死ぬほど生きたいと願った
――ああ。
こんなの、初めてだ。
初めてこんなにも、生に執着した。
壁に囲まれたあの都市では、絶対にこんな感情は知り得なかっただろう。
ネズミと出逢い、色んな感情を知った。
「学習としての知識」が全てではなく、「生きるための知恵」こそが必要なものだと知った。
「ネズミ…ぼくは、生きたい」
「…あぁ」
「生きたいんだ…っ」
泣いて、生に縋り付いた。
泣いて、ネズミに縋り付いた。
「それでいいんだ、紫苑。必死に縋れ。全てを失っても、生きろ。生きるんだ。最終的には、生き延びたやつが勝ちだ。生き延びるために全てを失っても、生きてさえいれば、またイチから作り直せる。だから、生きろ」
ここで生を失ってたまるか。
死ぬほど、生きたいと願った。
こんなにも、生きたいと願うことが出来るのか――このぼくでも。
「必死で生き抜け。生きるんだ、紫苑。そうしたらいつか――名前も教えてやる。おれの全てを、教えてやる」
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あけましておめでとうございます★!
年明け早々、暗くてごめんなさい…!
「死ぬほど生きたい」という言葉を使いたいがために書きました(笑)
対極にあることばを わざと組み合わせることに成功すると、テンションが上がります。←
今年もよろしくお願い致します。
2013.01.02
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