―アメリカ―

現在高校2年生のある少女がTVに母国・日本のニュースを見ながら、先ほど自分に届いた亡き父の遺品を整理しようとしていた。

『ふーん、怪盗キッドって随分人気あるよね〜。
あれ？何だろ、このローズ色のシルクハットにタキシード…
父さんショーに使ってたのかな？

ん？父さんの…日記…？』


すると、この少女 如月氷奈の父・龍一の遺品からローズ色のシルクハットとタキシード、彼の日記と思われる物が出てきた。
氷奈の父・龍一は世界にも名が有名であった奇術師の1人であったため、ローズ色のシルクハットとタキシードはマジックショーの時にでも使用したのかと氷奈はあまり違和感を感じなかったが、なぜか日記に気づいた時には日記だけでなくローズ色のシルクハットなどにも不思議な感じになったため氷奈は父の日記を真剣に読み始めた。


『怪盗キッド…が父さんというわけではなくて…盗一さん？父さんはマジックショーだけでなく、この怪盗キッドの助手にもなっていたって事？
そして、2人がパンドラというビックジュエルに関わった為にそれを狙った組織に追われる様に…
じゃあ…やっぱりあの父さんと盗一さんの最後のショーは事故じゃなかったんだ…』


日記を読み終えると氷奈は父の良き仕事仲間であり、自分も幼い頃お世話になった黒羽盗一を思い出し、彼が怪盗キッドであった事 そして父・龍一がその助手を行っていた事を知る。
8年前、2人はいつものようにお互いを協力しあってのマジックショーを行っていた最中に事故が起こり亡くなってしまったが、これはパンドラというビックジュエルを狙った組織により偶然の事故でもない事に気づく。


『あれ？でも怪盗キッドって今現在も日本で活躍してるみたいだよね？盗一さんは亡くなってるはずなのに…』


氷奈は偶然かけていたTVに映っている今現在も日本で活躍しているという怪盗キッドの存在を疑問に思い、インターネットで怪盗キッドについて調べ始めた。