Episode-5
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その決断がどんな未来を導くのか
私はまだ知らない。
動き出す、
告白、された……。
無論初めての事ではないし、相手はとても良い人なのだから本来はそれほど戸惑う事でもないのだろう。
でも……。
どう返事をしたものか。
この数日間は悶々とその事ばかり考えていた。
椅子に座ったまま両膝を抱えて、はぁ、と溜息をつく。
彼のせっかくの好意を無下に断るのも忍びない。
……だけど今は、彼の気持ちに応えてあげることは出来そうにもなかった。
正直に言うと、私はまだ立ち直れていない。
――こんな気持ちでは……。
やはり断った方がいいだろうか。
そうした方が良いだろうという事は分かっている。
けれど、なかなか決心がつかない。
どうして私はこんなに優柔不断なのか…。
頭の中で堂々巡りの思考ばかりが繰り返されていた。
そんな時、私の思案を知ってか知らずか、シムさんから手紙が届いた。
今度家に遊びに来ないか?という旨のもの。
期日は2日後の金曜。
それを見て、当然迷った。
行くべきか、断るべきか…。
行くなら、その時彼に返事をしなくてはならないだろう。
…………だが、断っても問題の先延ばしにしかならない。
いつかはちゃんと伝えなければならないのだから。
ならば、
――彼に会って、ちゃんと話そう。
ようやく私は腹を括った。
きっと、彼が機会を与えてくれなかったら私はずっとうじうじ悩み続けていたことだろう。
そういう面ではシムさんに感謝したいが、この後の事を思うと、やはり少しの罪悪感が付き纏う。
そんな複雑な心境を心の隅に追いやって、彼の手紙にYESの返事を出した。
* * *
「アヤたーん、これくらいでどう?」
ヒュウガが何処となく楽しげな口調で紙の束を差し出す。
受け取ったアヤナミは、それをパラパラとめくって目を通した。
少しして、読み終わったらしい彼は満足そうに口端を上げる。
「十分だ」
短く言って、
「さて……私のモノに手を出した愚か者には、罰を受けてもらおうではないか」
「うわぁ、楽しそう☆いつ行くの?」
興味津々といった様子でヒュウガが彼を見遣る。
その言葉に、アヤナミは少し考えるような様子で顎に手を当てる。
そして、少し間を置いて、言った。
「――2日後だ」
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