王国編 /2
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「オレはこのターンでカードを1枚伏せ、……さらにもう1枚、モンスターを裏守備表示で出してターン終了だ!」
ペガサスがカードの中身を見ようとするたび、遊戯の仲間たちによってそのミレニアム・アイは弾き返される。
「(遊戯ボーイの出した伏せカード2枚…その正体も彼の仲間たちのマインドに阻まれ見破る事ができまセ〜ン。シット!とんだジャマ者たちデ〜ス!)」
しかしペガサスには手が残されていた。
「私のターン! サクリファイスの洗脳効果は消え、再び私のモンスターになりマ〜ス! 私の切り札でユーのフレンドシップなど…意味のない事を教えてあげマ〜ス! 私は2枚のカードを場に出し……サクリファイスの特殊能力をさらにパワーアップさせマ〜ス。サクリファイスに、“千眼の邪教神”を融合!
邪神!“ サウザンド・アイズ・サクリファイス ”!」
“ サウザンド・アイズ・サクリファイス ”(攻/0 守/0)
隙間なく目が開かれたサクリファイスの異様な身体が遊戯の前に現れる。
「(全身に無数の眼が……!)」
「遊戯ボーイ!このターンで王国のデュエルに終止符が打たれるでしょう。ユーの敗北という残酷な審判によって!……フフフフ、」
アッハハハと高々く笑うペガサス。遊戯はブラックカオスと共に、そして仲間たちの心と共に、その審判の終結を待ち構えていた。
***
城之内、本田、そして杏子の3人も、闇の壁を挟んだ遊戯のすぐ背後で、その闘志を感じている。
「(オレたちの心を届けてくれ…友情の絆!)」
「(ペガサスの闇の力なんかに負けるんじゃねぇぜ)」
「遊戯……!絶対諦めちゃダメ!私たちがついてるわ!」
***
「フフフ……私が場に出したサウザンド・アイズ・サクリファイスの特殊能力は、ユーのブラックカオスでさえ破ることはできない。」
「(サウザンド・アイズ・サクリファイスの特殊能力……?)」
ミレニアム・アイを封じられたとしても、ペガサスには遊戯の警戒心だけは見えていた。その警戒する様だけで、ペガサスは遊戯が敗北する未来を感じ取ることもできる。
思わず口の端を上げて笑うペガサスに、遊戯はカオスの黒魔術儀式のカードを残してくれた、もう1人の遊戯の事を脳裏に浮かべる。
「貴様がどんな手段で挑んでこようが、オレたちの誓いを打ち破ることはできないぜ!」
その威勢の良い声に、笑っていたペガサスの目が真剣なものへと変わる。
「ファイナルターン!!!」