/ Domino City side
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ここが各自のスタート地点だって言ってたけど……」
デュエルディスクと共に入っていた透明プレート、そこには童実野町の地図の一部がパズルのピースとなって描かれていた。
遊戯はそのピースが示す場所へやって来ると、あたりをぐるりと見回した。
「遊戯〜!」
遠くからかけられた声に振り向く。
「舞さん! 名前!」
駆け寄れば2人ともデュエルディスクを着けている。
「いよいよね」
「うん!」
遊戯の軽い挨拶もほどほどに、舞も名前もソワソワしながら遊戯に迫る。
「ねぇ、城之内は?」
「たぶんどこかに来てると思うけど……」
「良かったァ! アイツも選ばれしデュエリストだものね」
「海馬は?」
「主催者だし、どこかには居ると思うけど……」
「そうよね、……」
恋する乙女を2人も前にして、その圧に遊戯が苦笑いした。
そこから少し離れたカフェテラス、ノートパソコンを広げた男がカップを片手に遊戯たちを眺めていた。パソコンの画面には3人のデュエリストデータとそれぞれの所持するレアカードが映し出されている。
「武藤遊戯、苗字名前、そして孔雀舞か……」
カップにつけた口がニヤッと吊り上がる。
「確かにヤツらも、いいレアカードを持っているな」
遊戯の“ブラック・マジシャン”、名前の“魔導法士ジュノン”、舞の“ハーピィの羽箒”。どれも強力なカードだろうが、今のこの男のデッキを持ってすれば、たとえレベル8のデュエリストだろうと造作も無い。そう確信していて、なお男はニヤける口元をカップで隠す。
「じゃあ、私は街の東側からだから」
「アタシは南よ。お互い決勝戦で会いましょう!」
舞と名前がそれぞれのパズルカードを手にする。遊戯も頷くと、3人は拳を軽くぶつけ合って健闘を祈った。
***
「僕のスタート地点はここだ」
パズルカードに示された遊戯のスタート地点。導かれるままに来てみたはいいものの、そこは商業ビルの屋上だった。
「……もうすぐ海馬君の開会宣言があるはずだけど、こんなところでどうやって───」
『デュエリスト諸君、バトルシティへようこそ!』
スピーカーを通した海馬の声が街全体に響き渡る。その声にあたりを見回したのは遊戯だけではなかった。
「この声は海馬!」
街の東側駅前、ダイナソー竜崎。
「どこだ?!」
街の西側、公園内のインセクター羽蛾。
「どこじゃあ! 海馬ァ!」
南端、シーサイドエリアの梶木漁太。
「どこから声がするの?」
同じく南側、ビジネス街の孔雀舞。
「……! な……ッ」
東側、メインストリートの苗字名前。
太陽を覆い隠す大きな影に名前は天を見上げた。いや、街中のデュエリスト全員が。
「海馬君!」
遊戯は屋上を囲むフェンスに駆け寄る。その先で巨大なモニター画面に映し出された海馬が街を見下ろして、上空を悠々と進んでいた。
飛行船が上空を支配するだけでなく、デュエル大会の発表同様街中の画面を海馬が独占した。ビル群に反響するのも構わず海馬は釣り上げていた口を開く。
『今から大会ルールを説明する! 今日この町に集まった参加者は、海馬コーポレーションが認定したレベル5以上のデュエリスト達だ!
諸君らの手にあるデュエルディスク…… それがその証だ。
大会の舞台はこの童実野町全域。町のどこであろうがデュエリストが対峙したとき、そこはデュエルの舞台となる!
デュエリストは各自持参した40枚のデッキを使い、負けた者は勝者にレアカードを1枚差し出さなければならない。このバトルシティで勝ち続けた者が、よりデッキを強化していくことができるのだ!』
「(参加者全員にとって、カードは決して失いたくないもの。負けるわけにはいかない─── この大会は熾烈な争いになる……)」
握っていたデッキを持つ手に力が入る。ビル群のガラスに反射する飛行船が離れていくにつれ、千年秤の震えが弱まっていく。
この反応は、間違いなく海馬がデッキに入れたであろう“神のカード”。
「(乗っているのね、海馬……)」
『このバトルロイヤル方式を勝ち残った8名のみが決勝に進むことができる。───さて、決勝戦の行われる場所はこの町のどこかに隠されている。フフ……オレも諸君らと平等な条件で大会に挑むため、決勝戦の場所はオレさえ知らない。
スタート地点を示した透明プレートを見るがいい。このプレートはパズルカードだ! カードを重ね合わせると童実野町の地図が完成するようになっている。
そう、デュエルはもうひとつ、このパズルカードを賭けて勝負する! 未知なる決勝の場所には、6枚のパズルカードを手にした者だけが辿り着くことができるのだ!
───さぁ、バトルシティの始まりだ! デュエリストどもよ、この町に潜む敵を探しに行くがいい!』
デュエルディスクと共に入っていた透明プレート、そこには童実野町の地図の一部がパズルのピースとなって描かれていた。
遊戯はそのピースが示す場所へやって来ると、あたりをぐるりと見回した。
「遊戯〜!」
遠くからかけられた声に振り向く。
「舞さん! 名前!」
駆け寄れば2人ともデュエルディスクを着けている。
「いよいよね」
「うん!」
遊戯の軽い挨拶もほどほどに、舞も名前もソワソワしながら遊戯に迫る。
「ねぇ、城之内は?」
「たぶんどこかに来てると思うけど……」
「良かったァ! アイツも選ばれしデュエリストだものね」
「海馬は?」
「主催者だし、どこかには居ると思うけど……」
「そうよね、……」
恋する乙女を2人も前にして、その圧に遊戯が苦笑いした。
そこから少し離れたカフェテラス、ノートパソコンを広げた男がカップを片手に遊戯たちを眺めていた。パソコンの画面には3人のデュエリストデータとそれぞれの所持するレアカードが映し出されている。
「武藤遊戯、苗字名前、そして孔雀舞か……」
カップにつけた口がニヤッと吊り上がる。
「確かにヤツらも、いいレアカードを持っているな」
遊戯の“ブラック・マジシャン”、名前の“魔導法士ジュノン”、舞の“ハーピィの羽箒”。どれも強力なカードだろうが、今のこの男のデッキを持ってすれば、たとえレベル8のデュエリストだろうと造作も無い。そう確信していて、なお男はニヤける口元をカップで隠す。
「じゃあ、私は街の東側からだから」
「アタシは南よ。お互い決勝戦で会いましょう!」
舞と名前がそれぞれのパズルカードを手にする。遊戯も頷くと、3人は拳を軽くぶつけ合って健闘を祈った。
***
「僕のスタート地点はここだ」
パズルカードに示された遊戯のスタート地点。導かれるままに来てみたはいいものの、そこは商業ビルの屋上だった。
「……もうすぐ海馬君の開会宣言があるはずだけど、こんなところでどうやって───」
『デュエリスト諸君、バトルシティへようこそ!』
スピーカーを通した海馬の声が街全体に響き渡る。その声にあたりを見回したのは遊戯だけではなかった。
「この声は海馬!」
街の東側駅前、ダイナソー竜崎。
「どこだ?!」
街の西側、公園内のインセクター羽蛾。
「どこじゃあ! 海馬ァ!」
南端、シーサイドエリアの梶木漁太。
「どこから声がするの?」
同じく南側、ビジネス街の孔雀舞。
「……! な……ッ」
東側、メインストリートの苗字名前。
太陽を覆い隠す大きな影に名前は天を見上げた。いや、街中のデュエリスト全員が。
「海馬君!」
遊戯は屋上を囲むフェンスに駆け寄る。その先で巨大なモニター画面に映し出された海馬が街を見下ろして、上空を悠々と進んでいた。
飛行船が上空を支配するだけでなく、デュエル大会の発表同様街中の画面を海馬が独占した。ビル群に反響するのも構わず海馬は釣り上げていた口を開く。
『今から大会ルールを説明する! 今日この町に集まった参加者は、海馬コーポレーションが認定したレベル5以上のデュエリスト達だ!
諸君らの手にあるデュエルディスク…… それがその証だ。
大会の舞台はこの童実野町全域。町のどこであろうがデュエリストが対峙したとき、そこはデュエルの舞台となる!
デュエリストは各自持参した40枚のデッキを使い、負けた者は勝者にレアカードを1枚差し出さなければならない。このバトルシティで勝ち続けた者が、よりデッキを強化していくことができるのだ!』
「(参加者全員にとって、カードは決して失いたくないもの。負けるわけにはいかない─── この大会は熾烈な争いになる……)」
握っていたデッキを持つ手に力が入る。ビル群のガラスに反射する飛行船が離れていくにつれ、千年秤の震えが弱まっていく。
この反応は、間違いなく海馬がデッキに入れたであろう“神のカード”。
「(乗っているのね、海馬……)」
『このバトルロイヤル方式を勝ち残った8名のみが決勝に進むことができる。───さて、決勝戦の行われる場所はこの町のどこかに隠されている。フフ……オレも諸君らと平等な条件で大会に挑むため、決勝戦の場所はオレさえ知らない。
スタート地点を示した透明プレートを見るがいい。このプレートはパズルカードだ! カードを重ね合わせると童実野町の地図が完成するようになっている。
そう、デュエルはもうひとつ、このパズルカードを賭けて勝負する! 未知なる決勝の場所には、6枚のパズルカードを手にした者だけが辿り着くことができるのだ!
───さぁ、バトルシティの始まりだ! デュエリストどもよ、この町に潜む敵を探しに行くがいい!』