氷奈が怪盗キッドについて調べてみるといくつかの事が理解できた。

まず、怪盗キッドは8年前に1度姿を消しておりここ最近になって復活したのだという。そして、キッド復活の大きな記事にはもう1人の人物の名が載せられていた。


『キッド復活…怪盗ローズは姿を見せないのか!?だって…。
たぶんこの怪盗ローズっていうのが父さん何だろうなぁ…。
怪盗ローズの情報見ると、やっぱり怪盗ローズっていうのは初めからキッドの助手だったみたいだけど、いつもキッドと並んでローズ色のシルクハットで姿を現していた。怪盗って呼ばれる理由は影で助手をするような存在ではなく、常にキッドの隣に存在し まるでお互いの奇術を協力しあっている様な行動がほとんどだったため助手という存在であっても怪盗と呼ばれるように…。それに、どう見てもこのローズ色のシルクハットとマントにタキシード。そして薔薇の花が彼の武器といえるとなると、父さん薔薇の花を使ったマジック大好きでよくやってたし…。

怪盗キッド、機械も使用せずに声の編成もできて変装名人…。コレって昔私も父さんに習ってる事なんだよね…。
やっぱり、今になってこんな遺品が送られて来たのも含めて私も日本に戻るべきなのかな…。

どっちにしろ、今現在の怪盗キッドが何の目的でビックジュエルを狙っているのか確かめないと。目的が私と同じであれば父さんのような怪盗ローズとして協力できるかもだけど、あの組織と似たような目的だったら怪盗ローズとして阻止しなきゃ…。
だよね、父さん…』


氷奈は自分も怪盗ローズを継いでパンドラというビックジュエルを追う事に決意し、帰国の準備を始めた。
そして、現在の怪盗キッドが何の目的で行動しているのか、内容次第では怪盗ローズとして阻止するべきかもしれないと考える。


―氷奈ちゃん!!大きくなったら結婚しよう///―

―僕はいつも氷奈ちゃんのそばにいるからね!!―

『日本か…またあの子に会えたらいいなぁ…』


そして氷奈は帰国の準備を終えると、ハッキリとは頭に浮かんで来ないが、幼い頃からの想い人と会える事を願いながらアメリカを飛び立った。

―to be continued―