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0 プロローグ

いつも見る夢がある。


火に包まれている屋敷のような場所で、私と男の人が抱き合っている。
私はその男の人を愛していて、その男の人も私を愛してくれている。

そして、上から大木が焼け落ちてくるんだ。
男の人は私を庇い大怪我をしてしまう。
私は泣き叫んでその方の名を呼ぶ。
もう助からないと男の人も私も分かっていて、でも少しでも長く一緒に居ようと必死だった。
死を覚悟した男の人が言うんだ。


―「何十年、何百年、何千年もかかってしまうかもしれない。でも忘れるな。僕は生まれ変わっても必ず君を迎えに行く。だから、君も生まれ変わっても僕を愛すと誓ってくれ。」―


私は誓う。
涙を流しながらその方に縋り付き何度も、何度も。
その方は優しく笑って私を抱き締めて命を落とします。


そこで、夢は終わります。
これが何を意味しているのか私には分からない。
でも、その男の人のことを私は今でも思っている節がある。

だから私は待っている。
きっとその方が迎えに来てくれるのを。

―私の命が尽きる、その時まで




「君死にたもうことなかれ」
(何度でも)(君を迎えにいこう)(例え憶えていなくても)(僕が憶えてる限り)(僕は君を思い続けよう)
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