/ Domino City side
名前変換
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竜崎(手札1 LP:750)
名前(手札3 LP:150)
フィールドには、竜崎に立ちはだかるブラック・マジシャンが1体。互いに伏せカードも使い果たして竜崎の手札も残りは1枚のみ。
クイーンを守る象徴でもあるブラック・マジシャンを前に、自信と威圧感をも取り戻した名前の立ち姿だけで竜崎に冷や汗が流れる。
「く……! ワイはこのカードを伏せてターンエンドや!」
(手札1→0)
「(モンスターカードじゃなかったのね。流石は西日本チャンピオンだっただけある。……そう簡単に勝たせてはくれなさそうね)」
名前は手札を見た。竜崎の伏せたカードが罠か、それともただのブラフか……
「私のターン、ドロー!」
(手札3→4)
竜崎は手札こそ使い果たしたが、ライフポイントではまだ名前の倍以上あることに勝てる見込みを持っていた。
「(さぁ攻撃して来ぃ! 今度ばかりはクイーンかて防ぎきれへんでぇ!)」
「私は《魔導召喚士テンペル》(★3・攻/1000 守/1000)を召喚。
(手札4→3)
さらに手札から
(手札3→2)
ブラック・マジシャン(攻/3500)
「(よっしゃあ、攻撃して来い! その瞬間、《ミラーフォース》の餌食にしたるわ!)」
竜崎は身構えながらも余裕の笑みを見せないよう堪えていた。竜崎が伏せたのは《聖なるバリア -ミラーフォース-》。通常召喚を使い果たした名前にこれを当てさえすれば、次のダイレクト・アタックで勝てる───!
「……」
名前の目が細められ、竜崎の伏せカードに向けられた。
「まさか私の“もう1枚のレアカード”を拝ませることになるなんてね。だけど、そこまで私にさせたんだからもう後悔なんてないでしょう」
「な、なんやと」
「《魔導召喚士テンペル》の効果発動! 魔導書と名のつく魔法カードが使われたこのターン、テンペルを生け贄に捧げることでデッキからレベル5以上の魔法使い族モンスターを呼び出すことができる!
私は《魔導法士ジュノン》(★7・攻/2500 守/2100)を攻撃表示で特殊召喚!」
「(ハッ! どんだけモンスター並べたってムダやで! 早よ攻撃して来い!)」
「ジュノンの前にいかなるカードも無意味だと教えてあげるわ! 魔導法士ジュノンの効果発動! 手札、または墓地の魔導書と名のつく魔法カードをゲームから除外することで、フィールド上のカードを破壊する!」
「なんやて?!」
竜崎の前に伏せられていた《聖なるバリア -ミラーフォース-》が破壊される。いよいよ丸裸にされた竜崎を、ブラック・マジシャンと魔導法士ジュノンが並び立って見下ろした。
「そうそう、」
名前がフッと笑って、かつてクイーンの将旗のごとく誰もが目にしていた赤い髪を誇らしげに片手で払い、観衆のデュエリスト達をぐるっと一瞥する。
もう誰も“元”クイーンの陰口や野次を口にはできていない。少なくともこの場にいるデュエリスト達は、デュエリストの女王の復活を確信していた。
「アンタたち、男のクセに大したことないのね。……女だからって笑いたいなら私に勝ってから口を開けな! なんなら竜崎のあとで片っ端から掛かってきてもいいのよ?
“女デュエリスト”に負ける恥かかしてやるわ、クソ野郎ども」
野次を飛ばしていた男から先に観衆の中から立ち去っていく。「腰抜け共が」と吐き捨てたあと名前は竜崎に目を向けた。
ゾッとしたものが竜崎の背中を撫でやる。
「ブラック・マジシャンで竜崎にダイレクト・アタック!!!」
***
「所詮は偽りのカードをつかったデッキ。最後まで信じ切ることができなかったようだな!」
レアハンターが守備で出した《封印されしエグゾディア》。その瞬間、遊戯は自らの勝利を確信した。
「この時を待ってたぜ!
このカードは召喚されたモンスターと同じカードを手札とデッキから全て破壊する! エグゾディアカードは手札で揃えて初めて成立するカード。デッキと手札からパーツカードが消えた以上─── お前のエグゾディアが完成する事はなくなったぜ!!!」
「バッ ───バカな、……私の、エグゾディアが!」
「所詮は偽りのカード。貴様などにエグゾディアを操ることはムリなのさ!
戦略は完全に崩壊した。ここからどう足掻いても巻き返すことなど不可能だと嫌でも理解させられ、レアハンターの男はただ絶望に呆然と立ち尽くす。
「オレのターン!
(手札1→2)
《死者蘇生》! 《有翼幻獣キマイラ》を復活! さあこれで、オレのモンスターの攻撃力の合計が貴様のライフを上回ったぜ!