原作沿い編 あらすじ
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【prologue】
ランサーズの結成が発表されてからまだ間もない頃。
レオ・コーポレーションビル内の一室で、黒咲隼は不自然に倒された写真立てを見つけた。
起こしてみると、幼い少女と少年が写っていた。
少年のほうは赤馬零児の面影があるように見えるが、少女のほうに見覚えは無い。
「何をしている。勝手に歩き回るなと言ったはずだが」
不意に背後から零児が現れた。
黒咲の行動を咎めるが、黒咲のほうはというと意に介する様子は無い。
「この女は?」
「……私の姉だ。今は行方不明になっているがな」
一つ溜息を吐いてから、零児がその事のあらましを語る。
ある日突然姿を消した彼の姉。
当時研究者達が解析中であり未だ誰も修復を成し遂げていなかった赤馬零王の次元転移装置には、驚くべきことに使用された痕跡があった。
ビル内はもちろん舞網市内の記録をくまなく探しても何処にも彼女の足取りは無く、状況証拠からは彼女がそれを使ったと考えるのが有力だろうということ。
自壊するよう仕込まれていてすぐに追い掛けることは出来なかった上に、転送先の記録も消去されていたが、後に断片的に復元出来た内容からおそらくは融合次元に転移したのだろうということ。
未だそこに留まっている確証は無いが、手掛かりくらいは掴めるだろうということ。
「貴様が融合次元に乗り込む理由にはそれもあるということか」
「無いと言えば嘘になる。だが安心しろ、赤馬零王の野望を打ち砕くことが最優先だ。私情を優先したりはしない」
「……ふん。そういう理由であれば少しは信用できたものを」
いかにも気に食わないといった様子の黒咲。
「……貴様もせいぜい再会できるように努力することだな」
そう吐き捨てて、彼は零児を残して部屋から出て行った。
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