはそれを鮮明に思い出す。…彼女は一体何なのか。幼いながら直感的な疑問が心を過ぎる。
だがまた地下牢にこちらへ駆け寄ってくる音が響くのを聞いたモクバは、期待を持って顔を上げた。名前はサガなのか、つい千年秤を持ってそちらに顔だけを向ける。
「モクバ!無事か」
「兄様!」「海馬!」
海馬はモクバの横に居る名前を見て驚く。
「お前は…名前、」
「…」
名前はどうしてか素直に言葉が出ない。ただ今はモクバの言いたい事を優先させた。
「兄様!必ず助けに来てくれるって信じてたよ!必ず…!オレ、鍵は誰にも渡してない。海馬コーポレーションは、守ったぜ!」
海馬はモクバの無事な姿に、自然と笑みが溢れる。そして視線を名前に戻した。
「名前、お前はなぜここに」
だが名前は目をモクバの足首に繋いだ鎖から逸らさなかった。
「説明はあと。ペガサスは海馬がここに居ると気付いて居るはずよ。早くモクバ君を連れて逃げましょう」
海馬が 「わかった」と言って 錠前が外されて開け放たれた鉄上戸に手をかけた所で、名前はハッとして千年秤を手に取って身体を海馬の方へ向ける。
だが彼女が千年秤を手にするが早いか、手を叩く軽快な音が先に、その暗い地下牢に響き渡った。
ペガサスがゆっくりと拍手をしながら海馬に向かって歩いてきたのだ。
「ブラボー。感動の再会シーンでした。」
***
「遊戯…これで我らの攻撃を防ぐ手段はなくなったな!次のターンで我々の勝利だ!」
迷宮兄弟は勝利を確信して遊戯達に宣言した。しかし遊戯は不敵に笑い、その自信を崩さなかった。
「まだ気付かないのか?俺がブラックマジシャンを迷宮突破させたその狙いに…!」
「なんだと…?!」
「“モンスター・リプレイス”の魔法カード!このカードは自軍のモンスターを瞬時に入れ替え、攻撃力の高いモンスターが一番前に立ちはだかる!」
「まさか!」「奴らのモンスターが」
「一体でも迷宮を抜けていれば」
「他のモンスターと入れ替える事ができると言うのか!」
攻撃力がパワーアップされたブラック・デーモンズ・ドラゴンが、水魔神 スーガの欠けた不完全なゲート・ガーディアンに立ちはだかり、撃破する。
迷宮兄弟のライフポイントは尽き、ついに遊戯、城之内とのタッグデュエルの決着が着いた。
2人は見事スターチップを10個手にすると、迷宮兄弟の最期の難問、2つの扉のうちどちらの扉を選ぶかという道へ進んで行く。
遊戯はそれも看破して道を選ぶと、一行は無事に地上 ペガサス城のふもとまで辿り着いた。