王国編 /1
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翼竜は闇に飲まれ、また破壊される。
遊戯の口元が苦痛に歪む。
「砦を守る翼竜、撃破ァ」
遊戯LP:1606
外野も圧倒される雰囲気に押し黙る。
「確かに、暗闇の中ではモンスターに正確に攻撃を当てる事は出来ない。それに、さっきのように一瞬光で照らす事が出来ても、すぐに闇に飲まれてしまう」
「遊戯わかったなぁ!この闇がある限り、オレは無敵なのだ!」
「それはどうかしら」
名前が男を挑発するように声を張ってみせる。
「なんだと」
「言ったでしょ。闇にまぎれるのは臆病者のする事だと。」
「おっおい、なんか解決策がみえたのか?」
城之内が名前に詰め寄ると、名前は ええ、とだけ応える。
「遊戯に教えてやれよ!」
「無理よ。私のデッキなら入っているけど、そのカードが遊戯のデッキに入ってるかなんて知らないわ。」
城之内と本田はなんだよ…と肩を落として遊戯に向き直るが、名前は少し笑って、遊戯をまっすぐ見た。
遊戯も名前の目を見て、うん とだけ頷くと、闇に包まれた男のフィールドに向き直った。
「(そう。遊戯ならば遊戯なりの解決策を見つける事が出来る。遊戯なら、…すぐに気付く。)」
「フッ フフン、なるほど 分かったぜ、名前。」
「なんだと」
「朝が来て、太陽が昇れば闇は必ず消えるんだ。その時、お前に味方するものは居なくなる。つまり、…俺は最後にはゲームに敗れた、無様な負け犬を拝む事が出来るってわけさ!」
男が険しい顔で遊戯を睨む。
「貴様ァ 言わせておけば」
「お前の攻略法が分かったぜ。切り札はこのカードだ!」
「なにィ」
「お前のターンは、あと5回で終わりだ!」
遊戯がカードを手にすると、そのカードで男を指す。
「覚悟しな、お前に本当の闇を見せてやるぜ!」
「なに? 一体何をしようというの」
杏子が遊戯の行動から目を反らさずに言うと、舞もまた「わからない…」とだけ零す。
「でもあの自信、決してハッタリなんかじゃないわ。」
杏子と舞が名前の声に振り向くと、名前が腕を組んだまま遊戯をじっと見つめる。
「本当の、…闇」
名前の視線の先で、遊戯は不適な笑みを口に携えて男に向き合う。
男は高らかに笑って遊戯を指差し、遊戯に勝ち目が無い事を高らかに宣言する。しかし遊戯も鼻で笑い、男にそのわずかながらのデュエリストのプライドがある事を認める。
遊戯は男に、そのカードが「光の護封剣」である事を暴露すると、カース オブ ドラゴンを守備表示で召喚し、リバースカードを一枚伏せてターンエンドした。
「(遊戯も持っていたのね。…)」
名前はチラリと自分のデッキホルダーに目をやる。
「(あのリバースカードは、まちがいなく光の護封剣・・・)」
男は慎重に遊戯のテーブルに伏せられたカードを見る。
「もう一度言っておく。残り5ターンだぜ!」
「くっ 舐めやがって このガキィ!」
「名前、本当に手の内をバラしちゃって 大丈夫なの?」
名前は手を組んだまま遊戯を見るだけで口を開かない。見かねた舞が杏子に応える。
「もしかして、…遊戯はこのデュエルで、カード以外の武器を使うのかも…」
「え…」
杏子達が舞を見ると、城之内が聞き返す。
「カード以外の武器?」
「それはきっと、言葉だよ」
獏良も遊戯を見据えたまま口を開いた。
「プレイヤー・キラーが闇に姿を隠している限り、遊戯には敵が見えないし、攻撃も届かない。だけど、一つだけ届くものがある。」
名前が静かに喋ると、杏子が「声…言葉ね!」とひらめいたような顔で向き合った。
「なるほど」
「遊戯君は、言葉を武器にしようとしている。それが闇に対する新の切り札…」
獏良が相変わらず遊戯の後ろ姿から目を離さずに言うと、舞も遊戯の姿から何かを見出すように見つめた。
「(遊戯、あなたの決闘 みせてもらうわ)」
名前の目が光った。
男がカードをドローすると、高らかに笑って、カードを刈る死神を召喚してリバースカードを破壊しに掛かる。しかしそれは、「六芒星の呪縛」。魔法カードを伏せる上で最も危惧すべきモンスターである「カードを刈る死神」をトラップに嵌めたのだった。
喜び感心する杏子や城之内達の後ろで、「まだ安心できないわ」と静かに名前が零すと、城之内達は振り返る。
「貴様ァ!よくも騙しやがったな!」
「フフン。残念だったな。お前のターンは無駄に終わったぜ。今度は俺のターンだ。」
遊戯が、今度こそと切り札である光の護封剣を伏せる。
「さらにもう一枚、魔法カードを伏せる!」
「場に2枚の魔法カードを伏せただと?!」
遊戯のリバースフィールドに三枚のカードが並ぶ。
「一体何のカードが…」
舞が食い入るように見る後ろで名前はただ黙って腕を組んでいた。
遊戯は言葉巧みに男を追いつめていくが、男も遊戯の足下の火炎放射器のスイッチをたたき押す。遊戯の背後が炎に包まれるが、遊戯は臆せず冷静に男に向かう。
「あと4ターンだぜ。はやくカードを引きな!」
男がどこか少し震えた手でカードを引くと、高らかに笑い返した。
「俺のデッキで最強のカードを引いたぜ!!! 出よ 「闇魔界の覇王」!!!!」
闇魔界の覇王 (攻2000/守1500)
モンスターが現れると、また闇に包まれる。
カースオブドラゴンへの攻撃を宣言するが、遊戯は臆するでも無く不適に笑う。その攻撃は、六芒星の呪縛に縛られた「カードを刈る死神」に誘導され、破壊される。
「カードを刈る死神、粉砕!」
「なんだとォ?!」(LP:494)
もちろん死神の主である男のライフが削られる。
「残念だったな! こっちのモンスターは無傷だぜ!!」
「俺のターン、今こそこの切り札を使うぜ、「光の護封剣」!!!」
フィールドが光に満ちて闇がはがされる。
焦る男に遊戯がさらに続ける。
「ただ闇を照らしただけじゃないぜ。光の護封剣の効果で、これから3ターンの間お前のモンスターは動きを封じられる! つまり、これから3ターン攻撃も出来ないってことさ!」
遊戯の口元が苦痛に歪む。
「砦を守る翼竜、撃破ァ」
遊戯LP:1606
外野も圧倒される雰囲気に押し黙る。
「確かに、暗闇の中ではモンスターに正確に攻撃を当てる事は出来ない。それに、さっきのように一瞬光で照らす事が出来ても、すぐに闇に飲まれてしまう」
「遊戯わかったなぁ!この闇がある限り、オレは無敵なのだ!」
「それはどうかしら」
名前が男を挑発するように声を張ってみせる。
「なんだと」
「言ったでしょ。闇にまぎれるのは臆病者のする事だと。」
「おっおい、なんか解決策がみえたのか?」
城之内が名前に詰め寄ると、名前は ええ、とだけ応える。
「遊戯に教えてやれよ!」
「無理よ。私のデッキなら入っているけど、そのカードが遊戯のデッキに入ってるかなんて知らないわ。」
城之内と本田はなんだよ…と肩を落として遊戯に向き直るが、名前は少し笑って、遊戯をまっすぐ見た。
遊戯も名前の目を見て、うん とだけ頷くと、闇に包まれた男のフィールドに向き直った。
「(そう。遊戯ならば遊戯なりの解決策を見つける事が出来る。遊戯なら、…すぐに気付く。)」
「フッ フフン、なるほど 分かったぜ、名前。」
「なんだと」
「朝が来て、太陽が昇れば闇は必ず消えるんだ。その時、お前に味方するものは居なくなる。つまり、…俺は最後にはゲームに敗れた、無様な負け犬を拝む事が出来るってわけさ!」
男が険しい顔で遊戯を睨む。
「貴様ァ 言わせておけば」
「お前の攻略法が分かったぜ。切り札はこのカードだ!」
「なにィ」
「お前のターンは、あと5回で終わりだ!」
遊戯がカードを手にすると、そのカードで男を指す。
「覚悟しな、お前に本当の闇を見せてやるぜ!」
「なに? 一体何をしようというの」
杏子が遊戯の行動から目を反らさずに言うと、舞もまた「わからない…」とだけ零す。
「でもあの自信、決してハッタリなんかじゃないわ。」
杏子と舞が名前の声に振り向くと、名前が腕を組んだまま遊戯をじっと見つめる。
「本当の、…闇」
名前の視線の先で、遊戯は不適な笑みを口に携えて男に向き合う。
男は高らかに笑って遊戯を指差し、遊戯に勝ち目が無い事を高らかに宣言する。しかし遊戯も鼻で笑い、男にそのわずかながらのデュエリストのプライドがある事を認める。
遊戯は男に、そのカードが「光の護封剣」である事を暴露すると、カース オブ ドラゴンを守備表示で召喚し、リバースカードを一枚伏せてターンエンドした。
「(遊戯も持っていたのね。…)」
名前はチラリと自分のデッキホルダーに目をやる。
「(あのリバースカードは、まちがいなく光の護封剣・・・)」
男は慎重に遊戯のテーブルに伏せられたカードを見る。
「もう一度言っておく。残り5ターンだぜ!」
「くっ 舐めやがって このガキィ!」
「名前、本当に手の内をバラしちゃって 大丈夫なの?」
名前は手を組んだまま遊戯を見るだけで口を開かない。見かねた舞が杏子に応える。
「もしかして、…遊戯はこのデュエルで、カード以外の武器を使うのかも…」
「え…」
杏子達が舞を見ると、城之内が聞き返す。
「カード以外の武器?」
「それはきっと、言葉だよ」
獏良も遊戯を見据えたまま口を開いた。
「プレイヤー・キラーが闇に姿を隠している限り、遊戯には敵が見えないし、攻撃も届かない。だけど、一つだけ届くものがある。」
名前が静かに喋ると、杏子が「声…言葉ね!」とひらめいたような顔で向き合った。
「なるほど」
「遊戯君は、言葉を武器にしようとしている。それが闇に対する新の切り札…」
獏良が相変わらず遊戯の後ろ姿から目を離さずに言うと、舞も遊戯の姿から何かを見出すように見つめた。
「(遊戯、あなたの決闘 みせてもらうわ)」
名前の目が光った。
男がカードをドローすると、高らかに笑って、カードを刈る死神を召喚してリバースカードを破壊しに掛かる。しかしそれは、「六芒星の呪縛」。魔法カードを伏せる上で最も危惧すべきモンスターである「カードを刈る死神」をトラップに嵌めたのだった。
喜び感心する杏子や城之内達の後ろで、「まだ安心できないわ」と静かに名前が零すと、城之内達は振り返る。
「貴様ァ!よくも騙しやがったな!」
「フフン。残念だったな。お前のターンは無駄に終わったぜ。今度は俺のターンだ。」
遊戯が、今度こそと切り札である光の護封剣を伏せる。
「さらにもう一枚、魔法カードを伏せる!」
「場に2枚の魔法カードを伏せただと?!」
遊戯のリバースフィールドに三枚のカードが並ぶ。
「一体何のカードが…」
舞が食い入るように見る後ろで名前はただ黙って腕を組んでいた。
遊戯は言葉巧みに男を追いつめていくが、男も遊戯の足下の火炎放射器のスイッチをたたき押す。遊戯の背後が炎に包まれるが、遊戯は臆せず冷静に男に向かう。
「あと4ターンだぜ。はやくカードを引きな!」
男がどこか少し震えた手でカードを引くと、高らかに笑い返した。
「俺のデッキで最強のカードを引いたぜ!!! 出よ 「闇魔界の覇王」!!!!」
闇魔界の覇王 (攻2000/守1500)
モンスターが現れると、また闇に包まれる。
カースオブドラゴンへの攻撃を宣言するが、遊戯は臆するでも無く不適に笑う。その攻撃は、六芒星の呪縛に縛られた「カードを刈る死神」に誘導され、破壊される。
「カードを刈る死神、粉砕!」
「なんだとォ?!」(LP:494)
もちろん死神の主である男のライフが削られる。
「残念だったな! こっちのモンスターは無傷だぜ!!」
「俺のターン、今こそこの切り札を使うぜ、「光の護封剣」!!!」
フィールドが光に満ちて闇がはがされる。
焦る男に遊戯がさらに続ける。
「ただ闇を照らしただけじゃないぜ。光の護封剣の効果で、これから3ターンの間お前のモンスターは動きを封じられる! つまり、これから3ターン攻撃も出来ないってことさ!」