9.「夢の中」と「夕立切」
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「お待たせしました」
出来上がった刀身を見て、水季と颯馬は身を乗り出すように魅入ってしまった。
『美しい』
声が重なり、ハッとし、姿勢を正す。
刀剣を所持するにあたり、必要な手続きをした後、水季の家に刀が届けられることになった。
「神崎、ありがとう」
帰り道、水季は言った。
「我の方こそ、素晴らしい物を見せてもらった」
颯馬の言葉に水季はふわりと微笑んだ。
最近、水季の表情が、雰囲気が柔らかくなったと皆が言う。
水季の髪が白くなった時、学院中が騒がしくなった。
【普通科と他学科の橋渡し】
水季の1年生からの役目。
それがストレスになっていると。
直ぐに冬休みに入り、開けた頃には殆ど銀髪に戻った。
役目は続けると水季は言った。
次の新入生から自分の後継者を選ぶとも。
『次、白くなったら直ぐに辞めてもらう』
何故か水季の友人が強く言った。
数日後。
「水季!」
「なんだ翠」
「神崎先輩とデートしたって本当!?」
「お前がいるのに、他の男とデートするわけないだろう」
水季は翠の手をとる。
「私が恋しているのは高峯翠だけだ」
真っ直ぐ見つめられ、翠は頬を染めた。
next epilogue.
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