第3章 封印された箱
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
46
「己は“怒り”を司るノア、スキン・ボリック!この体躯には何百万ボルトもの高エネルギーが満ちている!」
“カハハハハハ”と耳障りな声で笑うノアは、ふとニヤリと気味が悪いくらいに口角を上げた。
「分かるか?その刀で己を斬り裂く瞬間、お前の体に己の全てが流れ込むんだ」
なるほどな…さっきから手が再生を繰り返してるのは気の所為じゃなかったか。
「神の怒りに触れた人間の末路は黒炭だ!」
馬鹿馬鹿しい…
「言ってろよ」
何が黒炭だ。俺は死なない。
絶対にレイを奪い取って、レイが望む世界が出来るまで護る。
だから俺は…
「俺は生きる」
=不死の刃=
「負ける…お前は己に殺されてしまう。かはは…っカハハハハハ!!」
どれだけ斬っただろうか…
ボタボタと血を流しながらそう言うノアに、はっきり言って説得力等欠片も無かった。それに…
「テメェも気を付けろよ…そうやって余裕があるからか知らんが欠伸が出る程隙だらけだぜ」
そう口にした瞬間裂け、血が吹き出した傷に騒ぐノアを前に、神田は溜め息を吐いた。
斬られた事にも気付かないなんて…本当にノロマだな。
しかし奴の能力は面倒だ…
奴を斬り裂く度に受けるダメージ…既に手が壊死寸前だが、命を吸う三幻式の状態の所為で回復力が少し遅い…
「…ッ」
だが奴にトドメを刺すには…
「充分だな」
そう自分が思った言葉が他人の声で辺りに響き、思わず顔を上げた。
「充分だろう…ここまでやれば…カハハッカハッ」
スキンの言葉に何かを察した神田は目を見開いた。
まだ何かある──…
「満タンだ」
瞬間、体を貫く様に胸から数本の鎖が現れた。
「甘かったなエクソシスト…甘いやつはみーんな大好きだ」
神田の体から伸びた数本の鎖は、神田が斬り落としたスキンの右腕に吸い寄せられる様に向かってくっ付いた。
瞬間、グッと一気に引き寄せられて神田の体は飛んだ。
「ライ」
引き寄せられた身体は、スキンの言葉と共に左腕に裏拳で殴り飛ばされた。
「グ…ッ」
岩に当たって止まった体はメキメキと悲鳴を上げ、瓦礫が降ってきてその姿を隠した。
クソ…
「だから言っただろ」
テメェの御託なんざ聞きたくねぇってのに…
「武器を介してお前の身体に己のエネルギーが流れ込むってな。この鎖はお前の体内で蓄えられた己のエネルギーだ」
ヤバいな。体が動かない…
「どうだ…体の内から貫かれ攻撃される感触は」
回復が間に合わな…
「聞いてるか?」
そう聞きながら鎖を引き寄せたスキンは、鎖で神田を高々と持ち上げると、そこにエネルギーを流し込んだ。
「“神罰”」
ユウ…
……レイ…
「どうした」
無理しないでって言ったでしょ…また私に心配掛ける気?
ドクン…
「もう死んじまったか?」
起きて、ユウ!
ドクン…
「チッ…相当頭やられてんな、俺…」
舌打ちをしてそう洩らした神田は、自分の体から伸びる鎖を六幻に掛けた。
「ウザい奴だ…ぶった斬ってやるから覚悟しやがれ」
「ムダだ。この鎖は絶対斬れない」
瞬間、グッと引き寄せられ、また岩に叩き付けられた。
「終わってんだよ。お前は己より速いが馬力は己の方が圧倒的に上」
そう…鎖を引かれたら抵抗出来無い。
俺には奴と鎖を引き合う力が無い……だが…
「まして剣術は間合いで攻撃が決まる。鎖に振り回され間合いのとれないお前の剣など唯の棒っきれだ」
絶対に…
死ぬわけにはいかないんだ。
六幻を握り直し、瓦礫の山の中から這い出る。
次で終わらせる…
そう思った瞬間だった。
地が大きく揺れ、今度は揺れだけでは無く、地が裂ける様に割れだした。
部屋の崩壊が始まったのだ。
もうチンタラしてらんねぇ…
「“入口”が消えた…残るはあの“出口”のみだ」
入口なんか関係無ぇ…元々出口に進む気しかなかった。
進んで…全員ぶっ倒してレイを取り戻す事しか考えてなかった。
「なぁ、エクソシスト」
もう一度…
「己とお前…生き残るのはどちらかなぁ」
もう一度、笑顔のお前に会いたいから……だから俺は…
「俺だろ」
「甘いな」
そう言ってスキンがエネルギーの塊である無数のリングで攻撃を仕掛ける中、神田は六幻を構えると口角を上げて笑った。
「俺に決まってんだよ」
命を張る──…
「己は“怒り”を司るノア、スキン・ボリック!この体躯には何百万ボルトもの高エネルギーが満ちている!」
“カハハハハハ”と耳障りな声で笑うノアは、ふとニヤリと気味が悪いくらいに口角を上げた。
「分かるか?その刀で己を斬り裂く瞬間、お前の体に己の全てが流れ込むんだ」
なるほどな…さっきから手が再生を繰り返してるのは気の所為じゃなかったか。
「神の怒りに触れた人間の末路は黒炭だ!」
馬鹿馬鹿しい…
「言ってろよ」
何が黒炭だ。俺は死なない。
絶対にレイを奪い取って、レイが望む世界が出来るまで護る。
だから俺は…
「俺は生きる」
=不死の刃=
「負ける…お前は己に殺されてしまう。かはは…っカハハハハハ!!」
どれだけ斬っただろうか…
ボタボタと血を流しながらそう言うノアに、はっきり言って説得力等欠片も無かった。それに…
「テメェも気を付けろよ…そうやって余裕があるからか知らんが欠伸が出る程隙だらけだぜ」
そう口にした瞬間裂け、血が吹き出した傷に騒ぐノアを前に、神田は溜め息を吐いた。
斬られた事にも気付かないなんて…本当にノロマだな。
しかし奴の能力は面倒だ…
奴を斬り裂く度に受けるダメージ…既に手が壊死寸前だが、命を吸う三幻式の状態の所為で回復力が少し遅い…
「…ッ」
だが奴にトドメを刺すには…
「充分だな」
そう自分が思った言葉が他人の声で辺りに響き、思わず顔を上げた。
「充分だろう…ここまでやれば…カハハッカハッ」
スキンの言葉に何かを察した神田は目を見開いた。
まだ何かある──…
「満タンだ」
瞬間、体を貫く様に胸から数本の鎖が現れた。
「甘かったなエクソシスト…甘いやつはみーんな大好きだ」
神田の体から伸びた数本の鎖は、神田が斬り落としたスキンの右腕に吸い寄せられる様に向かってくっ付いた。
瞬間、グッと一気に引き寄せられて神田の体は飛んだ。
「ライ」
引き寄せられた身体は、スキンの言葉と共に左腕に裏拳で殴り飛ばされた。
「グ…ッ」
岩に当たって止まった体はメキメキと悲鳴を上げ、瓦礫が降ってきてその姿を隠した。
クソ…
「だから言っただろ」
テメェの御託なんざ聞きたくねぇってのに…
「武器を介してお前の身体に己のエネルギーが流れ込むってな。この鎖はお前の体内で蓄えられた己のエネルギーだ」
ヤバいな。体が動かない…
「どうだ…体の内から貫かれ攻撃される感触は」
回復が間に合わな…
「聞いてるか?」
そう聞きながら鎖を引き寄せたスキンは、鎖で神田を高々と持ち上げると、そこにエネルギーを流し込んだ。
「“神罰”」
ユウ…
……レイ…
「どうした」
無理しないでって言ったでしょ…また私に心配掛ける気?
ドクン…
「もう死んじまったか?」
起きて、ユウ!
ドクン…
「チッ…相当頭やられてんな、俺…」
舌打ちをしてそう洩らした神田は、自分の体から伸びる鎖を六幻に掛けた。
「ウザい奴だ…ぶった斬ってやるから覚悟しやがれ」
「ムダだ。この鎖は絶対斬れない」
瞬間、グッと引き寄せられ、また岩に叩き付けられた。
「終わってんだよ。お前は己より速いが馬力は己の方が圧倒的に上」
そう…鎖を引かれたら抵抗出来無い。
俺には奴と鎖を引き合う力が無い……だが…
「まして剣術は間合いで攻撃が決まる。鎖に振り回され間合いのとれないお前の剣など唯の棒っきれだ」
絶対に…
死ぬわけにはいかないんだ。
六幻を握り直し、瓦礫の山の中から這い出る。
次で終わらせる…
そう思った瞬間だった。
地が大きく揺れ、今度は揺れだけでは無く、地が裂ける様に割れだした。
部屋の崩壊が始まったのだ。
もうチンタラしてらんねぇ…
「“入口”が消えた…残るはあの“出口”のみだ」
入口なんか関係無ぇ…元々出口に進む気しかなかった。
進んで…全員ぶっ倒してレイを取り戻す事しか考えてなかった。
「なぁ、エクソシスト」
もう一度…
「己とお前…生き残るのはどちらかなぁ」
もう一度、笑顔のお前に会いたいから……だから俺は…
「俺だろ」
「甘いな」
そう言ってスキンがエネルギーの塊である無数のリングで攻撃を仕掛ける中、神田は六幻を構えると口角を上げて笑った。
「俺に決まってんだよ」
命を張る──…