burrasca
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4
颯は伝説…
クロアさんはきっと、そんなモノには全く興味が無い。
=星屑の幻想=
クロアさんの意向でARIAカンパニー同様、小規模主義で通っている颯 には社員は僕しか居ない。
そんな颯 には颯 だけの名物ともいえる訓練がある。
『ケイト、左の蹴りが甘い』
『はい!』
僕の蹴りを止めながらクロアさんが口にすれば、僕は直ぐにそう返事を返して今度は右足を蹴り上げた。
颯 の名物…
それは“組み手”だ。
颯はクロアさんの経歴もあり、観光案内を基本とする一般的な水先案内人 とは違い、観光案内や運搬等の一般業務の他に護衛等の業務を行う。
故に颯 の社員には武術の心得が必要なのだ。
因みに制服も…颯の制服のロングスカートの下には同じく制服のショートパンツが隠れているし、スカートは非常時力を入れて引けば裾が外れる様になってる。
靴が動きやすいブーツではなくヒールなのも、相手を油断させ…時にはヒールで相手の足を踏むという荒技に出る為だ。
カッとヒールの音を立てて踏み込んだケイトは、クロアに飛び掛かった。
高く飛び上がり、クロアの右側頭部に向けて右足で回し蹴りを入れた。が、避けられた挙げ句、右足を掴まれてしまった。
右足を掴まれたまま左足だけで着地したケイトは、困った様に眉を寄せた。
『クロアさん…足とか尻とかつりそうです』
『おを付けなさい』
『お尻つりそうです』
『ストレッチ不足』
『…はい』
クロアさんに足を離してもらうと、直ぐに足を地についた。
あ——……危なかった。
「ケイトちゃーん!!」
「こら、灯里!!」
聞き覚えのある声が二つ響き、海の方を見ると、楽しそうに手を振る灯里と、灯里の漕ぐ舟 に青くなって座っている藍華とアリスが居た。
『十五分だけ待ってて!ちょっとシャワー浴びてくる!』
ケイトはそう言って颯の建物内に駆けて行き、灯里はそれを手を振って見送った。
そんな中、藍華が申し訳なさそうに口を開く。
「済みません、クロンティアさん…練習の邪魔をしてしまって」
『構わないよ…君が姫屋の藍華だね』
「は、はい!」
『そしてアリスと灯里』
「は、はひ!」
何でこの人‥私の事知ってるんだろ?ケイトちゃんが話したのかな?
『初めまして。颯のクロンティア・K・ヴァータジアークです』
“クロアって呼んでね”と言ったクロアさんは、ニッコリと綺麗に微笑んだ。
ほへぇ〜……綺麗な人…
『ケイトったら、いつも楽しそうに貴女達の話をするのよ…ご飯の時は特にね』
ケイトちゃん、クロアさんが大好きなんだ。それに…
『練習も一緒にしてくれて有難う』
クロアさんも…ケイトちゃんが大好きなんだ‥
「クロアさんとケイトちゃんって仲良しなんですね」
『え…?』
私の一言に、クロアさんは少し不思議そうな顔をした。
「済みません、クロアさん!この子色々と疎くて…」
「でっかい大ボケです」
『あぁ、全然構わないよ』
どうやら知らないのは私だけみたいです…
「いい、灯里?颯はARIAと同じ小規模主義だから社員はクロアさんとケイトしか居ないの!師弟関係の者しかいない空間…しかもクロアさんが唯一選んだのがケイトなのに、仲悪いわけ無いでしょ!」
「あぁ!じゃあ、アリシアさんと私と同じ感じだね」
「もっと凄いわよ、クロアさんは…」
灯里と向かいあった藍華は、そう言うと真っ直ぐに灯里を見据えた。
「颯 の創設者なのよ!」
「は‥はひ——ッ!!?」
創設者??この若さで?!ていうか何歳なんだろ?若く見えるけど…
「伝説の戦士と呼ばれている凄い人なのよ!」
伝説の戦士?!
…良く分からないけど凄い!!
「す、すすす済みません!私知らなくて‥」
『問題無いよ。それに灯里、君の良い所はまっさらな所だ』
そう言ったクロアさんは、何故か凄く嬉しそうに笑った。
『お待たせ!!』
そう言いながら駆けて来たケイトは、駆けて来た勢いで舟 に飛び乗った。
「はひー!!」
「ちょ、ケイト危ないでしょ!」
「でっかい大揺れです」
『大丈夫、大丈夫!』
楽しそうに笑うケイトちゃんの首にはハヤト社員がマフラーの様に絡み付いていて暖かそうだった。
クロアさんのお見送り付きで颯 を後にした私達は、直ぐに合同練習を開始した。
「ケイトちゃん‥」
大人しく漕いでいた灯里は、ふとそうケイトに話し掛けた。
「私ね、初めてクロアさんに会ったんだ」
『綺麗だったろ?』
「うん、凄く綺麗で‥」
優しくて…
「クロアさんって素敵な人だね!」
灯里がそう言うと、一瞬止まったケイトは、小さな子供の様に無邪気に…そして嬉しそうに笑った。
『憧れのエトワールなんだ!』
ケイトちゃんの言った意味が分からなくて、こっそりアリスちゃんに意味を聞いたら…凄く幸せな気持ちになりました。
「いいですか、灯里先輩…クロアさんのウンディーネの通り名は“星屑の幻想”」
ケイト先輩の“星 ”なんですよ——…‥
颯は伝説…
クロアさんはきっと、そんなモノには全く興味が無い。
=星屑の幻想=
クロアさんの意向でARIAカンパニー同様、小規模主義で通っている
そんな
『ケイト、左の蹴りが甘い』
『はい!』
僕の蹴りを止めながらクロアさんが口にすれば、僕は直ぐにそう返事を返して今度は右足を蹴り上げた。
それは“組み手”だ。
颯はクロアさんの経歴もあり、観光案内を基本とする一般的な
故に
因みに制服も…颯の制服のロングスカートの下には同じく制服のショートパンツが隠れているし、スカートは非常時力を入れて引けば裾が外れる様になってる。
靴が動きやすいブーツではなくヒールなのも、相手を油断させ…時にはヒールで相手の足を踏むという荒技に出る為だ。
カッとヒールの音を立てて踏み込んだケイトは、クロアに飛び掛かった。
高く飛び上がり、クロアの右側頭部に向けて右足で回し蹴りを入れた。が、避けられた挙げ句、右足を掴まれてしまった。
右足を掴まれたまま左足だけで着地したケイトは、困った様に眉を寄せた。
『クロアさん…足とか尻とかつりそうです』
『おを付けなさい』
『お尻つりそうです』
『ストレッチ不足』
『…はい』
クロアさんに足を離してもらうと、直ぐに足を地についた。
あ——……危なかった。
「ケイトちゃーん!!」
「こら、灯里!!」
聞き覚えのある声が二つ響き、海の方を見ると、楽しそうに手を振る灯里と、灯里の漕ぐ
『十五分だけ待ってて!ちょっとシャワー浴びてくる!』
ケイトはそう言って颯の建物内に駆けて行き、灯里はそれを手を振って見送った。
そんな中、藍華が申し訳なさそうに口を開く。
「済みません、クロンティアさん…練習の邪魔をしてしまって」
『構わないよ…君が姫屋の藍華だね』
「は、はい!」
『そしてアリスと灯里』
「は、はひ!」
何でこの人‥私の事知ってるんだろ?ケイトちゃんが話したのかな?
『初めまして。颯のクロンティア・K・ヴァータジアークです』
“クロアって呼んでね”と言ったクロアさんは、ニッコリと綺麗に微笑んだ。
ほへぇ〜……綺麗な人…
『ケイトったら、いつも楽しそうに貴女達の話をするのよ…ご飯の時は特にね』
ケイトちゃん、クロアさんが大好きなんだ。それに…
『練習も一緒にしてくれて有難う』
クロアさんも…ケイトちゃんが大好きなんだ‥
「クロアさんとケイトちゃんって仲良しなんですね」
『え…?』
私の一言に、クロアさんは少し不思議そうな顔をした。
「済みません、クロアさん!この子色々と疎くて…」
「でっかい大ボケです」
『あぁ、全然構わないよ』
どうやら知らないのは私だけみたいです…
「いい、灯里?颯はARIAと同じ小規模主義だから社員はクロアさんとケイトしか居ないの!師弟関係の者しかいない空間…しかもクロアさんが唯一選んだのがケイトなのに、仲悪いわけ無いでしょ!」
「あぁ!じゃあ、アリシアさんと私と同じ感じだね」
「もっと凄いわよ、クロアさんは…」
灯里と向かいあった藍華は、そう言うと真っ直ぐに灯里を見据えた。
「
「は‥はひ——ッ!!?」
創設者??この若さで?!ていうか何歳なんだろ?若く見えるけど…
「伝説の戦士と呼ばれている凄い人なのよ!」
伝説の戦士?!
…良く分からないけど凄い!!
「す、すすす済みません!私知らなくて‥」
『問題無いよ。それに灯里、君の良い所はまっさらな所だ』
そう言ったクロアさんは、何故か凄く嬉しそうに笑った。
『お待たせ!!』
そう言いながら駆けて来たケイトは、駆けて来た勢いで
「はひー!!」
「ちょ、ケイト危ないでしょ!」
「でっかい大揺れです」
『大丈夫、大丈夫!』
楽しそうに笑うケイトちゃんの首にはハヤト社員がマフラーの様に絡み付いていて暖かそうだった。
クロアさんのお見送り付きで
「ケイトちゃん‥」
大人しく漕いでいた灯里は、ふとそうケイトに話し掛けた。
「私ね、初めてクロアさんに会ったんだ」
『綺麗だったろ?』
「うん、凄く綺麗で‥」
優しくて…
「クロアさんって素敵な人だね!」
灯里がそう言うと、一瞬止まったケイトは、小さな子供の様に無邪気に…そして嬉しそうに笑った。
『憧れのエトワールなんだ!』
ケイトちゃんの言った意味が分からなくて、こっそりアリスちゃんに意味を聞いたら…凄く幸せな気持ちになりました。
「いいですか、灯里先輩…クロアさんのウンディーネの通り名は“星屑の幻想”」
ケイト先輩の“