上出
林間合宿も終わり夏休みに突入したのはいいけど問題が1つだけある。
それはどうやって緑谷と会うか、だった。夏休みの課題は切島と爆豪と瀬呂で集まってやってるから頼めない。
どう会う都合つけるかと悩んでるうちにどうしても緑谷の声が聞きたくなってしまった。きっと、緑谷の声を聴いたらスっと会いたいって言えるような気がする。
今話せるかというチャットも飛ばさずに通話アプリで緑谷のルームの通話アイコンを勢いに任せてタップした。
数度のコールのあと緑谷が通話に出る。とりあえず一言、と声を出す前に嗚咽が聞こえてきた。もちろん俺から出たものでは無い。
「か、上鳴く、ぅん。ずっと連絡、な、いから忘れられたのかと、おもった」
「ずっと、会いたかった」
涙で潤んだ声で綴られた思いは自分と一緒で。どう声かけようと悩んでた自分がアホらしい。同じ気持ちだったことに対して泣いてる本人には申し訳ないが笑みが浮かぶ。
「なーんだ!緑谷も俺に会いたかったのかよ!俺もだよ。もっと早くに連絡取ればよかった、ごめん」
電話口でうん、ともいいよともつかないぐじゅぐじゅした返事が聞こえてきた。それにホッとしながら、そういえば爆豪より緑谷が適任な課題があったことを思い出す。これなら緑谷も喜んで引き受けてくれるだろう。
「なぁ、課題にプロヒーローの自叙伝の読書感想文あるだろ?どの本がいいのかわかんないから今度会う時選んでくれよ!オススメなのやつ!んでそのあとカフェいってお茶しようぜ。近況報告ってやつ?」
何度か鼻を啜る音がしたあとスゥーと息を吸うのがわかった。これは覚悟しないとダメなやつだろう。
「プロヒーローの自叙伝と簡単にいってもたくさんあるんだ。1人で何冊も出てるパターンもあるしその時組んでたサイドキックと共著で出すパターンもあるからどのヒーローがいいかってまずは決めないと本も決められないよ!僕がオススメなのはやっぱりオールマイトだけど」
予測通りマシンガントークが始まったことに苦笑いが浮かぶ。でも泣かせたのは自分なのだから好きなだけ語らせてあげなきゃな。
本屋いってもきっと周りの人からジロジロ見られるくらいマシンガントークをする姿が目に浮かぶ。もうそのマシンガントークに付き合うのも慣れたけどお茶の時くらいは普通の近況報告が聞けるといいんのだが。
こっちが相槌を打つ前にどんどん話を進める緑谷だけどちょっと大事な話を忘れているようなので止めに入る。
「たんまたんま!ちょっち大事な話忘れてね?いつ暇なの?本屋行く日決めないとな!」
「そ、そうだった。ごめん!」
話し合いで来週の水曜日に決まった。
泣かせてしまったのだからお茶くらいは奢るつもりだが、ついでにホイップクリームたっぷりのパンケーキもつけよう。
久しぶりに会うのだからさっきみたいに泣かせるのではなく笑顔がみたい。
泣かせた報酬が本屋にてプロヒーローのマシンガントーク付きだったとしても会うからには可愛い顔が俺だって
それはどうやって緑谷と会うか、だった。夏休みの課題は切島と爆豪と瀬呂で集まってやってるから頼めない。
どう会う都合つけるかと悩んでるうちにどうしても緑谷の声が聞きたくなってしまった。きっと、緑谷の声を聴いたらスっと会いたいって言えるような気がする。
今話せるかというチャットも飛ばさずに通話アプリで緑谷のルームの通話アイコンを勢いに任せてタップした。
数度のコールのあと緑谷が通話に出る。とりあえず一言、と声を出す前に嗚咽が聞こえてきた。もちろん俺から出たものでは無い。
「か、上鳴く、ぅん。ずっと連絡、な、いから忘れられたのかと、おもった」
「ずっと、会いたかった」
涙で潤んだ声で綴られた思いは自分と一緒で。どう声かけようと悩んでた自分がアホらしい。同じ気持ちだったことに対して泣いてる本人には申し訳ないが笑みが浮かぶ。
「なーんだ!緑谷も俺に会いたかったのかよ!俺もだよ。もっと早くに連絡取ればよかった、ごめん」
電話口でうん、ともいいよともつかないぐじゅぐじゅした返事が聞こえてきた。それにホッとしながら、そういえば爆豪より緑谷が適任な課題があったことを思い出す。これなら緑谷も喜んで引き受けてくれるだろう。
「なぁ、課題にプロヒーローの自叙伝の読書感想文あるだろ?どの本がいいのかわかんないから今度会う時選んでくれよ!オススメなのやつ!んでそのあとカフェいってお茶しようぜ。近況報告ってやつ?」
何度か鼻を啜る音がしたあとスゥーと息を吸うのがわかった。これは覚悟しないとダメなやつだろう。
「プロヒーローの自叙伝と簡単にいってもたくさんあるんだ。1人で何冊も出てるパターンもあるしその時組んでたサイドキックと共著で出すパターンもあるからどのヒーローがいいかってまずは決めないと本も決められないよ!僕がオススメなのはやっぱりオールマイトだけど」
予測通りマシンガントークが始まったことに苦笑いが浮かぶ。でも泣かせたのは自分なのだから好きなだけ語らせてあげなきゃな。
本屋いってもきっと周りの人からジロジロ見られるくらいマシンガントークをする姿が目に浮かぶ。もうそのマシンガントークに付き合うのも慣れたけどお茶の時くらいは普通の近況報告が聞けるといいんのだが。
こっちが相槌を打つ前にどんどん話を進める緑谷だけどちょっと大事な話を忘れているようなので止めに入る。
「たんまたんま!ちょっち大事な話忘れてね?いつ暇なの?本屋行く日決めないとな!」
「そ、そうだった。ごめん!」
話し合いで来週の水曜日に決まった。
泣かせてしまったのだからお茶くらいは奢るつもりだが、ついでにホイップクリームたっぷりのパンケーキもつけよう。
久しぶりに会うのだからさっきみたいに泣かせるのではなく笑顔がみたい。
泣かせた報酬が本屋にてプロヒーローのマシンガントーク付きだったとしても会うからには可愛い顔が俺だって
2/2ページ