とある武士道女の事情 〜『幕府の猫』と呼ばれた少女の物語
万事屋との一件から1週間がたった頃
まりんは、特殊部隊の活動へ励んでいた。久しぶりの単体での任務だったまりんは、予定より少し時間がかかってしまっていた
『これが世の言うスランプってやつ?恐ろしい……』
そんなことをブツブツ言いながらそつなくこなす
『うん、どれも異常なし!今日も全部ある』
江戸城の保管庫で、盗まれたものは無いかいつものように確認し、敵の痕跡もないか探す
『まぁ、こんなに厳重な扉があるんだから
そこらへんの攘夷浪士達には無理だろうけど』
痕跡がないかを確認し終え、将軍様に挨拶をして警備にあたる
警備はいつも、将軍家に仕える家来たちとやるのだがその日はまりんしかいなかった
『あれ??いつもなら3人くらいはいるのに……』
不思議に思いながらも、きっと長いトイレなのだろうと呑気なことを考えながら警備にあたる。
1時間後───
『え?どんだけ長いトイレなの?まさか、紙がないとか??可哀想に』
家来たちに同情はするが、助けには行こうとしなかった
『私、男子トイレ入れないから仕方ない仕方ない』
うんうん。っと自分を納得させていた。
『暇だな〜』
??「その暇、今から無くなるぜ」
『!!!』
少し目を瞑っているとそんな声が聞こえた
まりんは、全身黒い服をまとい、顔にも黒子のように布が被てる奴らに囲まれていた
『……攘夷浪士では無さそうだね
何が目的?』
黒子「まぁ、そんなに怖がるな
お前が大人しく捕まってくれたら、痛い目には合わせないさ」
黒子たちのリーダー的なやつがまりんに話しかける
『ふーん、まるで私があなた達に勝てないみたいな言い草ね』
黒子「俺はお前のことをよく知らねぇが、ある人に頼まれててな、大人しく捕まってもらうぜ」
『それはどうかな』
すると、黒子たちは一斉にまりんを襲う
『退屈だったんだよねラッキー。久しぶりに楽しめそう』
舌舐めずりをし、戦闘態勢に入る
その目は、獲物を絶対に狩る猫のようだった。
黒子たちは、まりんを囲いながら一斉に近づき攻撃をする
『下ががら空きだよ』
まりんはしゃがんで交し、一気に数人を斬る
『人数だけに頼っちゃダメだよ
あと死んじゃダメだよ?ちゃんと生きたまま牢屋に入れてあげる』
黒子「ほー、お前さん人は殺さず捕まえるタイプか」
『そうだけど、それが何か?殺すだけが全てじゃないよ、それにあなた達には聞きたいことが沢山あるしね、大人しく捕まってね』
まりんは持ち前のスピードで黒子との距離を詰める
黒子「ッ!!!」
体術も心得ているまりんは、相手の攻撃を刀で捌き、蹴りを入れる
黒子「グハッ…!!
まさか、こんな小娘に……」
『油断が命取りだよ黒子さん』
黒子が尻もちを着き、目の前にいるまりんを見上げる
『じゃあ、大人しく捕まってね』
そして、まりんは黒子を斬り気絶させた
直ぐに土方さんに連絡し、謎の黒子集団の身柄を確保した
土方「今日も派手にやったな」
『久しぶりの戦闘だったのでつい……』
土方「文句は言わねぇよ、まりんは殺さず生かすからな、そのお陰で色んな情報が手に入ってる訳だからな
どこかのドSと違って知的で助かる」
『知的関係ないと思います』
土方「まぁ、今日はもう任務は終わりにしろ
さすがのお前でも疲れただろ」
『そうさせてもらいます。返り血で気持ち悪いです』
そういってパトカーの後部座席に乗る
土方が運転席に乗り、車を出す
少しすると屯所へ着いた。まりんは直ぐにお風呂場へと向かい、汚れた服やらを脱いでシャワーを浴びる
数分してお風呂をあがり、髪などを乾かし終え自室へと戻る
すると、自室の前で座っている人影が見えた
『誰かいるの??』
沖田「あり、まりんじゃねぇか
今日は夜勤じゃ?」
そこにいたのは、沖田だった。
『ちょっと、謎の黒子集団に襲われて
でも全員捕まえたから大丈夫だよ』
沖田の隣で腰を下ろす
沖田「怪我はねぇか?」
『うん!この通り!私にかかればあのレベル朝飯前だよ』
ドヤ顔をしながら自信満々に言う
すると、雲に隠れてた月が姿を現し、2人を照らす
『わ!みて沖田さん!月綺麗だね
今日は満月かな?』
キラキラと目を輝かせながら月を見る
沖田はそんなまりんを見ながら
沖田「確かに、綺麗でさァ」
と、言う
『沖田さん!今流れ星流れた!!見た!?!』
沖田「3回お願いごと言うと叶うらしいぜ」
『そうなの!?えっとじゃあ、どら焼きが沢山食べたいどら焼きが沢山食べたいどら焼きが沢山食べたい!』
流れ星に夢中なまりんを眺めてた沖田は、触れたいという衝動に駆られていた
沖田「まりん」
いつもより少し低い声でまりんの名前を呼べば、不思議そうな顔でこちらを向く
『ん?どうし……』
まりんが振り向いたと同時に、沖田は右手でまりんの頬を触れた
壊れ物を扱うかのように、優しく
ドキッ
『あの、沖田さん?』
沖田「怪我なくてよかったでさァ」
いつものポーカーフェイスと違って、柔らかく微笑みまりんを見た
しかし、また一瞬でいつものポーカーフェイスへと戻る
沖田「じゃ、俺はこれで。ゆっくり寝なせぇ〜」
沖田はそう言うと、スタスタとどこかへ行ってしまった。
取り残されたまりんはポカーンとして、そのままでいた
『ドキッってなに……なんでこんなに頬熱いの……』
触れられた頬に自分の手を当て、鏡を見てなくとも顔が真っ赤なのだと分かった。
先程まで綺麗だと思っていた月を再び見上げる
『今は照らさないで……』
意味は無いとわかっていても言わずにはいられなかった
照らされてるおかげで、きっと誰かが来たら顔が赤い事がすぐ分かるからだ。
『なんなのこれ……なんでこんなにドキドキするんだろ…』
沖田がたまに見せる、普段からは想像できない表情に頭を悩ませていた。
『私も寝ようかな』
自分のこの感情を理解できないまま、眠りについた。
まりんは、特殊部隊の活動へ励んでいた。久しぶりの単体での任務だったまりんは、予定より少し時間がかかってしまっていた
『これが世の言うスランプってやつ?恐ろしい……』
そんなことをブツブツ言いながらそつなくこなす
『うん、どれも異常なし!今日も全部ある』
江戸城の保管庫で、盗まれたものは無いかいつものように確認し、敵の痕跡もないか探す
『まぁ、こんなに厳重な扉があるんだから
そこらへんの攘夷浪士達には無理だろうけど』
痕跡がないかを確認し終え、将軍様に挨拶をして警備にあたる
警備はいつも、将軍家に仕える家来たちとやるのだがその日はまりんしかいなかった
『あれ??いつもなら3人くらいはいるのに……』
不思議に思いながらも、きっと長いトイレなのだろうと呑気なことを考えながら警備にあたる。
1時間後───
『え?どんだけ長いトイレなの?まさか、紙がないとか??可哀想に』
家来たちに同情はするが、助けには行こうとしなかった
『私、男子トイレ入れないから仕方ない仕方ない』
うんうん。っと自分を納得させていた。
『暇だな〜』
??「その暇、今から無くなるぜ」
『!!!』
少し目を瞑っているとそんな声が聞こえた
まりんは、全身黒い服をまとい、顔にも黒子のように布が被てる奴らに囲まれていた
『……攘夷浪士では無さそうだね
何が目的?』
黒子「まぁ、そんなに怖がるな
お前が大人しく捕まってくれたら、痛い目には合わせないさ」
黒子たちのリーダー的なやつがまりんに話しかける
『ふーん、まるで私があなた達に勝てないみたいな言い草ね』
黒子「俺はお前のことをよく知らねぇが、ある人に頼まれててな、大人しく捕まってもらうぜ」
『それはどうかな』
すると、黒子たちは一斉にまりんを襲う
『退屈だったんだよねラッキー。久しぶりに楽しめそう』
舌舐めずりをし、戦闘態勢に入る
その目は、獲物を絶対に狩る猫のようだった。
黒子たちは、まりんを囲いながら一斉に近づき攻撃をする
『下ががら空きだよ』
まりんはしゃがんで交し、一気に数人を斬る
『人数だけに頼っちゃダメだよ
あと死んじゃダメだよ?ちゃんと生きたまま牢屋に入れてあげる』
黒子「ほー、お前さん人は殺さず捕まえるタイプか」
『そうだけど、それが何か?殺すだけが全てじゃないよ、それにあなた達には聞きたいことが沢山あるしね、大人しく捕まってね』
まりんは持ち前のスピードで黒子との距離を詰める
黒子「ッ!!!」
体術も心得ているまりんは、相手の攻撃を刀で捌き、蹴りを入れる
黒子「グハッ…!!
まさか、こんな小娘に……」
『油断が命取りだよ黒子さん』
黒子が尻もちを着き、目の前にいるまりんを見上げる
『じゃあ、大人しく捕まってね』
そして、まりんは黒子を斬り気絶させた
直ぐに土方さんに連絡し、謎の黒子集団の身柄を確保した
土方「今日も派手にやったな」
『久しぶりの戦闘だったのでつい……』
土方「文句は言わねぇよ、まりんは殺さず生かすからな、そのお陰で色んな情報が手に入ってる訳だからな
どこかのドSと違って知的で助かる」
『知的関係ないと思います』
土方「まぁ、今日はもう任務は終わりにしろ
さすがのお前でも疲れただろ」
『そうさせてもらいます。返り血で気持ち悪いです』
そういってパトカーの後部座席に乗る
土方が運転席に乗り、車を出す
少しすると屯所へ着いた。まりんは直ぐにお風呂場へと向かい、汚れた服やらを脱いでシャワーを浴びる
数分してお風呂をあがり、髪などを乾かし終え自室へと戻る
すると、自室の前で座っている人影が見えた
『誰かいるの??』
沖田「あり、まりんじゃねぇか
今日は夜勤じゃ?」
そこにいたのは、沖田だった。
『ちょっと、謎の黒子集団に襲われて
でも全員捕まえたから大丈夫だよ』
沖田の隣で腰を下ろす
沖田「怪我はねぇか?」
『うん!この通り!私にかかればあのレベル朝飯前だよ』
ドヤ顔をしながら自信満々に言う
すると、雲に隠れてた月が姿を現し、2人を照らす
『わ!みて沖田さん!月綺麗だね
今日は満月かな?』
キラキラと目を輝かせながら月を見る
沖田はそんなまりんを見ながら
沖田「確かに、綺麗でさァ」
と、言う
『沖田さん!今流れ星流れた!!見た!?!』
沖田「3回お願いごと言うと叶うらしいぜ」
『そうなの!?えっとじゃあ、どら焼きが沢山食べたいどら焼きが沢山食べたいどら焼きが沢山食べたい!』
流れ星に夢中なまりんを眺めてた沖田は、触れたいという衝動に駆られていた
沖田「まりん」
いつもより少し低い声でまりんの名前を呼べば、不思議そうな顔でこちらを向く
『ん?どうし……』
まりんが振り向いたと同時に、沖田は右手でまりんの頬を触れた
壊れ物を扱うかのように、優しく
ドキッ
『あの、沖田さん?』
沖田「怪我なくてよかったでさァ」
いつものポーカーフェイスと違って、柔らかく微笑みまりんを見た
しかし、また一瞬でいつものポーカーフェイスへと戻る
沖田「じゃ、俺はこれで。ゆっくり寝なせぇ〜」
沖田はそう言うと、スタスタとどこかへ行ってしまった。
取り残されたまりんはポカーンとして、そのままでいた
『ドキッってなに……なんでこんなに頬熱いの……』
触れられた頬に自分の手を当て、鏡を見てなくとも顔が真っ赤なのだと分かった。
先程まで綺麗だと思っていた月を再び見上げる
『今は照らさないで……』
意味は無いとわかっていても言わずにはいられなかった
照らされてるおかげで、きっと誰かが来たら顔が赤い事がすぐ分かるからだ。
『なんなのこれ……なんでこんなにドキドキするんだろ…』
沖田がたまに見せる、普段からは想像できない表情に頭を悩ませていた。
『私も寝ようかな』
自分のこの感情を理解できないまま、眠りについた。